「MAO」は高橋留美子による漫画作品。
週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。
29話は、 屋敷で出会った見覚えのある男の正体とは。
前回はこちら。
これは、同じ「呪い」を背負う摩緒と菜花の “全てを終わらせる” 物語――
中学三年の黄葉菜花(きば なのか)はかつて事故に遭った地を通り大正時代へ。そこで出会った陰陽師・摩緒(まお)と同じ蠱毒・猫鬼に呪われている事が発覚。さらに摩緒の秘密も知った一行は全ての鍵を握る猫鬼を追う。そんな中、貂子が襲われる事件が発覚。事件現場に駆けつけた摩緒は見覚えのある謎の優男と出会い…
(前回までのあらすじ:「「MAO」(高橋留美子)29話 ―男の名は―」より)
男の正体は
さらわれた貂子を助けるため屋敷に駆けつけた摩緒たちの前に現れたのは朽縄(くちなわ)と名乗る男。
どうやら摩緒は男の顔に見覚えがあるらしいのである。
かつての兄弟子に似ていると思いつつも、長い時を経てお互い容貌が変わり、確信を持てるまで時間がかかったようだ。

兄弟子・華紋(かもん)に言わせれば、当時の摩緒は拾われた子犬のような目をしていたというし、彼もまたもう少し穏やかな性格をしてそうな印象である。
五色堂の言葉に反応したという事は後継者争いに巻き込まれた者の一人なのであるが、彼らは目的を果たすまで死ねない呪いにでもかかっているのだろうか。
その割に、もはや後継者がどうとかには関心がないと見える。
900年の月日が流れる間に陰陽師の時代は疾うに過ぎ去り、当時の師の力を超えただろう彼らに戦う理由は残っていないのかもしれない。
ただ、百火の場合は相手が摩緒だと分かる前に殺しに来たと疑っている素振りを見せていたし、未だに続いている何かはあるのだろう。

このまま五色堂の生き残りが登場していくのか、それとも新たな勢力が判明するのか気になるところだ。
元弟子たちが共闘関係になったりすることもあるのかも?
関東大震災の影響で猫鬼が復活したように、この近辺の勢力図に変化が起こる可能性も考えられる。
密かに帝都から脱出しようとしていた百火は何かを感じ取っているようなのであるが…
西の方からやって来たらしい怪しい男たちは何者なのか。

それはそうと百火の髪型がすっきりして男前度が上がっている気がする。
今回も合併号のため次の30話は1月8日発売分に掲載される予定。
そして1月17日は単行本3巻の発売日である。