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「ポチごっこ。」5話(アッチあい)他にも誰か住んでるの?

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週刊ヤングジャンプ連載「ポチごっこ。」(アッチあい)5話扉絵、バスで会社に向かう花とポチ

「ポチごっこ。」はアッチあいによる漫画作品。

週刊ヤングジャンプで2019年より連載を開始した。

5話は、再び外出しようとしていたポチの行き先とは?

 

前回はこちら。

ポチの会社訪問

花の家で暮らしていく決意をしたポチだったが、無断欠勤のままになっている会社のことは気がかりなようだ。

未練などはないにしても辞めることはきちんと伝えておきたいだろう。

とはいえ、いまさらどんな顔をして行けばいいものか気が重いに違いない。

「ポチごっこ。」(アッチあい)5話扉絵、会社の前まで来た花とポチ
(「ポチごっこ。」5話より) 

そんな彼を気遣ってか、花が一緒に付いてきてくれることになった。

いつもと同じバスに少しだけ違う景色。

飼い主の責任として最後まで見届けてくれるつもりのようだけれど、彼女の性格だとちょっと不安なところもあるのも確かなのよね。 

一人暮らしじゃないだと?

そして、今回の気になるポイントはそこよりも、前回の花の言動の真相である。

「ポチごっこ。」(アッチあい)5話扉絵、ジャージを着たポチ
(「ポチごっこ。」5話より) 

ポチの部屋着?が完成!

それ以外の服は片付けてしまったようなので、もしかしたらこれで散歩に連れて行かれることもあるかもしれない。

1話に出てきたジャージだね。

「ちょっとずつ人間やめてこ?」な言葉からすればまだまだ序の口なのだろうけれど。

これは彼女のお下がりということでいいのかな?

以前だったらそこに疑問は抱かなかったのだが、前回の気になる反応を見るとまた別の可能性も広がった。

この家の他の住人の存在が仄めかされていた件で、ついに花の口から語られるのである。

「ポチごっこ。」(アッチあい)5話扉絵、花は一人暮らしではない?
(「ポチごっこ。」5話より) 

何この超展開。

確かに女子高生が一軒家に一人暮らしという不可解さよりは納得のいくものであるのだが…

そんな状況でよくポチを拾ってこれたなこの子は。

ポチが掃除をしている際にお酒の缶のようなものが見られたのが引っかかってはいたけれども。

ただホラーな展開ではなさそうなところは安心していいいのかな。

ということで新しい家族も登場します。

 

「その服着てるとうちの犬って感じする」というまたまた意味深な発言も気になるね。

 

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「荒ぶる季節の乙女どもよ。」4巻(岡田麿里、絵本奈央)文芸部の合宿と”恋の伝説”

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「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(岡田麿里、絵本奈央)4巻(週刊少年マガジンコミックス)

「荒ぶる季節の乙女どもよ。」は岡田麿里(原作)、絵本奈央(作画)による漫画作品。

別冊少年マガジンで2016年12月より連載を開始した。

4巻は、文化祭の準備のためにみんなで合宿をすることに。

好意を寄せる幼なじみ・泉と「セックス」発言の張本人・新菜の急接近。和紗は膨らむ猜疑心と劣等感から、二人との距離感を見失い始めてしまう。そして文芸部員たち5人の悩みが“合宿”で交差する──。

(「荒ぶる季節の乙女どもよ。(4) (週刊少年マガジンコミックス)」より)

 

前回はこちら。

文芸部の合宿と「恋の伝説」

文学作品の音読をすることを活動の中心としている文芸部は、文化祭でも朗読劇の形で発表することになっている。

そんな彼女たちに朗報が、と言っていいものか、実行委員からとある依頼が舞い込んできた。

それは学校に伝わる「恋の伝説」を創作して、朗読劇で広めて欲しいというものである。

「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(岡田麿里、絵本奈央)4巻より、文芸部の合宿計画
(「荒ぶる季節の乙女どもよ。」4巻より)

いつもならこの手の話は門前払いの対象でしかなかっただろうが、今回はなぜか部長の曾根崎先輩が乗り気な様子。

彼女はここ最近著しい心境の変化が見てとれる。

周囲の恋愛話にも寛容的になり、表情も柔らかくなった。  

この依頼を受けたのも何やら思惑がありそうで…

「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(岡田麿里、絵本奈央)4巻より、本郷ちゃん休憩足りない?
(「荒ぶる季節の乙女どもよ。」4巻より)

週末を利用して部の合宿を決行するのであった。

うまくすれば文化祭を盛り上げるだけでなく、告白の勇気がない生徒たちに行動を促すきっかけになるかも知れないのである。

言うまでもなく部員たちの中にも該当者がいそうなのだが。

 

泉への気持ちを自覚していながら、新菜と一緒のところを目撃した和紗は心を乱されていた。

かと言って直接問いただす度胸もないのである。

「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(岡田麿里、絵本奈央)4巻より、和紗と新菜のけんか
(「荒ぶる季節の乙女どもよ。」4巻より)

そんな二人が衝突することも含めて実りのある合宿になっただろう。

新菜が強く感情をあらわにするのは珍しい。

自分の知らないところで勝手に疑われて、気を遣われて、行動しないことの理由にされるのである。

友達として応援していた和紗に取られた態度に、彼女は怒っていた。

和紗としても、幼なじみとして近すぎる距離にいることで踏み込めないのもある。

口にした瞬間から長く積み上げてきた二人の関係が変わってしまう。

果たしてそれは自分が望んでいることなのか、簡単に答えは見つからないのだ。

「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(岡田麿里、絵本奈央)4巻より、届くだろうか
(「荒ぶる季節の乙女どもよ。」4巻より)

それでも彼女は前に進む決心をした。

文化祭の空気に少しだけ勇気をもらって、泉に気持ちを伝えることが出来たなら、彼はどう答えるだろうか。

どちらにしても、泉なら和紗のことを大事にしてくれそうだ。

恋愛感情を出したばかりに気まずくなって、距離を置かれたりという思春期にありがちな心配はない気がする。

ただこのままうまくいくのかというと、そう簡単にはいかないぞというのが本作である。

まずは舞台が整ったというところか。

「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(岡田麿里、絵本奈央)4巻より、もーちんの百合発言
(「荒ぶる季節の乙女どもよ。」4巻より)

そして、もーちんも順調に百合方面へ歩みつつある。 

 

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「きみが死ぬまで恋をしたい」10話(あおのなち)帰りを待つ者の願いは

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「きみが死ぬまで恋をしたい」(あおのなち)10話より、でもミミ死なないよ?

「きみが死ぬまで恋をしたい」はあおのなちによる漫画作品。

コミック百合姫で2018年8月より連載を開始した。

 

前回はこちら。

また1巻の重版が決まったそう。やったね。

ミミの心配をするシーナだが…

出撃していたミミが帰ってきた。

普段は保健室に寄ってから部屋へ戻る決まりだが、その日は直接の帰還である。

本人は汚れていないと思っていたようだけれど、敵を倒した際に付いてしまうことも多い。

特にミミはそのタイプだろう。 

「きみが死ぬまで恋をしたい」(あおのなち)10話より、ミミの髪を洗うシーナ
(「きみが死ぬまで恋をしたい」10話より)

ということで今回はお風呂回。

髪を洗ってもらっている場面のミミがかわいいのである。

最近、彼女は早く帰りたそうな素振りを見せている。

シーナとの生活が彼女にとって大きな存在になっているせいだろう。

そのことがいい方向に影響すればいいのだが、少々無茶な戦い方をしてひどい怪我をする場面もあった。

「きみが死ぬまで恋をしたい」(あおのなち)10話より、二度と会えなくなったらどうする?
(「きみが死ぬまで恋をしたい」10話より)

直接知る機会がないシーナとしても、ミミが召集されるたびに気が気じゃないらしい。

いくら死なないとは言っても、学校での彼女は手の掛かる小さな女の子。

保護者ぶりが板についてきたし、今では大事な友達なのである。

彼女が戦争に行かなくて済む方法はないかと悩むシーナ。

命に対する認識を教えようとも考えるが、それはミミには酷なことかもしれない。

戦闘時に躊躇することになれば、今度は彼女の方が危険に晒されてしまう。

「きみが死ぬまで恋をしたい」(あおのなち)10話より、ミミの蘇生魔法を解く方法は?
(「きみが死ぬまで恋をしたい」10話より)

それでも召集が止むことはないし、その度につらい思いをさせてしまいかねないのだ。

この辺は一度も出撃したことのないシーナの甘さであり、彼女の持つ優しさなのだけど、根本的な解決には繋がらない。

だからこそ、シーナがミミにかけてやる言葉は別のものがいい。

一番効く言葉を持てるのはシーナの特権なのだから。 

「きみが死ぬまで恋をしたい」(あおのなち)10話より、ミミを追いかけるシーナ
(「きみが死ぬまで恋をしたい」10話より)

夜の出撃を見送ったあと、 思わず追いかけてしまうところがよかった。

シーナの思いが裏目に出ないといいけどね。

 

2巻は7月18日に発売予定。 

きみが死ぬまで恋をしたい(2) (百合姫コミックス) 

 

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「MAO」7話(高橋留美子)時間の流れが違う世界?

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週刊少年サンデー連載「MAO」(高橋留美子)7話より、診療をする摩緒

「MAO」は高橋留美子による漫画作品。

週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。

中学三年の黃葉菜花はかつて事故に遭った地を通ると大正時代へ。そこで出会う少年・摩緒に「妖」と言われた翌日に身体能力が覚醒。その謎を解くため再会した摩緒は最凶の蠱毒"猫鬼"に呪われた陰陽師だった。そして菜花も同じ呪いの可能性が。そこで現代に戻って改めて事故のことを調べてみると…

(前回までのあらすじ:「週刊少年サンデー 2019年29号」より

 

前回はこちら。 

摩緒の新しい診療所

子爵の屋敷の調査で一晩過ごした菜花が家に戻ると、すでに一週間が経っていた。

どうやら二つの世界の時間の流れは異なっているらしい。

しかも、再び摩緒たちの街へ来ると同じ現象が起きている。

これはどちらかが早いとか遅いとかいう問題でもなさそうだ。

結界を通る際に何らかの力が働いているのだろうか。

利用するための代償に時間を取られているとかか。

「MAO」(高橋留美子)7話より、また時間の流れがおかしい
(「MAO」7話より) 

菜花が留守の間に、摩緒たちは妖怪を相手に診療所を開業していた。

彼自身がもともと治す方が得意であるのと、近隣の妖たちから情報を集めるのにも都合がいい。

菜花の記憶についても調べてはみたものの、燃えている街について知っている者はいなかったという。

当時の街と今の街が違う可能性、時間の経過のずれを含めると別の結果が出る可能性もあるのでまだ断言はできないのだが。

「MAO」(高橋留美子)7話より、事故当時の菜花の血に異常が?
(「MAO」7話より) 

菜花のクラスメイトに当時の状況を調べてもらった件でも不審な点が見つかっていて、彼女と猫鬼のつながりを示すものとなりそうだ。

陥没事故ということになっているが、妖の起こしたものであることは明白で、それが何のために起こったのか謎なのである。

菜花が選ばれたのは果たして偶然なのかどうか。

猫鬼の血を浴びて無事でいられる人間は多くないだろうし。

彼女の体を乗っ取ろうとおびき寄せたことも考えられる。

「MAO」(高橋留美子)7話より、人間の寿命を操る女教祖の噂
(「MAO」7話より) 

行きつけのミルクホールで得た情報では、人の寿命を操ると噂の女が次の猫鬼候補。

聞くからにやばそうな相手だが大丈夫か。

呪いの一種なのかな。

倒せば解除されるとかで、即効性はないのなら戦う手段はありそうだが。 

 

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「ポチごっこ。」6話(アッチあい)朝日さんちは三姉妹

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「ポチごっこ。」(アッチあい)6話扉絵、ベッドに寝転ぶ花

「ポチごっこ。」はアッチあいによる漫画作品。

週刊ヤングジャンプで2019年より連載を開始した。

脱社畜して始まった飼い主JKと一つ屋根の下生活も、二人きりではないようで…

 

前回はこちら。

ご主人様の家族登場

「この家に住んでるの私だけじゃないんだ。」

花の口から飛び出した衝撃の発言で新たな事実が発覚した彼女の日常。

いまだ登場していない家族にとって、ポチの存在は受け入れられるものなのか?

「ポチごっこ。」(アッチあい)6話扉絵、帰宅する花の姉妹たち
(「ポチごっこ。」6話より)

今回は、花と一緒に住んでいるという姉妹が登場する。

久々の帰宅なのは、修学旅行のためであった。

姉の方は出張なのか泊まり込みだったのかは不明だが、実は教師だという線もありうる。

これで、花の生活力でこれまで過ごせてきた理由が判明した。

この妹は出来がいいに違いない。

そして、若干シスコンっぽい雰囲気もある。

「ポチごっこ。」(アッチあい)6話扉絵、家に知らない男がいたらどうする?
(「ポチごっこ。」6話より)

そんな仲良し家族の家に、知らない男が突然住んでいたとしたら?

「殺すかな」のシンプルで的確な反応であった。

姉の答えに迷いはないが、まあ当然である。

花にこの二人を説得するのは荷が重いんじゃないだろうか。

思ったよりも切り出し方が下手くそだった彼女に、妹の冷静なツッコミがとどめを刺しに来る。

これはポチもペットというより下僕の道決定かな?

彼のアピールポイントとしては家事で貢献できそうなところにあったのだけど、それすら危うい。 

「ポチごっこ。」(アッチあい)6話扉絵、押し入れに隠れる花とポチ
(「ポチごっこ。」6話より)

この状況をどう切り抜けるのか。

未来はポチ自身の機転にかかっている?

 

美女三人に囲まれた生活が始まるかもしれないのに絶妙なうらやましくなさ加減がすごい。

いや、やっぱりうらやましいか。

 

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「小さいノゾミと大きなユメ」3話(浜弓場双)家主に見つかっちゃった!?

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月刊モーニング・ツー連載「小さいノゾミと大きなユメ」(浜弓場双)3話より、気づかれていない可能性も?

「小さいノゾミと大きなユメ」は浜弓場双(はまゆみば そう)による漫画作品。

月刊モーニング・ツーで2019年5月より連載を開始した。

小さな体になってしまった望実がたどり着いたのは、引きこもりの由芽の住むアパートで…

 

前回はこちら。

目を覚ますと身長12cmの体になっていた女子高生・小岩望実が命からがらたどり着いたのは、ひきこもニートの大久保由芽が住むアパートの一室。散らばるゴミの山を隠れ蓑に部屋で暮らし始めて1週間、ついにノゾミはユメに目撃されてしまい……!?

(「前回までのあらすじ:小さいノゾミと大きなユメ」より)

部屋の中に変化が…

汚部屋での生活が始まってから1週間、住人に気付かれないように暮らしてきた望実は、とうとう彼女に目撃されてしまうのであった。

しかも2度も。

さすがに存在を知られてしまったと考えるのが自然だが、ここは慎重に様子を見たいところ。

「小さいノゾミと大きなユメ」(浜弓場双)3話より、小さい体での生活にも慣れてきた
(「小さいノゾミと大きなユメ」3話より) 

相手は酔っぱらいの寝起き状態であったし、まだ希望は残されている。

苦労して手に入れたそこそこ快適な生活を捨てて危険な外の世界へ出るのはなるべく避けたいのだ。

どうにかして対話をすることができれば共同生活をする道もあるだろうか。

でもそれならもうちょっとまともな部屋に、と思わないでもないが、パワーバランス的には安心な相手かもしれない。

彼女の社会復帰を手伝いつつ必要な環境を整えていくのも一つの手である。

「小さいノゾミと大きなユメ」(浜弓場双)3話より、捕獲しようとしている?
(「小さいノゾミと大きなユメ」3話より) 

少し気になることといえば、前日までと違ったものがちょこちょこ見られることであった。

これ、捕獲しに来てるよね?

罠にかかる心配はないとしても、中を覗くのがこわいやつだ。

ほんとうに望実のことを巨大Gや害虫と勘違いしているのだろうか?

やがて望実と由芽の間に熾烈なバトルが繰り広げられるのか、といったところだが、もうちょっと穏便に進みそうである。

「小さいノゾミと大きなユメ」(浜弓場双)3話より、待って小さい女子高生ちゃん
(「小さいノゾミと大きなユメ」3話より) 

だがやっぱり捕まりたくはないなと。

しかしいつも酔っ払ってんな、この家主は。

次回あたりで歩み寄る姿が見られるか。

 

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「とんがり帽子のアトリエ」32話(白浜鴎)魔法使いが生まれ育つ場所

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「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)32話より、大講堂を案内するテティア

「とんがり帽子のアトリエ」は白浜鴎による漫画作品。

月刊モーニング・ツーで2016年7月より連載を開始した。

32話は再試験の前日、テティアが大講堂内を案内してくれる。

 

前回はこちら。

魔法使いを目指すことになったココは、キーフリーに弟子入りする。ある日、同じ弟子であるアガット達が、「第2の試験」をうけることに。だが試験中に「つばあり帽」の妨害が入る。リチェ達の活躍もあり窮地は脱するが試験は中断、キーフリーは負傷してしまう。魔警団のメンバー・ルルシィと共に、魔法使いの住む大講堂に向かった一同は、三賢者の一人ベルダルートと面会し、再試験を受けることに。

(「前回までのあらすじ:とんがり帽子のアトリエ」より)

テティアの大講堂案内

多くの魔法使いが生まれ育ち、暮らしている海の底の大講堂。

ここはキーフリーや弟子たちにとっても故郷の地である。

教の賢者ベルダルートによる再試験を翌日に控えたココたちは、束の間の休息の時を過ごしていた。

「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)32話より、大講堂の海のお風呂に入る
(「とんがり帽子のアトリエ」32話より)

はじめて大講堂へやってきたココのために、テティアを中心に案内してくれるのだが、他では見られない珍しいものといえば大浴場かもしれない。

ここは浜辺を模していて、波もあるお風呂なのである。

地面も砂になっていたりするのかな?

海の中にありながら、普段は海を感じることなく生活する住人たちの遊び心なのだろう。

こんな雰囲気のある場所だとアイデアも湧きやすいようで、その成果がその場に残されていたりする。

実はココにとって浜辺は初めてなんじゃないだろうか。

海自体もロモノーン岬で見たのが最初である可能性も高い。

庶民が気軽に旅をする世界とも思われないので。

「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)32話より、アガットがデレた
(「とんがり帽子のアトリエ」32話より)

そして今回の見どころはアガットのデレた場面だろう。

これまでも兆候はあったものの、ここまではっきりしたものではなかったし、みんなの表情から驚きようが伝わってくる。

再試験をみんなで無事に突破するためには彼女の協力は不可欠なのでいい傾向だ。

蛇の背洞窟でのできごとが彼女たちに与えた影響は大きい。

魔警団の干渉も含めて今後も長く尾を引く問題となるに違いない。

「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)32話より、ココは脅威の前兆?
(「とんがり帽子のアトリエ」32話より)

彼らはココのことを脅威の前兆に繋がる者として見ているようだ。

ユイニィへの禁止魔法を解除する方法が他にないと告げられた時、ココがどのような選択をするのかハラハラさせられたものだが、彼女は見事に否定してみせた。

それを踏まえて次からどんな更なる罠を仕掛けてくるのか。

仮に、つばあり帽に捕まったのがアガットのままだったなら、ココは冷静でいられただろうか。

つばあり帽姿のココの具体的なデザインも決まっている点も気になるところ。(28話でも登場)

将来的には両者を繋ぐ役割を担うのではないかと思っているけれど。

あと本編とはあまり関係が無いのかもしれないけれど23話の扉絵が引っかかっている。

「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)32話より、弟子入り前のアガット
(「とんがり帽子のアトリエ」32話より)

また大講堂ではアガットにとってトラウマにもなったできごとがあるはずで、このあたりの過去編も見られるかな。

アガットは髪長いの似合うよね。

 

今月号は付録として5巻の掛け替えカバーが付いてくるとのこと。

 

「MAO」8話(高橋留美子)人の寿命を操る教祖

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「MAO」(高橋留美子)7話より、寿命を操る教祖

「MAO」は高橋留美子による漫画作品。

週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。

8話は、ミルクホールの貂子から入手した人の寿命を操ると噂の女教祖の謎を追う。

中学三年の黃葉菜花はかつて事故に遭った地を通ると大正時代へ。そこで出会った陰陽師・摩緒による菜花=「妖」説の謎を解くために彼と行動する事に。菜花は摩緒と同じ蠱毒"猫鬼"に呪われた可能性あり。さらに猫鬼は寿命を自在に操れる事が判明。一行は同様の術を使う教祖・鐘呼の存在を知り…

(前回までのあらすじ:「週刊少年サンデー 2019年30号」より)

 

前回はこちら。

教団への潜入調査

人の寿命を操ると噂の女教祖の正体を探るべく、宗教団体・鐘臨教の調査に乗り出した摩緒たち。

内部に潜入するのは菜花の担当。

本人はあまり乗り気ではないようだが、信者たちの中に違和感なく入り込むためには適役なのである。 

「MAO」(高橋留美子)7話より、菜花が新興宗教の内部に潜入することに
(「MAO」7話より)

心細さはあるものの、いざとなれば自力で切り抜けることも可能だろう。

この辺、摩緒は彼女を一人前の仲間として頼りにしているらしい。

件の鐘臨教の目的は何なのか。

教祖の鐘呼(しょうこ)に見えるという大きな炎と逃げ惑う人々の姿が鍵になってくるかもしれない。

摩緒たちのいる時代は大正12年の夏であり、現実世界では関東大震災の直前に当たる時期。

何らかの理由で彼女がそれを知っているとしたら?

「MAO」(高橋留美子)7話より、怪しい教団に実態
(「MAO」7話より)

守り石の配布や芝居がかった演出も、彼女の力を信じさせて災害から避難させる意図を持っている可能性もある。

彼女と教団の人間がどこまで同じ方向を見ているのかは分からないが。

目的のためなら手段を選ばない側面もありそうだ。

鐘呼が寿命を操ることが裏付けられた事件に関しては摩緒たちが調べを進めていた。

「MAO」(高橋留美子)7話より、道場の入り口に何かを発見
(「MAO」7話より)

門の前で何かを見つけたようだが教団と関係はあるのだろうか。

そして災害は実際に近いのか。

もしそうなら性質の良くない妖が活性化して厄介なことになりそうだ。

猫鬼と再会の日は近い? 

 

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「ポチごっこ。」7話(アッチあい)どうやって打ち明ける?

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「ポチごっこ。」(アッチあい)7話より、ダメって言われたらどうすんの

「ポチごっこ。」はアッチあいによる漫画作品。

週刊ヤングジャンプで2019年より連載を開始した。

7話は、ポチの飼い犬としての生活に最大のピンチが訪れた?

 

前回はこちら。

花とポチの作戦会議

ポチを飼い始めたことを言い出せないうちに、留守にしていた家族が帰ってきた。

しかもどうやら手強そうな相手である。

彼女たちにどうやって打ち明けるのか、秘密にしておけるのもそう長くは続かないだろう。

「ポチごっこ。」(アッチあい)7話より、花とポチの作戦会議
 (「ポチごっこ。」7話より)

そこで花とポチの作戦会議がはじまった。

本来なら段階を踏んで説得していく必要があるのだが、事後承諾のかたちはかなり分が悪い。

まずは、せめて見た目の印象を良くしようと身だしなみを整えることに。

しかし、マッチョになるのはすぐには無理だ。

姉好みに寄せていくと妹の許容範囲からは遠くなるような気がしないでもない。

一番引っかかりそうな部分はペット扱いである点のように思えるが、花はどうしても出て行かせたくないらしい。

ダメなら出て行くしかないと考えているポチに対してムキになるところがかわいい。

「ポチごっこ。」(アッチあい)7話より、これ花ちゃんがやったの?
 (「ポチごっこ。」7話より)

そんな花の気持ちに答えるべくポチの起こした行動とは?

 

いよいよ後には引けなくなってきた二人と家族との対面の時が迫っている。

薄々なにかは感じ取っているようだし、姉の初登場時のセリフが「なんか悪いことはしてそうだけど」だったので、昔から危なっかしいところがあったのだろうね。

小細工なしに正面突破を図るのだろうか。

「ポチごっこ。」(アッチあい)7話より、女子高生に一緒に寝てと言われたら?
 (「ポチごっこ。」7話より)

決意をした日の夜の花の行動が裏目に出なければいいのだけど。

いやこれはまずいでしょ。

お約束で目撃される未来が待ってそうだよ。

 

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2019年6月に読んだおすすめ漫画まとめ

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2019年6月に読んだおすすめ漫画まとめ

2019年6月に読んだ中で、おすすめの漫画をいくつか紹介する。

注目は最終巻を迎えた「いそあそび」と新作の「ささやくように恋を唄う」。

 

前回はこちら。

「いそあそび」3巻(佐藤宏海)

海辺の町で一人暮らしをする訳ありの元お嬢様と同級生たちの自給自足生活、最終巻。

今回はついにセトさんの父親が登場、家族で再び暮らせるようになるのか。

再起を図っていた父が関わる一大プロジェクトが、星海町の再開発に関することだと知った彼女たちは、景観を守りつつ町の問題を解決する方法を模索するのだった。

セトさんの置かれている状況はあくまで一時的なものであり、いつかはこの生活が終わる時が来るのだろう。

最終巻を迎えるにあたり、その点にも決着が描かれている。

「いそあそび」(佐藤宏海)3巻より、魚突きを覚えたセトさん
(「いそあそび」3巻より)

纏めない終わらせ方もあったのだろうけど、未来につながる結末でよかったなと。

初登場時のセトさんは自作の銛で魚突きをやろうとしていたが、結局彼女には一番向いている方法だったようだ。

このお嬢様らしからぬヤンチャさと笑顔が好きだった。

「さよなら私のクラマー」9巻(新川直司)

高校女子サッカーを舞台に、弱小蕨青南高校で奮闘する選手たちを描く群像劇。

9巻はインターリーグ決勝戦が開始、相手は久乃木学園と日本一を争う興蓮館高校である。

表紙は、チームを全国強豪に押し上げた功労者・藤江宇海(ふじえ うみ)と新たにチームの核となる梅芽(うめ)の姉妹。

もともとこの大会はインターハイ出場を逃した高校や強豪校の控え選手の実戦経験の場となっていて、興蓮館といえどもBチームのはずだったのだが…

「さよなら私のクラマー」(新川直司)32話より、出場を希望する来栖
(「さよなら私のクラマー」32話より)

どうしても出場を希望する選手たちがいたりして、どうやら手強い相手になりそうだ。

このへんが「さよならフットボール」のネタでなつかしい。

今、最も勢いのあるチームを相手にワラビーズの力がどれだけ通用するのか、そして深津監督の手腕が試される時でもある。

「ささやくように恋を唄う」1巻(竹嶋えく)

高校の新歓ライブをきっかけに出会った二人。

木野ひまりと朝凪依(あさなぎ より)はお互いに一目惚れをするのだが、その意味はそれぞれ違うものだった。

そのことに気づいた時にはもはや手遅れで…

「ささやくように恋を唄う」(竹嶋えく)1巻より、依先輩ひまりのと初デート
(「ささやくように恋を唄う」1巻より)

これで付き合ってるわけではないのである。

甘々じゃないですか。

二人とも相手のことが大好きなのだけれど、そこに恋愛感情を持ちだしてしまったらどうなるのか。

あと、巻末のおまけが最高だった。

「ゆるさば。」3巻(関口太郎)

ある日突然、自分たち家族以外の人類がいなくなったら…

裕木家の四人が、廃墟となった東京でサバイバル生活を繰り広げる。

3巻は、自宅以外の活動拠点をつくるため別荘地を探す旅に出ることに。

子どもたちの希望は海!

お台場のあたりでホテルを再利用して、と考えるが、家から離れるほど年月が経過していることもあり、なかなか一苦労なのである。

「ゆるさば。」(関口太郎)3巻より、ツムギの後をついていくモモ
(「ゆるさば。」3巻より)

そして、ツムギとモモの間で姉妹喧嘩勃発。

釣りを覚えてからタンパク源確保の大きな戦力となったモモに対して、まだ一度も狩りを成功させていないツムギはそのことを気にしていたようだ。

モモの煽りを受けて別行動になると思いきや…

結局ツムギがいないと心細いのだ。

二人の仲直りの仕方がかわいかった。

実際、命を奪うことへのハードルが段違いなのであるが、ここぞという場面では決めてくれるはず。 

「私以外人類全員百合」1巻(晴瀬ひろき)

ある日、目が覚めると世界は女性だけになっていた。

しかもそのことを不思議に思っているのは茉莉花ひとりだけなのである。

隣のクラスの秀才美人・香散見りりと知り合ったことをきっかけに調査をすすめる茉莉花は、別の世界の自分と入れ替わったのではないかという仮説にたどり着く。

「私以外人類全員百合」(晴瀬ひろき)1巻より、この世界にはこの世界の私がいる?
(「私以外人類全員百合」1巻より)

もしそうならば、元の世界に戻れる方法もあるのではないかと。

タイトルの圧の強さに、読まずにはいられない作品。

真実に近づくに連れ、どうしようもなく相手に惹かれていることに気付いていく点がみどころ。

最後はどんな選択をするのかな。

「ふしぎの国の有栖川さん」8巻(オザキアキラ)

過保護な祖父に育てられた箱入り娘の有栖川さんと、天然王子な野宮くんとの恋物語。

満を持して交際を始めた二人の前に、最後の障害として祖父が立ちふさがる?

夏祭りの一日だけ特別に門限の延長をしてもらった有栖川さんだったのだが、そのことが知られ以前より重い制限が課せられることに。

祖父への信頼を取り戻し、なおかつ交際にあたっての揺るがぬ意思を示さなければならない。

「ふしぎの国の有栖川さん」(オザキアキラ)8巻より、有栖川さんに監視がつく
(「ふしぎの国の有栖川さん」8巻より)

ちなみに監視役の慧は律の兄である。

堂島家との繋がりは彼がきっかけになったようだ。

律以上のドSで、祖父にあることないこと吹きこまれた手強い相手。

今後の二人にとって、ここが正念場となる。

巻末のあとがきで、次巻で完結することが示唆された。

「熱帯魚は雪に焦がれる」5巻(萩埜まこと)

四国の海沿いの街に転校してきた少女と水族館部の先輩の日々。

年が変わり、帆波先輩はもうすぐ受験生になる。

東京の海洋大学への進路を考えている彼女に対して、協力的な態度を見せる周囲の姿に少し寂しさを覚えるのだった。

「熱帯魚は雪に焦がれる」(萩埜まこと)5巻より、楓に相談する帆波先輩
(「熱帯魚は雪に焦がれる」5巻より)

今回は表紙に楓が登場、帆波先輩の相談役として出番が増えている。

子供の頃は姉たちにべったりで、長期休暇にも帰ってこないことに不満な妹としての側面も持つ彼女は、正に適役なのだ。

変わりつつある帆波先輩を応援しようとする家族の姿とかすごくいいんだけど、先輩としては自分がいなくなることをもっと寂しがって欲しいんだよね。

そのへんをうまく伝えられるといいのだけど。

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「MAO」9話(高橋留美子)鬼神の呪いと教団の謎

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「MAO」(高橋留美子)9話より、呪詛の人形から鬼神を召喚

「MAO」は高橋留美子による漫画作品。

週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。

9話は、潜入調査中の菜花に心強い助っ人が登場。

中学三年の黃葉菜花は自身の事故現場を通り大正時代へ行った以降、身体に変化が。陰陽師・摩緒は自分と同じ猫鬼の呪いと推測。共に謎を追う中で猫鬼と同じ「寿命を操る」教祖がいる教団を調査する一行だが…

(前回までのあらすじ:「週刊少年サンデー 2019年31号」より)

 

前回はこちら。 

怪しい教団関係者

鐘臨教の集会に潜入した菜花は、教祖の鐘呼(しょうこ)の姿に怯える少女を発見する。

彼女は、例の教祖をニセモノ呼ばわりして亡くなった道場主の娘らしい。

「MAO」(高橋留美子)9話より、呪詛の人形から鬼神を召喚
(「MAO」9話より) 

その死と教団との因果関係は明らかになっていないが、巷では呪い殺されたとの噂で、信者の間でもバチが当たったのだと囁かれている。

逆らえば自分も、と考えているだろうか。

彼女にもなんとか接触を図りたいところ。

乙弥も駆けつけてくれたことで、内部の調査を進めることに。 

「MAO」(高橋留美子)9話より、信者の親が死ぬことは珍しくない?
(「MAO」9話より) 

菜花の教団への印象は胡散臭いというものだったが、あながち間違ってないのかもしれない。

今回のようなケースは初めてではなく、身寄りのなくなった信者を引き取ることを条件に資産を教団に寄進させているという。

それらのことを鐘呼が関知していないとは考えにくい。

ただ、今回は妖ではなさそうだ。

道場の前に埋めてあった呪符といい、寄進への働きかけといい、悪質であるのは確かなのだが。

「MAO」(高橋留美子)9話より、チカの隠し部屋を発見
(「MAO」9話より) 

鐘呼の根っからの悪人ではないようにも見えるところがなんなのか。

どうも教団との動きがちぐはぐな気がする。

もしかして寄進させた土地の方にも秘密があったり?

道場主の娘・依子が事件解明の鍵を握ってそうだ。

 

次週は休載とのこと。1巻発売も近い?

 

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「ポチごっこ。」8話(アッチあい)決意の夜

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週刊ヤングジャンプ連載「ポチごっこ。」(アッチあい)8話扉絵、子供の頃の花

「ポチごっこ。」はアッチあいによる漫画作品。

週刊ヤングジャンプで2019年より連載を開始した。

8話は、明日には話してみようと決意した花とポチの夜のひととき。

 

前回はこちら。 

家族との対面前夜

一緒に住むことを家族に認めてもらおうと計画を練る二人。

彼女の気持ちに応えようと行動に出るポチの姿を見て、まずは事情を話してみようと決意する花であった。

翌日はお休みらしく、話しあう時間はたっぷりある。

楽しみですね。

「ポチごっこ。」(アッチあい)8話より、えっちなことしたらダメだよ?
(「ポチごっこ。」8話より) 

そんな大事な日の前の晩に、花は一緒に寝ようと言い出すのである。

その真意は何か? と言えば、ポチは「待て」ができる犬ですよ、と証明したいのかもしれない。

言葉通りにごほうびの可能性もあるにはあるが、このタイミングでは心配で気が気じゃないだろう。

何しろフラグ立ちまくりである。

そんなところを家族に見られでもしたら、話し合うどころではない事態に陥りそう。

むしろ別の問題で話し合わなければならなくなるはずだ。

「ポチごっこ。」(アッチあい)8話扉絵、お姉ちゃんに心配かけられないもん
(「ポチごっこ。」8話より) 

彼女は「お姉ちゃんに心配かけらんないもん」などと言っているが、姉の気苦労を考えると同情すら覚えるのである。

妹たちの親代わりを務めてきた姉からすれば、先日の「○すかな」の言葉も心からの本音だろう。

当のポチには手を出す度胸は無さそうではあるけれど。

運命の日を迎えるにあたっての心細さから言い出したものなのかも。

しっかり寝て万全の体制で挑まなければだしね。

「ポチごっこ。」(アッチあい)8話扉絵、お姉ちゃんに見つかった
(「ポチごっこ。」8話より)

ほんとに次回が楽しみですよ。

 

来週は休載とのこと。

そして、単行本1巻が8月19日に出るとの情報が出た。

 

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「さよなら私のクラマー」38話(新川直司)チームメイトとの絆

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「さよなら私のクラマー」(新川直司)38話より、女王の矜持のもとに許容されている

「さよなら私のクラマー」は新川直司による漫画作品。

月刊少年マガジンで2016年5月より連載を開始した。

38話は、周防が興蓮館ゴールに迫る。まるごと周防回!

 

前回はこちら。 

興蓮館に肉薄するワラビーズ

周防を右サイドに入れ、カウンターでの反撃を狙うワラビーズ。

彼女のスピードを生かして活路を見出そうというのである。 

人数が少ないための苦肉の策ではあったが、うまいこと機能しているようだ。

「さよなら私のクラマー」(新川直司)38話より、周防のシュート
(「さよなら私のクラマー」38話より) 

いい形でフィニッシュまで持っていける場面が度々訪れている。

相性のあまりよくなさそうな藤江梅芽から離す意図があったのだと思うが今のところ功を奏しているらしい。

利き足しか使えない問題も影響なさそうだ。  

そんな中で毎回顔を出しているのが八重歯カワイイやつこと九谷である。

深津監督も彼女に言及していたけど見込み通りということかな? 

「さよなら私のクラマー」(新川直司)38話より、周防を止める九谷
(「さよなら私のクラマー」38話より) 

フットサル大会の時は荒っぽさの目立つ選手な印象だったが、今では興蓮館にとって欠かせない存在なんだろうね。

ここまで重要な選手になってるとは思わなかったけど。

しかし佃は周防のこと好きすぎでしょ。

興蓮館の選手の中で周防を単独で止められるとするなら九谷くらいのものだというのが深津監督の見解だった。

相手は1対1をさせるつもりはなさそうだが、それはそれで都合がいいのかもしれない。

「さよなら私のクラマー」(新川直司)38話より、囲まれ慣れしてやがる
(「さよなら私のクラマー」38話より) 

周防が敵を引き付ければ引き付けるほどチャンスも生まれやすくなってくるだろう。

ボールを取られなければの話ではあるが、この試合の彼女は一味違う。

中学の頃のぼっちだった不遇時代に培った単独突破の経験が遺憾なく発揮されたプレーは見ものである。

昔と大きく違うのは、今の彼女にはフォローしてくれる頼れる仲間がいること。

「さよなら私のクラマー」(新川直司)38話より、周防を活かす方法を考えるチームメイト
(「さよなら私のクラマー」38話より) 

自分が潰されたら終わりではなく、繋いでくれる仲間がいる。

あの日の続きを、な展開が熱いエピソードだった。

そして手薄になった左サイドで更なるドラマがあるのだろうか。

スワンが活躍する流れになったり?

あまり想像はできないんだけど見てみたい気はするね。

 

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「荒ぶる季節の乙女どもよ。」5巻(岡田麿里、絵本奈央)文化祭の告白

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「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(岡田麿里、絵本奈央)5巻(週刊少年マガジンコミックス)

「荒ぶる季節の乙女どもよ。」は岡田麿里(原作)、絵本奈央(作画)による漫画作品。

別冊少年マガジンで2016年12月より連載を開始した。

5巻は、それぞれの思惑を抱えて文化祭当日を迎える。

泉に想いを告げることを決意した和紗。しかし、「セックス」発言の新菜もまた、自らの中に起こる泉への想いを自覚し始める……。それぞれの"恋"と"性"、岐路となる文化祭が始まる。

(「荒ぶる季節の乙女どもよ。(5) (週刊少年マガジンコミックス)」より)

 

前回はこちら。

文化祭の日、物語は動き出す

文化祭の当日、学校に伝わる“恋の伝説”の力を利用してそれぞれの思いを伝えようとする生徒たち。

そのためには朗読劇を成功させて認知度を上げる必要がある。

泉への告白を決意した和紗は、メインである役へ立候補するのだった。

「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(岡田麿里、絵本奈央)5巻より、休憩中の曽根崎先輩と十条
(「荒ぶる季節の乙女どもよ。」5巻より)

今回、曾根崎先輩と同じクラスのギャル・十条さんの交流も描かれている。

恋愛ごとには潔癖なところのある曾根崎先輩は、オープンな性格の彼女を苦手としていて、以前教室で揉めたこともあった。

その後、十条さんの方から接触しようとしている姿も見られたが、いつのまにか仲良くなっているようだ。

雰囲気の変わった曾根崎先輩を真っ先に褒めてくれたのも彼女だったし、その恋愛への前向きな姿勢はいい影響を与えてくれそうなのである。 

「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(岡田麿里、絵本奈央)5巻より、朗読劇で暴走する新菜
(「荒ぶる季節の乙女どもよ。」5巻より)

朗読劇も当初の予想より好評で、夜のイベントへの期待が高まる中、新菜の予定外の行動で思わぬ事態へ発展していく。

友達の事を応援しつつも次第に泉への気持ちが育っていることに戸惑う彼女であったのだけれど、和紗の擬似告白の機会を改変しての参戦の意思表示。

ここから彼女たちの関係も大きく動いていくだろう。

初めて芽生えた気持ちを、初めてできた友人を相手に貫こうとするからには、相応の覚悟をしているのである。

そうなった新菜が恋のライバルなんて、かなり手強いはず。

相手が泉じゃなければ強すぎると言ってもいい。

そしてそこに絡んできそうなのがもーちんである、という所がもうわくわくしてくる。

「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(岡田麿里、絵本奈央)5巻より、新菜を影から見守るもーちん
(「荒ぶる季節の乙女どもよ。」5巻より)

彼女の新菜を見つめる姿はもはや恋する乙女なのだ。

このまま本格的に百合の道へ進んでいくのだろうか。

リハーサル時の感想でも「胸が綺麗なのとかっこいいのって両立できるものですかね通常…」と発言していた彼女なので、そうなっていきそうである。

初めての恋心を自覚した新菜に新たな選択肢を提示する。

報われないポジションに思えるけど、男性に嫌悪感をもっていそうな新菜だと可能性がなくもないのかな?

「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(岡田麿里、絵本奈央)5巻より、告白する曽根崎先輩
(「荒ぶる季節の乙女どもよ。」5巻より)

幸いにも朗読劇の成果はあったらしく、そこそこ広めることはできたようだった。

まずは先陣として部長の曾根崎先輩がキャンプファイヤーで告白を実践。

一番めんどくさくて縁遠そうだった彼女が一番安定した位置に収まりそうというのもおもしろい。

変身前から彼女のかわいさを見抜いていた天城が相手なのもあるが、自らのコンプレックスをさらけ出した曾根崎先輩のクラス内での評価もこれで上がるだろう。 

「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(岡田麿里、絵本奈央)5巻より、キャンプファイヤーで向き合う和紗と泉
(「荒ぶる季節の乙女どもよ。」5巻より)

そして和紗と泉の運命の瞬間を迎える。

 

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「赫のグリモア」11話(A-10)閉鎖空間での戦い

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「赫のグリモア」(A-10)11話より、武器はあるよ

「赫のグリモア」はA-10(エーテン)による漫画作品。

別冊少年マガジンで2018年9月より連載を開始した。

11話は、『兄弟団』団長の魔獣の作り出した閉鎖空間に巻き込まれた若葉たちだったが…

大麦若葉は「魔獣」赤ずきんと契約し、「書の魔導士」の使命を曾祖母・茜から引き継ぐ。魔導士の組織『機構』(ゲゼルシャフト)に加入し、魔導士を襲う組織『兄弟団』(フラタニティ)と戦う事を決意した若葉。しかしその矢先に『兄弟団』団長が目の前に現れ…

(前回までのあらすじ:「別冊少年マガジン 2019年8月号」より)

 

前回はこちら。

団長 vs. 若葉・乃恵瑠

仙庭と星河の戦いの間に回復した、魔獣ヨルムンガンドの閉鎖空間に閉じ込められた若葉たち。 

応援に駆けつけた神田辺隊のメンバーからも隔離された。

魔力を使い切った星河の代わりに戦えるのは、見習い魔導士の二人のみ。

絶体絶命のピンチである。

「赫のグリモア」(A-10)11話より、閉鎖空間に閉じ込められた若葉たち
(「赫のグリモア」11話より) 

ここで目を引くのはヨル君の姿なのだが、性別不詳もしくは存在しないということだろうか。

実は女の子、または男の娘だとしてもそれはそれでありなのだけれど。

ただ三人称に困るので、ここではヨル君と呼ぶことにする。

その戦闘能力は不明ながら、異空間への転移門を作り出すことができるようだ。

同じ世界線だとは思うが、宇宙空間にも作れるとすれば厄介だ。

果たしてあかずきんはどこへ飛ばされたのか。

「赫のグリモア」(A-10)11話より、残った魔力を譲ろうとする星河
(「赫のグリモア」11話より) 

魔獣のいない状態で団長と戦うには若葉も乃恵瑠も明らかに力不足である。

そんな彼女たちに最後の魔力を託そうとする先輩の姿。

しかし、受け取ると彼女の命に関わってしまうらしい。

ここから絶望的に不利な状況を覆せるものとは何か。

「赫のグリモア」(A-10)11話より、立ち上がる若葉と乃恵留
(「赫のグリモア」11話より) 

到底叶わなそうな相手に対し、若い二人が見せる勇気と機転が素晴らしかった。

一歩間違えば死の危険があるのが、ただやられるのを待つよりは自ら仕掛けることを選ぶのである。

そうは言ってもほぼデビュー戦の彼女たちは足がすくんでも仕方がないところ。

そこを乗り越えて起死回生の一手を放てるのか。

気になるのは、団長の「君は本来、我々と行動を共にするべき人間だ」の一言。

これは何を意味するのだろう。

 

今月は単行本2巻も発売された。

表紙は竜胆雫が目印。

 

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「MAO」10話(高橋留美子)教団の地下で見たものは?

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「MAO」(高橋留美子)10話より、鐘臨教の教祖・鐘呼と対面する摩緒

「MAO」は高橋留美子による漫画作品。

週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。

10話は、地下の隠し部屋を発見した菜花たちだったが…

中学三年の黃葉菜花(きば なのか)は自身の事故現場を通り大正時代へ行って以降、身体に変化が。陰陽師・摩緒は自分と同じ猫鬼の呪いと推測。共に謎を追う中で猫鬼と同じ「寿命を操る」教祖がいる教団を調査する一行だが…

(前回までのあらすじ:「週刊少年サンデー 2019年33号」より)

 

前回はこちら。

隠し部屋に閉じ込められた菜花たち

教団の屋敷を捜索中、何者かに地下の隠し部屋へ閉じ込められてしまった菜花と乙弥。

呪法の書かれた書物に更なる秘密をも知った彼女たちに、おとなしく帰される道はない。 

「MAO」(高橋留美子)10話より、教団の始まりと幼い頃の鐘呼
(「MAO」10話より) 

教祖である鐘呼(しょうこ)と教団を束ねる宗玄とが同じ目的を持っているのかどうか、確かなことは未だ不明ではあるものの、互いを気遣っているような所も察せられる。

教団設立以前の、小さな占い所だった頃のお付きの男性が宗玄と同一人物であるならば、実は親子の可能性も考えられる。

もしくは視える力を理由に疎外された彼女に、居場所を与えた人物かもしれない。

成長とともに力を失いつつある彼女の最後の大仕事は、やはり「この世の終わり」と例えられる災害を回避することだろうか。

そのためには、教団の黒い部分にも目を瞑ろうと覚悟を決めているとしても不思議はない。 

「MAO」(高橋留美子)10話より、教団本部の地下から脱出する菜花
(「MAO」10話より) 

となれば閉じ込められた菜花たちも危険なのである。

彼らにとっての誤算は、菜花たちがただの人ではないということなのだが。

鬼神の報告により駆けつけた摩緒登場の絶妙のタイミングがすごくらしいなと感じる。

主要メンバーが揃ったところで、いよいよ教団との直接対決になりそうだ。

「MAO」(高橋留美子)10話より、黒幕の宗玄に見つかる摩緒
(「MAO」10話より) 

邪魔な者のいない場所で、摩緒と宗玄の呪法合戦となるか?

ついに彼の陰陽師らしい戦いが見られるかもしれない。

 

次回は巻頭カラーとのこと。

同時に単行本1巻の情報も期待したい。

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「ポチごっこ。」9話(アッチあい)ポチ、ついに捨てられる?

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「ポチごっこ。」(アッチあい)9話より、その変質者知ってるの?

「ポチごっこ。」はアッチあいによる漫画作品。

週刊ヤングジャンプで2019年より連載を開始した。

9話は、ポチの存在を家族に知られてしまって…

 

前回はこちら。

お姉ちゃんに見つかったポチは…

夜が明けて、花が目覚めるとベッドの上にポチはいなかった。

今日は休日のため家族もみな家にいる。

ひとりで階下に降りられるはずはないのだが…

「ポチごっこ。」(アッチあい)9話より、妹・夢の軽蔑の表情?
(「ポチごっこ。」9話より) 

妹の夢のこの反応。

ホラーかよ。

この子は怒らせちゃだめだな。 

今回はフラグ回収の修羅場回。

なかなか部屋から出てこない妹を起こしにきた姉が、あろうことかベッドで寝ている不審者を発見してしまったのである。

彼女の胸中やいかばかりか。

「ポチごっこ。」(アッチあい)9話より、ちゃんと飼うから
(「ポチごっこ。」9話より) 

花も「ちゃんとお世話するから」と弁解するものの、後手に回りすぎて最悪なタイミングとなってしまっている。 

三姉妹の中で言い合いになったら、花に勝ち目が薄そうなのが心配。

飽くまでペット扱い前提で話を進めているのがシュールだなと思いきや、お姉ちゃんも同様だった。

ノリがいいというよりは人間扱いしていないせいな気もする。

そして彼女の言い分はもっともである。

「ポチごっこ。」(アッチあい)9話より、飼えるわけないでしょ
(「ポチごっこ。」9話より) 

花はポチを拾ったばかりのときも学校はちゃんと行っていて、そのへんはしっかりしているんだなとの印象だったけれど、実はそうでもないらしい。

そこに交渉の余地を見出すのかどうか。

このまま捨てに行かされるのだろうか?

 

一方、兄がポチのアパートの整理をしている最中に訪ねてきた女性がいる。

「ポチごっこ。」(アッチあい)9話より、ポチの同僚と兄
(「ポチごっこ。」9話より) 

彼女が次の飼い主候補になったりして。

ほとぼりが冷めるまで一時的に保護したりして、いずれは三角関係になったりもありえるか。

しかしこの兄はひどいな。

ポチがめちゃめちゃきらいと言うのも納得の性格の悪さだった。

これではもう帰れない。

ポチは行き場を失ってしまうのか?

あ、庭で飼うのはOKだったりして。

 

単行本1巻は8月19日を予定しているとのこと。

 

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「小さいノゾミと大きなユメ」4話(浜弓場双)妄想の中の女の子

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「小さいノゾミと大きなユメ」(浜弓場双)4話より、ノゾミの存在を喜ぶユメ

「小さいノゾミと大きなユメ」は浜弓場双(はまゆみば そう)による漫画作品。

月刊モーニング・ツーで2019年5月より連載を開始した。

隠れ住んでいた家で、住人に見つかってしまったノゾミの運命は…?

 

前回はこちら。

目を覚ますと身長12センチの体になっていた女子高生・小岩望実が命からがらたどり着いたのは、ひきこもニートの大久保由芽が住むアパートの一室。散らばるゴミの山を隠れ蓑に部屋で暮らし始めて1週間、ついにユメに見つかってしまったノゾミは「私は酔っ払ったアンタの妄想」と宣言してしまい……!?

(「前回までのあらすじ:小さいノゾミと大きなユメ」より)

ノゾミとユメの利害が一致

小さくなった体でなんとか生活環境を整えてきたノゾミも、ついに家主のユメに存在を認識されてしまった。

それも害虫としてではなく、ちゃんと女子高生の姿がバレてしまっているようなのである。

しかしそこはユメの性格か酔いの効果か、実体があるとは思われていないらしい。

「小さいノゾミと大きなユメ」(浜弓場双)4話より、妄想の存在ということに
(「小さいノゾミと大きなユメ」4話より)

体長12センチであるので無理もない。

たとえ素面だったとしてもさすがに難しいだろうとは思うのだ。

そこで妥協点となったのが、ユメが寂しさのあまりに脳内で作り出した幻であるという設定。

意外とすんなり受け入れるもので、引きこもり生活を送っていた彼女がいかに話し相手を欲していたかが窺える。

「小さいノゾミと大きなユメ」(浜弓場双)4話より、カワイイ美少女女子高生?
(「小さいノゾミと大きなユメ」4話より)

ただしカワイイかどうかという点には引っかかるようである。

それでもまずは対話が可能になったことが大きい。

これまでのように隠れて暮らす日常も緩和されるだろうし、食事もまともなものが提供されるかもしれない。

ユメの話し相手となり、引きこもり生活脱出の手伝いをすることで自らのQOLをも向上させようというWin-Winの関係である。

できれば酔っている時以外でも関われるようになるとノゾミの負担は少なくなるだろう。

「小さいノゾミと大きなユメ」(浜弓場双)4話より、ノゾミにはおさわり禁止
(「小さいノゾミと大きなユメ」4話より)

そのへんはサバイバル感が減ってしまうので追々でいいかな。

そもそも引きこもりの原因は何だったのか。

会社での対人関係とかだろうか。

現在、物資をネット通販に頼っているにも関わらず、荷物を直接受け取ることができていないほど人と会うのは苦手のようだ。

とりあえずはそこからなんとかしてみることに。

比較的印象がよくて、対面時間が短く、だいたい同じ人が来る宅配は対人リハビリには最適かもしれない。

最初の一歩目さえ踏み出せればハードルは低いはずだけど、どうしてもだめな時は宅配ボックスという手もあるしね。

「小さいノゾミと大きなユメ」(浜弓場双)4話より、引きこもり脱出の第一歩
(「小さいノゾミと大きなユメ」4話より)

利害が一致して協力体制が組まれたものの、ノゾミはけっこうスパルタなのかも。

なかなか自分から動く勇気が出ないユメにとって引きこもり脱出のきっかけとなるか。  

 

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「とんがり帽子のアトリエ」33話(白浜鴎)ベルダルートの再試験開始

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「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)33話より、アガットの砂の橋の魔法

「とんがり帽子のアトリエ」は白浜鴎による漫画作品。

月刊モーニング・ツーで2016年7月より連載を開始した。

 

前回はこちら。

魔法使いを目指すことになったココは、キーフリーに弟子入りする。ある日、同じ弟子であるアガット達が、「第2の試験」をうけることに。だが試験中に「つばあり帽」の妨害が入る。リチェ達の活躍もあり窮地は脱するが試験は中断、キーフリーは負傷。治療のために魔法使いの本拠地・大講堂に向かった一同は、三賢者からの再試を受けることになるが、その背後に、アガットの過去を知る少年の姿が…?

(「前回までのあらすじ:とんがり帽子のアトリエ」より)

試験初日の挑戦

三賢者の一人、ベルダルートによる再試験が始まった。

3日間の間に彼を魔法で驚かせることができたなら合格という条件である。

大講堂内でいつどこに現れるか知れないベルダルートを見つけ出して魔法を披露すること。

魔法そのものの精度はもちろんのこと、相手の予想を越えるものの必要がある。

「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)33話より、どんな魔法見ても驚く自信がある
(「とんがり帽子のアトリエ」33話より)

そしておそらくは楽しい驚きでなければならないだろう。

魔法使いの最高峰にいるベルダルートに何をすれば驚かせられるのか。

ありとあらゆる魔法を見尽くしているであろうし、これは難易度の高い試験になりそうだ。

初日は各自の持ちネタを披露したところ、それらを合体させた上位互換バージョンを見せつけられてしまっていた。

「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)33話より、テティアとリチェが挑戦
(「とんがり帽子のアトリエ」33話より)

楽しんではいそうなんだけど驚きまでは至らない様子。 

ベルダルートはこの試験に何を求めているんだろうね。

そこを見極めなければ合格は遠ざかってしまうのかもしれない。

手の内を見せた彼女たちの、ここからの足掻きと成長を見たいのだろうか。

「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)33話より、もう驚けぬ
(「とんがり帽子のアトリエ」33話より)

驚かせる方法は、実は彼女たちの魔法でなくてもよかったりして…?

「自分たちの魔法で」とは言われてないのだけど、屁理屈だろうか。

蛇の背洞窟を自分たちの力で通り抜けた時点で合格は決まっていて、不測の事態で中断になってしまったがゆえに建前として再試験を用意したということも十分ありえる。

試験内容は、ベルダルート本人が楽しそうだからという理由で説明できそうだ。

大講堂の街中ではいつも子供たちに囲まれていて、彼らが成長していく姿を見守ることは生きがいでもあるんだろう。

今回の課題もその一環なのかもしれない。 

「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)33話より、これは魔法使いへの依頼
(「とんがり帽子のアトリエ」33話より)

いずれにしても試験なので自力での突破は目指さなければならないのだけど。

オルーギオのアドバイスの言葉は、ココたちに足りなかった視点を教えてくれた。

これは魔法使いへの依頼なのだと。

よく観察して相手が求めているものを見せてやること。

ココは何かに気付いたみたいなのだけど…

「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)33話より、アガットの過去への思い
(「とんがり帽子のアトリエ」33話より)

それが何なのか、ちょっと想像がつかないなと。

 

ベルダルートを見ていて気になるのは足が不自由なのかもというところ。

椅子のような幻獣のような乗り物をつかっているけれど、子供たちと一緒に歩ければうれしいんじゃないだろうか。

歩けるようにするのは無理でも、自分の足で移動してもらうことは可能かもしれない。

 

「MAO」11話(高橋留美子)呪法対決の行方は

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週刊少年サンデー新連載「MAO」(高橋留美子)11話より、鬼神を呼び寄せる摩緒

「MAO」は高橋留美子による漫画作品。

週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。

11話は、鐘臨教の教祖と宗玄と対峙する摩緒たち。

中学三年の黃葉菜花(きば なのか)はかつて事故に遭った地を通ると大正時代へ。そこで出会った陰陽師・摩緒による菜花=「妖」説の謎を解くため彼と行動することに。菜花は摩緒と同じ蠱毒"猫鬼"に呪わてた可能性あり。さらに猫鬼は寿命を操えることが判明。そこで同じ術を使う教祖鐘呼を調べると嘘だと発覚し…

(前回までのあらすじ:「週刊少年サンデー 2019年34号」より)

 

前回はこちら。

本物の呪いの力

教団の隠し部屋から脱出して合流した菜花たちだったが、そこに邪魔者を排除しに来た宗玄が現れた。

彼は依子の父親にしたように、菜花たちも呪法で始末すると宣言するのだが…

「MAO」(高橋留美子)11話より、呪いを認める宗玄
(「MAO」11話より) 

彼が写本で学んだ魘魅の呪法とは相手に模した人形を利用したもので、おなじみの藁人形もその一種であるという。

いずれも即効性はなさそうだが、この状況でそれを口にした宗玄の意図は何なのか。

奥の手があると見せかけて戦いを優位に運ばせたいためか、菜花や乙弥が恐怖で投降すると考えてか。

だが本職の摩緒の前で出したのは逆効果であった。

摩緒が使役する鬼神によって、自身が行った呪いの力を見せつけられることになるのである。

「MAO」(高橋留美子)11話より、鬼神を見て嬉しそうな宗玄
(「MAO」11話より) 

この宗玄も実際に修行していたのは本当らしく、呪法の成功もあと一歩のところだったようだ。

最後まで強く信じることができずに、毒殺という現実的な方法に頼ってしまった。

自分の娘が力を持っていることが判明した後も、彼女に夢を託してその環境作りに邁進していったのかもしれない。

多くの信者を得るために、予言を実現するために汚れ仕事を請け負ったのも、我が子を思っての事だったなら悲しいね。

「MAO」(高橋留美子)11話より、教祖と宗玄は親子
(「MAO」11話より) 

鐘呼の最後の望みであると思われる「世界の終わり」における救済を叶えようとしていたのならなおさら。

でもここで教祖があっさり自首を言い出したのは意外だった。

逃げられない状況ではあったけれど、その日が来るまでは何とか続ける方法を選ぶのではないかと思っていた。

結果として、今回の一件で被害が大きくなる方向に向かってしまうだろう。

予言の内容の「大地が裂け大きな炎の竜巻が帝都を襲う」と菜花の遭った事故と関連があるのかどうか、期日までにできることは何か?

 

今月号で単行本1巻の発売日が発表された。

MAO (1) (少年サンデーコミックス) 

9月18日頃で、「高橋留美子傑作集 魔女とディナー」も同時発売の予定とのことである。

 

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