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「ポチごっこ。」10話(アッチあい)さよならの前に

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ヤングジャンプ新連載「ポチごっこ。」(アッチあい)10話より、だれか拾ってください

「ポチごっこ。」はアッチあいによる漫画作品。

週刊ヤングジャンプで2019年より連載を開始した。

 

前回はこちら。 

停電とポチ出動

朝日家の緊急家族会議において、ポチを家で飼うことは否決された。

外に捨ててくることを言い渡された花は、実行に移せるのだろうか。

拾ってくださいのダンボール箱も用意されてはいるが、現実的にはポチが自分のマンションに帰ることになるだろう。

その日は雨で、寂しい旅立ちになるかと思われたものの、突然の停電により少しばかり延期されそうである。

「ポチごっこ。」(アッチあい)10話より、停電になった朝日家
(「ポチごっこ。」10話より)

特にお姉ちゃんが暗闇が苦手で、ポチが対応することになったのだった。

ブレーカーが原因ではないようで、復旧までは多少の時間がかかるだろう。

ポチ、意外と役に立ちますアピールのチャンスとなるか。

昼間、花を見る目がすごかった妹の夢も、思ったより受け入れてくれそうな反応。

基本的に知らないおじさんが家にいるのはムリとのことなので、この場限りのものか。

慣れる時間を置いてさえいれば大丈夫だったのかもしれない。

「ポチごっこ。」(アッチあい)10話より、ちょっと和んだ?
(「ポチごっこ。」10話より)

お姉ちゃんの反応も当然のことで、今回の件に関しては出会い方が悪かったの一言に尽きるわけであるが、花がうちに連れてきたのも緊急事態だったので仕方がないとも言える。

ただその後の策がなさすぎたなと。

親身になってくれてはいるものの、家族との折衝では大丈夫だからと言うのみで、なにもできていない。

結局のところ考えなしに発言していただけなんじゃないかと思われるのが残念かな。

当初のドSキャラからアホの子に印象が変わってきている。

正直かわいければどちらでも有りだが飼い主としては先行き不安である。

「ポチごっこ。」(アッチあい)10話より、須藤さんはポチのことが好き
(「ポチごっこ。」10話より)

むしろ元同僚の須藤さんの今後のヒロイン力に期待したい。

この二人が朝日家に辿り着いた時に、お姉ちゃんの態度が変わるんじゃないだろうか。

兄 vs. 姉の対決も楽しみだ。

 

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2019年7月に読んだおすすめ漫画まとめ

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2019年7月に読んだおすすめ漫画まとめ

2019年7月に読んだ中で、おすすめの漫画をいくつか紹介する。

今月は注目作が多くて読むだけでもいっぱいいっぱいなのだけど、ひとつ選ぶとするなら「うらら迷路帖」かな。

デザートの新連載も楽しみ。

 

前回はこちら。

「あやめとあまね」(道満晴明)

愛情が重すぎる神条さんとクラスメイトの千穂とのほっこり日常百合コメディ。

紙版の発売日から1年、ようやく電子書籍でも読めるようになった。

ただし販売しているストアはまだ限られているので注意。

表紙の絵からも分かるように、この二人はハートが作られるには至っていない。

神条さんの一方的な気持ちを千穂が押し止める形で、それでも完全に拒絶するわけではなく友人としていい関係を保っている。

「あやめとあまね」(道満晴明)より、心の中にヤクザしかいない
(「あやめとあまね」より)

心の中にヤクザしかいない設定が好き。

よくある天使と悪魔のようにせめぎ合う余地もないのだが、その分神条さん本人が押される形でささやかな理性を発揮しているのでは?という気もする。

彼女の原動力の一つでもあるだろう。

「それでもあゆむは寄せてくる」1巻(山本崇一朗)

自称将棋部部長の八乙女うるしと後輩の田中歩は、放課後一緒に将棋を指すことを日課にしている。

将棋で先輩に勝つことができたら告白するつもりの歩は、好きであることを頑なに認めようとはしないのだが…

先輩の方も、まんざらでもないのがポイント高い。 

毎回のようにかわいいと言われ続けて照れる姿がかわいいのだ。

「それでも歩は寄せてくる」(山本崇一朗)1巻より、センパイのかわいさに気付かないなんて
(「それでも歩は寄せてくる」1巻より) 

ここまで言っておきながら好きだと認めない歩を、どうにかして認めさせようとする先輩との駆け引きも見どころ。

対局シーンのある回はすべて棋譜が収録され、歩の成長を一緒に見守ることができる。

「くノ一ツバキの胸の内」3巻(山本崇一朗)

忍の里の学園に通うくノ一たちの日常を描くコメディ作品。

3巻の表紙はベニスモモを始めとする未班のメンバー。

前回の鬼ごっこの訓練において、ツバキが髪紐を奪うことで生徒たちの夕食抜きが回避された件について、ベニスモモは訝しんでいる。

自分と同じくらいの強さのツバキが、どうやって先生の攻撃をくぐり抜けられたのか。

「くノ一ツバキの胸の内」(山本崇一朗)3巻より、リンドウを見つめるベニスモモ
(「くノ一ツバキの胸の内」3巻より)

その秘密を探るため、ツバキがリーダーを務める戌班のリンドウをさらってスパイに仕立てようと画策するのである。

今回は新登場の生徒もいたりして、それぞれの個性豊かな班の活動にもスポットが当たっている。

年少者への指導やモチベーションの維持に効果を上げているようだが、班が決められたのはそんなに昔のことではないようだ。

サザンカがツバキを姉のように慕うきっかけになったエピソードも描かれる。

「SPY×FAMILY」1巻(遠藤達哉)

東西の平和を脅かす危険人物の動向を探るため、名門イーデン校の懇親会へ潜入を命じられた凄腕のスパイ、コードネーム「黄昏」。

おそらくは長期間の任務となるため、保護者として参加することが好ましい。

そのために必要なのは家族である。

厳しい入学試験を突破できる子供と、名門に相応しい気品を持つ妻。

準備のための猶予は一週間。

そして実際に集まったのは、孤児の境遇を抜け出したい好奇心旺盛なエスパー少女と偽装のための恋人役が欲しい天然な殺し屋だった。

「SPY×FAMILY」(遠藤達哉)1巻より、三人それぞれの思惑
(「SPY×FAMILY」1巻より)

それぞれの思惑と秘密を抱えた擬似家族が、受験を通して本当の家族になっていく。

もう任務が終わってもずっと一緒に幸せに暮らせばいいよ。

連載が開始するなり注目を集め、直後に始まった次にくるマンガ大賞では早くもノミネート作品に残るなど期待の大きい作品である。

「赫のグリモア」2巻(A-10)

屋敷の隠し部屋で魔獣と出会った少女が魔導士たちの戦いに巻き込まれていくダークファンタジー。

若葉たちの前に現れた謎の組織『機構』(ゲゼルシャフト)の目的とはなにか。

彼女が曾祖母の後を継ぐことになった真の理由も判明し、新章突入といった感じ。

2巻では新キャラ羽生姉妹の登場が見どころ。

乃恵瑠の腹黒さや詩枝瑠の歪んだ愛情が楽しい展開になりそうでわくわくさせてくれる。

「赫のグリモア」(A-10)7話より、機構で見習い魔導士の羽生と対面する若葉
(「赫のグリモア」2巻より) 

このへんで表紙に登場する竜胆雫(りんどう しずく)の印象も変わってくる。

「Fate/Grand Order 英霊剣豪七番勝負」1巻(渡れい)

人気ゲームFGOの1.5部の各エピソードを、複数の出版社で同時コミカライズ。

講談社のマガポケでは、そのうち『屍山血河舞台 下総国 -英霊剣豪七番勝負-』を連載している。

図書室で突然意識を失った藤丸立香は、徳川の世の下総国へと飛ばされていた。

少し前にこの世界に来たらしい女剣士・宮本武蔵や宝蔵院胤舜と邂逅した彼女は、直後に悪鬼に襲われ巨大な陰謀に巻き込まれていく。

「Fate/Grand Order 英霊剣豪七番勝負」(渡れい)1巻より、宮本武蔵の攻撃軽く受ける源頼光
(「Fate/Grand Order 英霊剣豪七番勝負」1巻より)

最初の時点では全員が格上の相手で、全く歯が立たず逃げるしか道がないのだが、ここから熱い戦いが繰り広げられていくはずだ。

1巻では一番目のランサー・プルガトリオ戦までが描かれる。

「荒ぶる季節の乙女どもよ。」7巻(岡田麿里、絵本奈央)

高校の文芸部員たちの、思春期の悩みに翻弄される姿を描く群像劇。

壊れゆく文芸部の関係、集まりの悪くなった部室で、和紗は新菜から泉への告白の意思表示をされた。

うまくいっている友人カップルに波風を立てる行為は裏切りかもしれないけれど、本人に宣言して正面から向き合おうとするところは好感が持てる。

友達を失う覚悟を決めて望んだこともあり、受け入れられたときのはしゃぎ方をみると、告白がうまくいくよりも嬉しいことなのではないかと思う。

「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(岡田麿里、絵本奈央)7巻より、和紗と新菜の『友よ』
(「荒ぶる季節の乙女どもよ。」7巻より)

ここからの展開がよかった。

泉がふらつかなければ済む話なんだけどね。

次の8巻(10月発売)で完結するとのこと。

アニメも最後までやるんじゃないのかな。

「とどのつまりの有頂天」2巻(あらた伊里)

学校の敷地内にある神社で結成されたマイナー部の共同体「有頂天部」。

個性の強すぎる部員たちと、顧問の猫崎さんとの賑やかな日々を描くハイテンション百合コメディ。

美古都と猫崎さんの両片思いの日々もついに終わりの時が!?

「とどのつまりの有頂天」(あらた伊里)2巻より、猫崎さんの好きな食べ物
(「とどのつまりの有頂天」2巻より) 

忙しいと食事を疎かにしがちな猫崎さんを心配したルームメイトの椿が、ことあるごとにキャラメルや飴をくれるようになったエピソードが好き。

ヤングコミック(少年画報社)での連載はこの2巻で完結し、年内に月刊電撃大王(KADOKAWA)へ移籍してのリスタートが決定した。

百合漫画大賞受賞や次にくるマンガ大賞ノミネートなど、人気絶頂期での発表に百合クラスタの注目が集まっている。

「京洛の森のアリス」1巻(望月麻衣、庭春樹)

自分の力で生きていくために、白川ありすが選んだのは舞妓になることだった。

中学を卒業したばかりの彼女が住み込みで働けて、故郷の京都で暮らすことができるもの。

けれど迎えの車に乗ってたどり着いた場所は、懐かしいような初めて見るような不思議な町。

「京洛の森のアリス」(望月麻衣、庭春樹)1巻より、京洛の森に迷い込んだありす
(「京洛の森のアリス」1巻より)

そこは京洛の森と呼ばれるところ。

外の世界から来た人間が暮らし続けていくには、いくつかの条件を満たす必要がある。  

そのために、お供のうさぎとカエルと共に京洛の森を巡る日々が始まった。 

「化物語」6巻(西尾維新、大暮維人)

吸血鬼に魅入られた少年とその周囲に起こる怪異を描く物語。

6巻は「するがモンキー」のクライマックス。

神原駿河に起こった怪異を解くため、彼女との戦いの中で模索する阿良々木。

そしてついにその答えを見つけ出したはずだった… 

「化物語」(西尾維新、大暮維人)6巻より、阿良々木暦と神原駿河の戦いに乱入する戦場ヶ原ひたぎ
(「化物語」6巻より)

そこへ現れた戦場ヶ原によって、事態は予定外の方向へ向かっていく。

表紙は後半で始まる「なでこスネイク」のヒロイン・千石撫子。

これまでで一番の華やかさに人気の高さが窺える。

「きみが死ぬまで恋をしたい」2巻(あおのなち)

魔法が身近にある世界で、身寄りのない子供たちを引き取って育てている施設がある。

年齢別のクラスに分けられ、魔法で戦う術を教えられ、いつかは戦争に行くことを義務付けられている。

ルームメイトになったシーナとミミは一緒に過ごす中で自然と仲良くなってきたのだが…

友達だけの、他の人とは違う特別なことって?

ミミの存在の秘密に触れる回。

本編でもドキドキした場面が表紙になって帰ってきた。

「きみが死ぬまで恋をしたい」(あおのなち)2巻より、ミミの秘密は他言無用
(「きみが死ぬまで恋をしたい」2巻より) 

初めての友達が出来たことに喜ぶミミが、特別な相手と共有しようとしたものは、国家機密とも呼べるものであった。

絶対に外に漏れてはいけないもの。

それを知ってしまったシーナの運命は…?

「割り切った関係ですから。」1巻(FLOWERCHILD)

クラスに馴染めない女子高生が、年齢を偽って登録したアプリで出会ったのは、高校の女教師で…

人見知りなところのある綾には、顔を合わせずに始められることが利点だった。

「はじめまして」をスキップしたい。

ネットで気軽にやり取りして仲良くなれたら、と思っていた。

相手のKUROにとってもそれは同じで、ただし目的が違うのである。

それでもお互い会うようになり、関係も断ちがたいものになっていく。

「割り切った関係ですから。」(FLOWERCHILD)1巻より、また来ちゃったんだね
(「割り切った関係ですから。」1巻より)

このタイトルは二人の秘密の関係、セフレになることを指しているのかと思いきや、ちょっと違うようだ。

実際には割り切れない部分が焦点となってくるのだろう。

作者は先日短編集「イブのおくすり」が話題になっていたが、そっちはちょっと大人向け。

「うらら迷路帖」7巻(はりかも)

占いの町・迷路町でうららと呼ばれる占師を目指す少女たちの物語。

白無垢祭の後に目覚めなくなった千矢の原因を探るため、夢占いを行ったなつみ屋の見習いうららたち。

その先で目にしたものは、視てはならないとされる迷路町の神様の正体であった。

禁忌を犯して呪いを受けた彼女たちを救うため、この町のどこかに眠っている伝説の一番占・矢見のもとへ向かうことに。

「うらら迷路帖」(はりかも)7巻より、伝説の一番占・矢見のもとへ向かううららたち
(「うらら迷路帖」7巻より)

5人の少女たちの見習い期間を描く物語としてこの巻でついに完結を迎えた。

七番占試験が終われば、一人前のうららとしてそれぞれの道を進んでいくのだろう。

本編では試験は描かれないが、神様のいる場所を目指す中で成長した姿を見せてくれる。

はじめて棗屋に集まった頃のほのぼの感を思えば、こんなに立派になっちゃってと感慨深い。

帯の言葉は「絶対に、ひとりになんかにさせない。」だが、これは最後まで読むと効いてくる。

「幼女戦記」15巻(カルロ・ゼン、東條チカ)

統一歴1920年代、帝国と周辺諸国の戦争において、幼少ながら「ラインの悪魔」として恐れられた将校がいた。

彼女の名は、ターニャ・デグレチャフ。

15巻は、ライン戦線での大規模な陣地転換が開始される。

ターニャ率いる第二〇三航空魔導大隊は殿軍を任され、敵の攻撃を一手に引き受けることに。

作戦の意図を気取られないよう、途中で退くことは許されない。

いかに精鋭部隊と言えども甚大な被害を受けるだろう。

「幼女戦記」(カルロ・ゼン、東條チカ)15巻より、完全に耐えうると確信します
(「幼女戦記」15巻より) 

一昼夜に渡る激戦の中、被弾したターニャを援護したヴィーシャが宝珠をオーバーヒートさせて墜落するが、大隊長自ら救出に向かうのである。

副官であると同時に初めての部下であり共に地獄のライン戦線を生き抜いてきた仲間として特別感あるね。

ヴィーシャの新人時代を思い出すやり取りがよかった。

強くなったな。

「幼女戦記」(カルロ・ゼン、東條チカ)15巻より、完全に耐えうると確信します
(「幼女戦記」2巻より) 

同時に彼女の潜在的魔力量の大きさも判明するのだが、専用宝珠が用意されるだろうか?

「おとななじみ」1巻(中原アヤ)

家が隣同士で、小さな頃からずっと好きだった幼馴染み。

就職してからもアパートの隣の部屋に住み、毎日甲斐甲斐しく世話を焼いている。

それなのに、全く恋愛関係に発展しそうにないどころかお母さんくらいにしか思われていないらしい。

青山春、現在無職。

困ったことに、そんな毎日でも一緒にいれば楽しいし、いざとなったら騎士役も務めてくれる程度には大事にされているのだった。

「おとななじみ」(中原アヤ)1巻より、加賀屋楓とおさななじみーズ
(「おとななじみ」1巻より)

元同僚のゆるふわ女子や楓を好きな男子の登場で二人の関係にも変化が訪れそう。

果たして、加賀屋楓の恋が実る日はやってくるのか。

「ゆびさきと恋々れんれん」(森下suu)

デザート新連載「ゆびさきと恋々」(森下suu)1話扉絵

聴覚障碍を持つ女の子と世界を旅するバックパッカーの男の子のラブストーリー。

外国人旅行者に道を聞かれ困っていたところを助けられた雪は、彼の自然な接し方に好感を抱き、大学の友人に相談するのだが…

ショートケーキケーキ」の連載を終えたばかりの森下suuが早くもデザートで新連載を開始した。

構想3年でどうしても描きたかった物語を描くための移籍とのことで、音のない世界をどのように表現していくのか楽しみである。

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「MAO」12話(高橋留美子)鐘呼の予言と菜花の事故との共通点

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週刊少年サンデー新連載「MAO」(高橋留美子)12話より、関東大震災を調べる菜花

「MAO」は高橋留美子による漫画作品。

週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。

12話は、鐘呼の予言の言葉が気になった菜花は現代で調査をはじめることに。

中学三年の黃葉菜花(きば なのか)はかつて事故に遭った地を通ると大正時代へ。そこで会った陰陽師・摩緒に蠱毒"猫鬼"に呪われた可能性があると告げられる。同じ呪い説の2人は自身の謎を追う中で、猫鬼と同じ力を持つ預言者・鐘呼と会うも嘘と発覚。が、彼女の最後の叫びは「ある出来事」を予言していて――

(前回までのあらすじ:「週刊少年サンデー 2019年35号」より)

 

前回はこちら。

五行商店街の歴史を調査

鐘臨教の事件が片付いたあと、菜花は再び現代へと戻ってきた。

前回の時は1週間だったが、今度は1時間しか経過していないらしい。

相変わらず時間の流れが読めないが、この辺はランダムなのだろうか。

「MAO」(高橋留美子)12話より、久々のスムージーを味わう菜花
(「MAO」12話より)

久々登場の魚住さんのスムージーは、やはり強烈な味。

鐘呼の予言の言葉が意味するものは何か、こちらにいる間に確かめておきたいことがある。

8年前の事故で菜花が見た光景と、これから起こるとされるこの世の終わりの内容が重なる点について。

彼女はある考えに行き着いた。 

「MAO」(高橋留美子)12話より、関東大震災と菜花の事故の共通点
(「MAO」12話より)

2つの出来事の奇妙な時刻の一致。

当時も商店街のあちら側とこちら側がつながったのだとしたら、小学生の菜花が見たものは関東大震災にあった五行地区の光景なのかもしれない。

となると、陥没もその影響ということになるのだろうけど、そっちは地震のせいと言うよりはよりは化物にえぐられた跡だろうか。

そんな状況で菜花が戻ってこれたのはなぜなのか。

発見当時、彼女の息が止まっていたこととも関係がある気がするのだが。

「MAO」(高橋留美子)12話より、関東大震災の五行商店街の記録
(「MAO」12話より)

郷土資料の文献に残されていた五行商店街の震災時の様子に、猫鬼らしいものの姿が確認されていた。

結界が作られたのも、時間のズレが生じるようになったのも事故の日以降だと思われるが、誰が施したものなのだろうか。

少なくとも身近な人間は関わっているはずだけれど。

 

単行本1巻の発売日も決定している。

9月18日頃で、「高橋留美子傑作集 魔女とディナー」も同時発売の予定とのこと。

これは「高橋留美子劇場」シリーズの新作のことらしいのだが、旧名が仮タイトルになっているのかな。

 

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【2019年】Kindleなど電子書籍ストアで「竹書房の日」フェアが開始! 3日間限定で50%OFF!

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初日が一番お得! 3日間限定「竹書房の日」フェア

本日8月1日より、各種電子書籍ストアで「竹書房の日」フェアが開始されている。

3日間限定「竹書房の日」フェア

 

これは「竹書房」が得意とする三大ジャンル【ハイ(牌)】【パイ(おっぱい)】【やおい】にちなんで、8月1日に制定された『竹書房の日』に毎年開催されているもの。

今年は8月1日から8月3日の3日間に対象作品10000冊以上が50%割引されるようだ。(キャンペーン期間:8/1(木) 00:00~8/3(土) 23:59)

キャンペーン実施中の電子書籍ストア

Kindle (https://www.amazon.co.jp/kindle-dbs/manga-store)

ebookjapan (https://ebookjapan.yahoo.co.jp/

DMM (http://book.dmm.com/

honto (http://honto.jp/ebook/

楽天Kobo (http://books.rakuten.co.jp/e-book/

Renta!https://renta.papy.co.jp/

他多数。

 

*今年はBOOK☆WALKERが対応していないなと思ったら、来週7時間限定で「竹書房マンガ全作品読み放題」を実施するとのこと。

【お詫び】竹書房の日忘れてました | 電子書籍ストア-BOOK☆WALKER

主な対象作品

「メイドインアビス」(つくしあきひと)

昨年のセールで最も売れた作品はこれ!

年明けには劇場版「メイドインアビス 深き魂の黎明」が公開予定!

劇場版「メイドインアビス 深き魂の黎明」特報映像 - YouTube

前回は発売されたばかりで別枠だった7巻と、最新の8巻も今回はセール対象に。

まだ読んでいない人にはまずこれからおすすめしたい。

重めな展開はあるものの、それでも先を知りたい気持ちに抗えなくなるだろう。

Kindleだと最初の3巻までは100円。

「青春の光となんか」(平尾アウリ) 

竹書房のセールの度におすすめしているのはこちら。

推しが武道館いってくれたら死ぬ」の平尾アウリによるショートショート集。

公式の紹介文が何言ってるか分からないと思うんだけど、1冊読み終わる頃にはそういうことかと納得することだろう。

1話4ページなんだけど、情報量がすごい。 

「青春の光となんか」(平尾アウリ)より、海パンから串
(「青春の光となんか」より)

ちなみに本作で登場するこのツインテールが似合う男の娘の鯵(そう)くんは、作者が人生で一番かわいく描こうとしたキャラらしい。

「鳩子のあやかし郵便屋さん。」(雪子) 

ふたりべや」の雪子によるワイド4コマ。(普通サイズもあり)

妖怪の存在が忘れられた現代で、彼らに荷物を届けるのが灰羽郵便局のお仕事。

人でありながら妖怪を見ることができる鳩子は、おばあちゃんの飼い猫だった猫又のここねや鳥のポルさんと一緒に働いている。

「鳩子のあやかし郵便屋さん。」(雪子)1巻より、灰羽町の百鬼夜行
(「鳩子のあやかし郵便屋さん。」1巻より)

この町は比較的あやかしに対する理解があるらしく、年に一度の百鬼夜行も行いやすくなっているようだ。

登場する妖怪の数も多く、鳩子の仕事が成り立つのもそんな場所だからかもしれない。

今後は鳩子の生い立ちも明かされていきそうで楽しみだ。 

2巻の表紙がけっこう好き。

「まほろばきっさ」(tugeneko)

上野さんは不器用」の前に連載されていた作品。

メイド修行のためにやってきたものの雇先が見つからず行き倒れ寸前だったシオリが、なんやかんやあって喫茶店を開くお話。

個性あふれる店員たちと、さらに個性的なお客の織りなすほのぼの日常系コメディ。

「まほろばきっさ」(tugeneko)1巻より、リアルジャッジ近藤のジャッジ
(「まほろばきっさ」1巻より)

リアルジャッジ近藤の登場するエピソードとか好き。

「GBパーク」(オノ・ナツメ)

オノ・ナツメでゲートボール漫画という珍しさに惹かれて購入。 

「GBパーク」(オノ・ナツメ)より、GBの意味は?
(「GBパーク」より) 

GBは普通にゲートボールの略のはずだが、諸説あるようで…

「まがいの器 古道具屋奇譚」(水木由真)

訪れる者に必要な時と場所を選んで現れるという、不思議な古道具屋・慈空堂をめぐる物語。

作者の同人誌から商業誌での掲載分までをまとめた連作短編集である。

絵柄の変遷はあるが、最も古い『まがいの器』が本シリーズの軸となっていて個人的には一番好きなエピソード。

「まがいの器 〜古道具屋奇譚〜」(水木由真)より、道具への思いを語る店主・音澄(ねずみ)
(「まがいの器 〜古道具屋奇譚〜」より)

表題作は訪問者の父が生前買い求めた一つの壺に秘められた謎を紐解いていく。

物の価値はそれを持つ人の思い次第で大きく変わる。

時代も場所も異なるそれぞれの訪問者の人生を垣間見る物語。

一番の謎はこの店主と男の子なのだけどね。

その他の対象作品

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「ポチごっこ。」11話(アッチあい)朝日家への訪問者

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「ポチごっこ。」(アッチあい)11話より、扉絵(探偵コスの花)

「ポチごっこ。」はアッチあいによる漫画作品。

週刊ヤングジャンプで2019年より連載を開始した。

11話は、ポチをめぐる修羅場より一夜明けた朝日家の食卓から。

 

前回はこちら。 

条件付きで保護?

停電のおかげで捨てられる日を延期になったポチ。

あくまでも一時的な措置であり、危機的状況であることには変わりがない。

花と一緒に頼み込み、条件付きでしばらく置いてもらえるようではあるが…

「ポチごっこ。」(アッチあい)11話より、チャーハンをつくるポチ
(「ポチごっこ。」11話より) 

さっそくチャーハンを作らされていた。

一人暮らしの経験から簡単なものはつくれるものの、得意というわけではない。

それを知ってか知らずか無茶振りしてくる姉妹。

花も本来は味方のはずなのだが、ポチへの信頼と家族に認めさせたい気持ちが逆にプレッシャーをかけてくる。

とりあえずパンケーキは最優先で覚えたほうがよさそうだ。

次の木曜(ヤンジャンだから?)までには庭の草むしり・網戸の掃除をはじめ、お姉さまからノルマが課せられている。 

「ポチごっこ。」(アッチあい)11話より、手を出すなんてありえない?
(「ポチごっこ。」11話より) 

もちろん、花に手を出すことは許されない。

ポチもここでもう少し言いようがあったと思うのだけど、不器用だね。

こうなった以上は疑われることを避けたいにしても、配慮のない返答で将来的に家族になれそうな芽を自ら摘んでしまっている。

姉の言い方だとそんな先のことまでを想定してはいないようだったけれど。

これで認めるわけにはいかなくなったんじゃないだろうか。

むしろそこを完全に否定してしまえば、どうしてもポチを家に置いておく理由ってなくなってしまう気がする。

花の好意が頼りの危うい立場なのだから。

「ポチごっこ。」(アッチあい)11話より、朝日家に訪問者
(「ポチごっこ。」11話より) 

そしてポチ捜索組の二人と思われる姿が朝日家の付近で確認された。

よりによってお姉ちゃんのいないタイミングで来たか。

どうすんのこれ?

 

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「荒ぶる季節の乙女どもよ。」6巻(岡田麿里、絵本奈央)波乱の幕開け

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「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(岡田麿里、絵本奈央)6巻 (週刊少年マガジンコミックス)

「荒ぶる季節の乙女どもよ。」は岡田麿里(原作)、絵本奈央(作画)による漫画作品。

別冊少年マガジンで2016年12月より連載を開始した。

6巻は、いよいよ動き出す乙女たちの日々。

 

幼なじみ・泉に告白され、結ばれた和紗。浮かれる彼女の一方で、それぞれの“性”が動き出す。執着する者、友人への想いを自覚した者、最後の勝負に挑む者。乙女どもの転機となる夜が幕を開ける。

(「荒ぶる季節の乙女どもよ。(6) (週刊少年マガジンコミックス)」より)

 

前回はこちら。

文化祭の明暗と新菜の覚悟

文化祭の日の告白から付き合いだした和紗と泉。 

生まれたときから続けてきた関係が変わることを恐れていたのも杞憂に終わりそうである。

外で話すことを避けがちだった彼女にとっては、むしろ昔のように気安く接することができるくらいだった。

「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(岡田麿里、絵本奈央)6巻より、付き合いだした和紗と泉
(「荒ぶる季節の乙女どもよ。」6巻より)

加えて恋人として迎える新たな日々は希望に満ち溢れていた。

家も隣同士なのに時間を決めて待ち合わせして登校する初々しい始まり方。

手が触れ合うことに必要以上に意識したり、部屋での位置関係に迷ったり、今まで当たり前だったことのひとつひとつがドキドキのイベントに変わっていくだろう。

もちろん親へ知られるタイミングも慎重になる必要がある。

喜んではくれるだろうが、二人の方が恥ずかしさで耐えられなくなりそう。

「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(岡田麿里、絵本奈央)6巻より、恋なんかで変わる女
(「荒ぶる季節の乙女どもよ。」6巻より)

変わったと言えば曾根崎先輩は代表格。

もはや周囲に隠す必要もない公然の仲となった天城との関係をもって、ポジティブに開き直っていた。

以前の拗らせたキャラからすればとてもいい変化であり、周りにも好影響をもたらしそうな気もするが。

 

今回のハイライトは、そんな中でぶち込んできそうな新菜の動向にある。

泉への恋心を諦めようとはしない彼女と、その様子を見守るもーちん(百々子)によって明らかになる波乱の予兆に目が離せなくなりそうだ。

「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(岡田麿里、絵本奈央)6巻より、新菜の決別の言葉
(「荒ぶる季節の乙女どもよ。」6巻より)

心配して思いとどまらせようとする友達に対しての決別の言葉。

文芸部に入ることで初めて出来た和紗や百々子との友情を捨ててでも追求しようとする覚悟の前に、これ以上何を言えただろうか。

ここに来てもーちんも自らの方向性を定めたように見える。 

「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(岡田麿里、絵本奈央)6巻より、私としたくない?
(「荒ぶる季節の乙女どもよ。」6巻より)

問題は、新菜の小悪魔的揺さぶりに泉が耐えることができるのかどうか。 

大丈夫なはず。だけど…?

 

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「さよなら私のクラマー」39話(新川直司)目指すのは凡人最強のチーム

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「さよなら私のクラマー」(新川直司)39話より、華麗に勝つ責務がある

「さよなら私のクラマー」は新川直司による漫画作品。

月刊少年マガジンで2016年5月より連載を開始した。

39話は、追い上げられた興蓮館が動き出す。

 

前回はこちら。

興蓮館の反撃

周防の活躍で興蓮館へ迫ろうとするワラビーズ。

それに対する相手の答えとは?

格の違いを見せつけて、美しく華麗に勝つことである。

それは日本一のチームとして、これからも女王として君臨しようとするチームとしての責務であると。

たとえテストマッチと言えど遅れを取るわけにはいかないのだ。 

「さよなら私のクラマー」(新川直司)39話より、いつもボロぞうきんみたいッス
(「さよなら私のクラマー」39話より)

同時に、ワラビーズとしてはそこが付け入る隙でもある。

全体的に引いて守られれば逆転は難しく、そんな状況になる前に追いつきたいのが本音。

実際のところ、興蓮館の藤江の頭には自陣でボールを回してカウンターを狙わせる考えもあったようだ。

だが、インターハイ得点王の来栖未加をはじめとする選手たちは攻撃を厚くすることを選択するのだった。

むしろ極振りに近いかたちで仕掛けてきている。

「さよなら私のクラマー」(新川直司)39話より、プレスの強度が上がった
(「さよなら私のクラマー」39話より)

安全に勝とうなどとは思わない。

リスクを背負ったままで自分たちの方が上だと証明しようとしているのだろう。

恩田や周防のゴールでワラビーズに守備陣を突破する力があることを理解したからかもしれない。

熱く込み上げてくるものがあるせいかもしれない。

「さよなら私のクラマー」(新川直司)39話より、小さくまとまるよりずっといい
(「さよなら私のクラマー」39話より)

高萩監督はそのやり方を見守ることにするようだ。

今でこそ強豪校として名を連ねているものの、少し前までの彼女たちは打倒久乃木学園に燃えるハングリーなチームだったのである。

華麗とは程遠い、泥臭い選手たちによる凡人のチーム。

ただし、目指すのは最強の凡人のチームである。

「さよなら私のクラマー」(新川直司)39話より、興蓮館の厳しい練習
(「さよなら私のクラマー」39話より)

そのために地獄のような練習にも耐えてきた。

天才でなくたって勝てる方法を模索してきたのである。

華麗かどうかはともかく、ここからが興蓮館というチームの底力がみられる展開になりそうだ。

「さよなら私のクラマー」(新川直司)39話より、来栖はドロくさい女
(「さよなら私のクラマー」39話より)

そういうところこそ興蓮館らしさであり、梶の認める来栖の姿なんだろうね。

試合も終盤に差し掛かりそうな時間、ここでの1点は大きいが…

 

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「MAO」13話(高橋留美子)五行町の要石の謎

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週刊少年サンデー連載「MAO」(高橋留美子)13話より、震災時の大きな猫と菜花の見た妖怪は同じ?

「MAO」は高橋留美子による漫画作品。

週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。

13話は、五行町にあったとされる要石にまつわるエピソード。

中学三年の黃葉菜花(きば なのか)はかつて事故に遭った地を通ると大正時代へ。そこで出会った陰陽師・摩緒(まお)による菜花=「妖」説の謎を解くために彼と行動する事に。菜花は摩緒と同じ蠱毒"猫鬼"に呪われた可能性あり。猫鬼(びょうき)の行方を追うため事故現場の歴史を調べた菜花は猫鬼らしき目撃情報を発見したが――!?

(前回までのあらすじ:「週刊少年サンデー 2019年36・37号」より)

 

前回はこちら。 

五行町の要石

菜花の暮らす五行町の文献に登場する大きな猫の姿。

関東大震災の燃え盛る炎の中で目撃されたその存在は、摩緒たちの追う猫鬼なのだろうか。

そして、菜花が事故当時に見た妖怪との関連とは?

彼女のかすかに残る記憶の中の姿とは違うようでもあり…

「MAO」(高橋留美子)13話より、五行町の要石が関東大震災後に消失
(「MAO」13話より)

クラスメイトの白羽くんの調べたところによると、町のどこかにあった要石が震災後に消失、跡に大きな穴が残ったという。

どのくらいの深さの穴なのかは分からないが、石だけがそっくり無くなった感じだろうか。

 

今回はこの要石をめぐる事件が描かれる。

摩緒たちの住む時代にはまだ石は存在し、地元の人たちに奉られていた。

震災が近付くこの時期、町でも細かい地震が起きていて、そんな中で奇妙な話を聞くのである。

「MAO」(高橋留美子)13話より、摩緒の町の要石付近に奇妙な洋館が出現
(「MAO」13話より)

摩緒の患者が、要石のあったあたりに今までなかったはずの洋館が建っているのを発見したらしい。

裏山が崩れたことと関係していて突如現れたとするなら確かに気になる出来事だ。

そして、結界に囲まれた地域の広さはどのくらいなのだろうか。

今まで商店街周辺くらいに考えていたが、もっと広範囲なものとして捉える必要がありそうだ。

商店街の両端のゲートが結界の縦の端だとして、横はひと区画くらいはあるのかもしれない。

菜花だけが通れる一箇所を除けば世界は一応つながっているみたいなので、確かなところが不明なのである。

「MAO」(高橋留美子)13話より、結界内に現れた教会で摩緒を襲う修道女
(「MAO」13話より)

さて例の洋館であるが、どうやら摩緒の存在を知るものの仕業のようであった。

これは罠なのか?

あるいは、要石が何かを封印しているものである可能性も考えられる。

菜花の時代に伝わる吸血魔事件がこれを復活させるために起こったとしたら。

 

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「ポチごっこ。」12話(アッチあい)飼い主の意地

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ヤングジャンプ連載「ポチごっこ。」(アッチあい)12話より、朝日花と須藤あずさの対面

「ポチごっこ。」はアッチあいによる漫画作品。

週刊ヤングジャンプで2019年より連載を開始した。

12話は、学校から帰った花が家の前に佇む二人組を発見する。

 

前回はこちら。

両者相見える

朝日家を訪れたのは、友寄友の兄と元同僚の女性・須藤あずさ。

行方知れずになった彼を探してここまで辿り着いたのだった。

先日の停電で、ポチがスマホの電源を入れてしまった際に位置情報が確認されたのである。

「ポチごっこ。」(アッチあい)12話より、花を凝視するポチの兄
(「ポチごっこ。」12話より) 

彼らがここに来たのは偶然ではない。

姉も妹もいないこのタイミングで、花に対処しきれるのか?

友寄兄の表情を見れば彼女の手に負える相手ではないことは一目瞭然であるが、証拠がないため思ったよりもあっさり引き下がっていた。

確認された当時は雨が降っていたことと、雨風をしのげるガレージがあったことが幸いだったろうか。

兄的には初回はあいさつ程度で十分と考えているのかもしれない。

住人の反応を見ることができたのでひとまず目標達成というところか。

強引にではなく外堀を埋めてくるタイプだと考えられる。

警戒される前に一旦引いて探偵でも入れた方が得策。

「ポチごっこ。」(アッチあい)12話より、ポチの顔をまともに見れない花
(「ポチごっこ。」12話より) 

花にとって気になるのはもう一人の須藤さんの存在だろうね。

家族以外に好意を持ってくれる相手がいて、再び戻ってくることを願っているという事実。

人生に絶望して飛び降りようとしたところを拾った花にしてみれば、自分こそが真の飼い主であり、前の生活に未練はないと考えていただろう。

朝には、ポチの口から自分を異性として意識していないとの言葉を聞いたばかりである。

ベッドで一緒に寝た時には冗談ぽく返していたが、現実に強力なライバルとなりえる相手を目にして胸中穏やかではいられないと思われる。 

「ポチごっこ。」(アッチあい)12話より、花をお風呂に呼びに来た姉
(「ポチごっこ。」12話より) 

姉の出す条件をクリアすれば一緒に住めるはずが、そうも言っていられない状況。

ポチの口からここに居たいと、さらに言えば自分と一緒に居たいとの確証を得たいのだ。

花がついに実力行使に出るのか?

そしてお姉ちゃんタイミング良すぎだよ。

 

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「赫のグリモア」12話(A-10)魔獣あかずきんの帰還

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「赫のグリモア」(A-10)12話より、ロケットランチャーを発射する若葉

「赫のグリモア」はA-10(エーテン)による漫画作品。

別冊少年マガジンで2018年9月より連載を開始した。

12話は、閉鎖空間の中で絶体絶命の若葉たちの反撃が届くか…

大麦若葉は「魔獣」赤ずきんと契約し、「書の魔導士」の使命を曾祖母・茜から引き継ぐ。魔導士の組織『機構』(ゲゼルシャフト)に加入し、魔導士を襲う組織『兄弟団』(フラタニティ)と戦う事を決意した若葉。が、その矢先『兄弟団』団長が目の前に現れ戦闘に。

(前回までのあらすじ:「別冊少年マガジン 2019年9月号」より)

 

前回はこちら。

あかずきん vs. ヨルムンガンド

『兄弟団』団長を相手に戦いを挑んだ若葉と乃恵瑠の狙いは、彼のスーツ内にある武器庫にあった。

彼女たちの武器では団長に有効なダメージを与えられないとしても、本人の描いたものなら話は別だろうとの判断である。

捨て身とも言える攻撃の甲斐もあり、なかなか強力なアイテムを手に入れることができたようだ。

若葉の引きの強さもあるが、これは『機構』本部の破壊用にでも用意したものなのだろうか。

「赫のグリモア」(A-10)12話より、ヨル君の異空間を脱出するあかずきん
(「赫のグリモア」12話より)

その威力は抜群で、結果として異空間を彷徨っていたあかずきんの道標となった。

今回は、戦列復帰のあかずきんとヨル君の対決。

戦闘続行の難しい魔導士たちに変わり、両者の魔獣による戦いである。

あかずきんが最強の魔獣と呼ばれているのに対し、ヨル君も団長の信頼の厚さを見るに相当の実力者であると考えていいだろう。

戦闘に特化してはいなさそうだが、空間操作をうまく利用して防御から反撃につなげている。

これを高い精度でやられるとチートスキルっぽいけど若干のタイムラグがあるのが弱点か。

反応される前に当てるスピードや角度からの攻撃が必要かな?

その点、星河美冬の一撃はそこを理解した上でのものだったんだろうね。

「赫のグリモア」(A-10)12話より、離脱を進言するヨル君
(「赫のグリモア」12話より)

近接戦に滅法強い団長との組み合わせは厄介となる。

幸い、再戦までには日数が掛かかると思われるので『機構』側の対応がどうなるのか気になるところ。

とりあえずは竜胆などの所属する対魔導士重犯罪の班が担当なのだろうか。

団長クラスを相手にするなら特別編成も必要になってきそうだ。

「赫のグリモア」(A-10)12話より、あかずきんの背中は私が守るよ
(「赫のグリモア」12話より)

ひとまず一件落着と言いたいところだけど、最終ページの煽り文がずいぶんと不穏じゃないか。

若葉の消耗が思いの外深刻なのか?

 

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「MAO」14話(高橋留美子)摩緒の “血の毒” が効かない妖

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週刊少年サンデー連載「MAO」(高橋留美子)14話より、九百年生きた摩緒の体は限界が近い?

「MAO」は高橋留美子による漫画作品。

週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。

14話は、教会の中で摩緒が出会った者の正体とは。

中学三年の黃葉菜花(きば なのか)はかつて事故に遭った地を通ると大正時代へ。そこで出会った陰陽師・摩緒(まお)による菜花=「妖」説の謎を解くために彼と行動する事に。猫鬼(びょうき)の行方を追う摩緒たちは、前の探索では見かけなかった新しい教会に辿り着く。そこで襲いかかってきた妖は摩緒の「血の毒」が効かない奴らで…

(前回までのあらすじ:「週刊少年サンデー 2019年38号」より)

 

前回はこちら。

裏山に現れた怪しい教会へ

裏山に突如現れたという謎の洋館を訪ねた摩緒たち。

要石が奉られていたはずの場所に建っていたのは、見覚えのない教会だった。

「MAO」(高橋留美子)14話より、摩緒たち絶体絶命?
(「MAO」14話より)

しかもシスターは摩緒のことを知っていて、彼が来るのを待ち構えていたようなのだ。 

いつもの彼なら妖に劣勢になることは珍しく、わざと噛ませて血の毒で退治することすらあるのだが、今度の妖には血の効果が現れていない。

これは何を意味するのか。

やはり、石の下には猫鬼が眠っているのだろうか。

封印を解くために生贄の血と依代の体を必要としているのかもしれない。

「MAO」(高橋留美子)14話より、ノミの妖を蹴飛ばす菜花
(「MAO」14話より)

乙弥と共にピンチに陥った場面に駆けつけた所はさすが菜花である。

現代の五行町で大きな穴だけが残った要石の跡は猫鬼が抜け出した結果なのか?

関東大震災の文献に残る巨大な猫の姿の正体を知るには、このシスター姿の妖を倒さねばならないだろう。

血は効かなくても菜花の身体能力なら対抗できるとは思うが… 

「MAO」(高橋留美子)14話より、教会から撤退する摩緒たち
(「MAO」14話より)

 ダメージの大きい摩緒に代わって、再び破軍星の太刀を振るう機会がやって来る?

 

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「とんがり帽子のアトリエ」34話(白浜鴎)楽しんでもらえる魔法を

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「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)34話より、ベルダルートの望みが分かったかも

「とんがり帽子のアトリエ」は白浜鴎による漫画作品。

月刊モーニング・ツーで2016年7月より連載を開始した。

34話は、第2の試験3日目、ココたちの用意したとっておきの魔法とは? 

前回はこちら。

魔法使いを目指すことになったココは、キーフリーに弟子入りする。ある日、同じ弟子であるアガット達が、「第2の試験」をうけることに。だが試験中に「つばあり帽」の妨害が入り試験は中断し、キーフリーは負傷。治療のため魔法使いの本拠地・大講堂に向かった一同は、三賢者・ベルダルートからの再試を受けることに。魔法使いの頂点である彼を驚かせるという難題に、ココたちが出した答えは…?

(「前回までのあらすじ:とんがり帽子のアトリエ」より)

2巻にベルダルートが!? これは気付かなかった。

再試験3日目

三賢者の一人ベルダルートに課せられた試験に挑むココたち見習い魔法使いたち。

3日の内に試験官である彼を魔法で驚かせることができれば合格というシンプルながら難しい問題に頭を悩ませていたところであった。

それぞれの得意な魔法は披露したものの及第点には至らず途方に暮れるが、オルーギオのアドバイスの中にヒントがありそうだ。

「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)34話より、「わからない」を進歩させたい
(「とんがり帽子のアトリエ」34話より)

試験内容を依頼としてとらえ、クライアントの望むものを提供しようとの転換である。

ベルダルートが望むものとは即ち「楽しい驚き」に他ならない。

自分たちに何ができるか、から何をすれば喜ばれるかに思い至った時、彼女たちの選択も変わってくるだろう。

おまけにみんなで協力するのに向いている方法だと言えなくもない。

「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)34話より、アガットがデレた(2度目)
(「とんがり帽子のアトリエ」34話より)

何よりアガットをその気にさせたという意味でも大きい。

アガデレ(2度目)。

ココたちの考えた魔法とは何か?

相手を驚かせる方法とは、何も高難易度の魔法だけにできるわけではない。

組み合わせと見せ方で、わくわくするものにすることも可能なのだ。 

「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)34話より、ベルダルートを魔法で呼び出す
(「とんがり帽子のアトリエ」34話より)

子供たちもいい仕事をしていた。

好奇心旺盛な彼らは、楽しいことには敏感だし、それをより味わうためにはどうすればいいかを知っている。

ベルダルートがいつも子供たちと一緒にいて楽しそうなのは、自分が意図しない驚きをくれることも理由なのだろうね。

「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)34話より、みんなで試験に合格
(「とんがり帽子のアトリエ」34話より)

その結果は言うまでもない。

次に目指す試験をクリアすれば、ココにとっては待望の図書の塔への道がひらけることになる。

先は長くとも希望が見えてきたことで学びへのモチベーションも高まるだろう。

その頃にはどんな魔法使いに成長しているのか。

キーフリーの怪我が回復する頃には、この大講堂へ呼ばれた本当の理由が明らかになるはず。

重大な決断が迫っているような雰囲気だが…

「ポチごっこ。」13話(アッチあい)勢い余って…

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ヤンジャン新連載「ポチごっこ。」(アッチあい)13話より、ポチを殴った後の花

「ポチごっこ。」はアッチあいによる漫画作品。

週刊ヤングジャンプで2019年より連載を開始した。

13話は、ポチを引き止めるべく強硬手段に出る花だったが…

 

 前回はこちら。

花の奥の手?

行方不明の友寄を追う須藤あずさの存在を知ったことで、花に焦りが生まれていた。

外の世界との関係を断ったと思っていた所に現れたライバル候補に、飼い主としての立場が揺らいでしまいそうだ。

ポチとしても望まれた家で飼われたほうが幸せかもしれないのである。

「ポチごっこ。」(アッチあい)13話より、花にキスされたポチの反応
(「ポチごっこ。」13話より)

家族にも、もちろん本人にも相談できるはずもなく、繋ぎ止めたい彼女は少々強引な手段に出るのだが…

ヘタレなポチの前に、期待した程の効果は得られなさそう。

じわじわ効いてくるとしても間に合うのかどうか。 

=
(「ポチごっこ。」13話より)

そもそも、彼女はポチのどこに惚れたのか?

今回は二人の出会いの様子が描かれるものの、それで明らかになるかというとそんなこともなく、ますます謎なのである。

むしろ初対面は最悪な印象だったようだ。

それから部屋で飼うまでに少なくとも3度は顔を合わせて会話までしているのに、ポチの方は全くおぼえていないという有様。

ひどいなポチ。 

もしかして、部屋に連れ込んだ時点では恋心は抱いていなかった可能性もあるのか?

夜中に頭を撫でていたのも、殴った跡の確認だったりして。

「ポチごっこ。」(アッチあい)13話より、ポチが自殺を図ったビルに防犯カメラが
(「ポチごっこ。」13話より)

一方、捜索を続ける二人組は、飛び降りを図ったと思われるビルに辿り着いた。

防犯カメラの存在に気付く友寄兄。

まずい方向に進んでいるぞ。

花の行動が知られるのも時間の問題か。

 

単行本1巻は当初の8月19日から変更になったようだが、その後の情報が出てこない。

公式もアナウンスくらいしてもいいと思うけどな。

 

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「小さいノゾミと大きなユメ」5話(浜弓場双)3ヶ月振りの外は危険がいっぱい?

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「小さいノゾミと大きなユメ」(浜弓場双)5話より、ノゾミのおだてに感激するユメ

「小さいノゾミと大きなユメ」は浜弓場双(はまゆみば そう)による漫画作品。

月刊モーニング・ツーで2019年5月より連載を開始した。

5話は、引きこもり歴1年のユメがゴミ捨てにチャレンジ。 

 

前回はこちら。

目を覚ますと身長12センチの体になっていた女子高生・小岩望実が命からがらたどり着いたのは、ひきこもニートの大久保由芽が住むアパートの一室。とうとうユメに見つかってしまったノゾミの「私は酔っ払ったアンタの妄想」という宣言から、2人の奇妙な交流が始まり……!?

(「前回までのあらすじ:小さいノゾミと大きなユメ」より)

ユメのゴミ出しチャレンジ

家主ユメの引きこもり脱出を手伝うことで物資提供の約束を取り付けたノゾミ。

不本意ながら生活環境の改善と元に戻る方法を探すためには協力体制を敷いたほうがいいとの判断である。

この部屋において、まず最初に手を付けたいものと言えばゴミ出しだろう。

身を隠すのに都合がいい面はあったが、今となっては無い方がいい。

=
(「小さいノゾミと大きなユメ」5話より)

一掃できれば見違える快適な部屋へと変わるはずだ。

足の踏み場もないほどの量のゴミが片付くにはしばらく時間が必要だろうけれど。

一体どれくらいの期間溜め込んでいたのか、もしかしたらこの1年外出したことすらないのではとも思われたが、意外と短かった。

=
(「小さいノゾミと大きなユメ」5話より)

それでも大家さんとの遭遇にショックを受けて閉じこもるには長過ぎる期間だ。

よりによってゴミ捨て場は敷地の一番遠い位置にあるのが厳しいところだが、リハビリには都合がいいだろう。

あまり人が通らなそうというのはこの際影響ないのかな。

極度の対人恐怖症の彼女でも、動物は別らしい。

むしろ猫好きか? 

=
(「小さいノゾミと大きなユメ」5話より)

この人懐っこさ?を普段からもう少し出せていればね。

とりあえずハードルは低く、週一でもゴミ捨てできるようになれば部屋も変わっていくはず。

今までがひどいから少しずつでも効果はあるだろうし、キャラ的にもチョロいのでノゾミの手綱にかかっている。

 

単行本1巻は10月23日に発売決定!

アニメ化の決定している「おちこぼれフルーツタルト」の4巻も同時期に刊行される。

 

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「乙女怪獣キャラメリゼ」3巻(蒼木スピカ)変わる勇気と強さの秘密

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「乙女怪獣キャラメリゼ」(蒼木スピカ)3巻(MFコミックス アライブシリーズ)

「乙女怪獣キャラメリゼ」は蒼木スピカによる漫画作品。

月刊コミックアライブで2018年2月より連載を開始した。

感情の高ぶりに呼応して大怪獣へと変貌する女子高生「黒絵」は、紆余曲折ありクラスのイケメン男子「新汰」と交際することとなる。そして迎えた新学期、新たなキャラクターも登場し、問題は山積みで……。

(「乙女怪獣キャラメリゼ 3 (MFコミックス アライブシリーズ)」より) 

 

前回はこちら。 

クラス替えと新キャラ登場

春休みの音楽フェスで起こった怪獣騒ぎの後、ついに南くんと付き合うことになった黒絵。

体質のこともあり、なるべく他人と関わらないように生きてきた彼女にとって大きな進歩である。

とは言え、感情のコントロールはまだ難しく、連日連夜ハルゴンが出現する事態となっているようだ。

「乙女怪獣キャラメリゼ」(蒼木スピカ)3巻)より、南くんの妹登場
(「乙女怪獣キャラメリゼ」3巻より) 

そして、どうやら浮かれているのは南くんも同じらしい。

ノロケを聞かされる彼の妹も、「赤石さん」なる恋人のことが気になっているようで…

まだ名前は出ていないけれど、この妹はブラコンぽい雰囲気を醸し出していて今後の絡みが楽しみなキャラ。

偶然ながらも早速本人と接触している場面も見られた。

 

今回からクラスも変わり、新キャラも増えてくるのだけど一際目立つ人物が一人。

「乙女怪獣キャラメリゼ」(蒼木スピカ)3巻)より、新しいクラスメイト河野来夢(らいりー)登場
(「乙女怪獣キャラメリゼ」3巻より) 

彼女は「らいりー」こと河野来夢。

メイクが特技でSNSでも人気のカースト上位女子である。

黒絵のポジション的には交わることのなかったタイプの生徒だが、自信を持つために変わりたいとの思いから意気投合し、相談に乗ってもらうことになるのだった。

メンヘラたんはそろそろ卒業だろうか。

素材的にはいい方なはずなので、少しだけ勇気を出せれば大きく変わる余地はある。

「乙女怪獣キャラメリゼ」(蒼木スピカ)3巻)より、クロエの化粧が気に入らないママ
(「乙女怪獣キャラメリゼ」3巻より) 

娘のかわいさを疑わない母親としては複雑な心境なのだろうけれど。

成長していく姿は喜ぶべきでも、南くんにやきもちを焼くところなど微笑ましい。

ジャンボキングは…どうだろうね。

クラスで受け入れられるようになれば、学校行事への参加も増えていくだろう。

修学旅行やキャンプや海水浴、大自然の中でのハルゴンの勇姿も楽しみだ。 

「乙女怪獣キャラメリゼ」(蒼木スピカ)3巻)より、堂々と自己紹介をするクロエ
(「乙女怪獣キャラメリゼ」3巻より) 

ここ最近は南くん関連以外では怪獣化を抑えられているなと思いきや、そこを逆手に取った変身シーンも登場する。

自らの体質を嫌っていた彼女が、友達のためには人目に付くのも厭わない気概を見せるのだ。

黒絵の確かな成長を感じさせつつ、全体としては「らいりー」のインパクトが持っていった印象かな。 

「乙女怪獣キャラメリゼ」(蒼木スピカ)3巻)より、真夏さんが同じクラスに
(「乙女怪獣キャラメリゼ」3巻より) 

ちなみに、今度のクラスは真夏さんが一緒。

相変わらずかっけーッス。

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「僕と君の大切な話」6巻(ろびこ)ドキドキ彼のおうち編、二人の関係に変化の兆し。

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「僕と君の大切な話」(ろびこ)6巻(デザートコミックス)

「僕と君の大切な話」は、ろびこによる漫画作品。

月刊デザートで2015年より連載を開始した。

クールなメガネ男子の東くんと、彼に恋する相沢さんとのトーキングラブコメディ。

6巻は「ドキドキ彼のおうち編」、風邪を引いた東くんのお見舞いにやってきた相沢さんだったが…

同じ学年の東くんに片想いしてきた相沢のぞみ。告白を忘れられて複雑な気持ちでいたけれど、告白を思い出し、相沢さんを意識し始めた東くんからデートに誘われる。駅のホーム、中庭、部室、喫茶店、図書室。沢山の会話を続けてきて、かみあわない2人の気持ちがついに通じ合う時が…!? 笑いもニヤニヤも“恋も”止まらない! すれ違う男女の新感覚“トーキング”ラブコメディー、第6巻!

(「僕と君の大切な話(6) (デザートコミックス)」より)

 

前回はこちら。

東くんちにお見舞いに

野呂先生の出待ちをする鈴先輩に付き合って、図書館で過ごす日々を送っていた東くんと相沢さん。

次なる場所は、なんと東くんの自宅である。

寒空に、告白の結果を待ち続けていたことが原因で風邪を引いたらしい。

もう数日学校を休んでいることを心配した相沢さんは、友人の圭介の案内でお見舞いにやってきたのだが…

「僕と君の大切な話」(ろびこ)6巻より、東くんのふとんに興奮する相沢さん
(「僕と君の大切な話」6巻より) 

久し振りの東くんの顔と初訪問の彼の部屋に冷静さを保てるはずもなく。

近づいていた二人の関係は、冬休みすら毎日会うくらいの気軽さとなっているところなので、こんな姿を見ると却って安心するくらいだ。

むしろ気を遣って風呂など入らなかった方が喜んだに違いない。

お宅訪問における重大イベント、家族との対面は成らなかったものの、今後のお楽しみとして展開される余地はあるだろうね。

鈴先輩という味方がいる以上、あまり障壁にはならないかもしれないが、女性陣の強キャラ振りを見てみたい。

「僕と君の大切な話」(ろびこ)6巻より、東くんの部屋を覗く圭介と鈴
(「僕と君の大切な話」6巻より) 

東くんの部屋をこっそり覗く二人。

先生の関係しないところで鈴先輩の乙女っぷりが垣間見えるのがいい。

この二人の組み合わせもどうなるんだろうか。

圭介なら鈴先輩に対する打たれ強さも身に付いているし、自然体でいさせてくれる相手ではある。

鈴先輩に今更ときめく余地があるのかが問題だけれど。

その辺をクリアできれば甘々なコンビになりそうな気もしなくもない。

二人のドキドキ初デート

「僕と君の大切な話」(ろびこ)6巻より、東くんとのデートの服選びに迷う相沢さん
(「僕と君の大切な話」6巻より) 

風邪が治ったら、いよいよ初デートの日がやってくる。

冬休みのあれもデートみたいなものだが、建前が違えば力の入れようも変わってくるのだろう。

着ていく服に悩む相沢さんがかわいいのだ。

駅のベンチでの告白から半年くらいか、あの頃はまだ東くんの方から誘ってくれるようになるとは思えなかったが、一緒に過ごす中でゆっくり育んできた。

その関係が変わる時がついにやってくるのか。 

「僕と君の大切な話」(ろびこ)6巻より、デートへの意気込み
(「僕と君の大切な話」6巻より) 

両者ともに気合十分で、期待は高まるばかりである。

 

あとがきでは相沢さん誕生秘話も明かされている。

東くんが小説を書くようになるのは当時から決まってたんだね。

 

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「MAO」15話(高橋留美子)ノミの妖の襲来! 摩緒たちの作戦は?

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「MAO」(高橋留美子)15話より、菜花の頬にふれる摩緒

「MAO」は高橋留美子による漫画作品。

週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。

15話は、裏山に現れた怪しい教会と妖怪を相手に戦う方法とは。

中学三年の黄葉菜花(きば なのか)はかつて事故に遭った地を通ると大正時代へ。そこで出会った陰陽師・摩緒(まお)による菜花=「妖」説の謎を解くために彼と行動する事に。猫鬼(びょうき)の行方を追う摩緒たちは怪しい教会にて「血の毒」が効かないノミの妖と戦い、苦戦。結果、菜花に助けたれた摩緒は満身創痍に。次なる一手は――?

(前回までのあらすじ:「週刊少年サンデー 2019年39号」より)

 

前回はこちら。

菜花の囮作戦

「血の毒」が効かないノミの妖を相手に怪我を負った摩緒。

血を大量に吸われたこともあり、しばらくは安静が必要なようだ。

乙弥の話によると、摩緒の回復や栄養補給のために蠱毒が使われているのだという。

それでも長く生きてきた体は限界が近いらしく、思うように動けない今の状態で戦うのは厳しいだろう。

「MAO」(高橋留美子)15話より、菜花に摩緒の血を塗った理由は?
(「MAO」15話より)

そこで菜花の出番である。

術の準備のために教会で仕掛けをする間、妖たちを引きつけておく役目を任されたのだった。

この摩緒の迷いのなさ。

確かに菜花は頼りがいがあるのだけれど、もう少し女の子扱いしてもいいんじゃないかという気はする。

この辺がらしいと言えばらしいのだが。

「MAO」(高橋留美子)15話より、囮になる菜花
(「MAO」15話より)

囮としても有能な菜花。

「血の毒」が効かないということは破軍星の太刀の威力も落ちるのだろうし、戦うことを要求しないところは優しさなのかもしれない。

乙弥と刀はもう握らせないと約束していたのもある。

この教会の地下に眠っているのが猫鬼だとして、摩緒はどうするつもりなのだろうか。

とりあえずは封印かな?

「MAO」(高橋留美子)15話より、教会で妖を待ち伏せる摩緒
(「MAO」15話より)

要石の消失が震災のタイミングであるなら無謀な戦いを挑むことはしないだろうけれど。

万全の体調で勝てるかどうかも分からない相手なので慎重に。

900年も探し歩いた仇敵だしね。

 

次号は休載で、41号では巻頭カラー&スペシャル企画があるとのこと。

1巻は9月18日発売。

 

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【新連載】「よふかしのうた」(コトヤマ)眠れない夜に出会った二人のラブストーリー

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週刊少年サンデー 2019年39号(コトヤマ新連載「よふかしのうた」開始号)

「よふかしのうた」はコトヤマによる漫画作品。

週刊少年サンデーで2019年8月より連載を開始した。 

だがしかし」の完結から1年あまり、待望の新作は眠れない少年と夜に出会った女の子のラブストーリーである。

初回は1、2話同時に掲載された。

『だがしかし』のコトヤマ帰還! テーマは「夜」― ふたり たのし よふかしラブストーリー開幕! 

誰かが言った。人の血は、夜が一番うまいと。恋と青春は、真夜中に生まれる。これは、僕が、七草ナズナに恋をするための物語だ。

「よふかしのうた」(コトヤマ)1話より)

眠れない少年と吸血鬼を名乗る少女

些細なことが原因で学校に行かなくなった少年・夜守コウ。

彼の目下の悩みは、夜に眠れなくなったこと。

中学生のありあまるエネルギーを持て余した彼は、思い立って真夜中の散歩に出るのだが…

「よふかしのうた」(コトヤマ)より、先っぽだけだから
(「よふかしのうた」より)

道中、七草ナズナと名乗る少々変わった女の子と遭遇するのだった。

彼女もまた、夜の時間を好むタイプらしい。

これから、この二人によるラブストーリーが展開していくのだろう。

一見、なんの障害も無いようにも見えるが、少年が不登校になった理由は恋愛絡みであり、まだ恋がよく分からないためにうまく対応できなかった結果なのである。

一方、彼女の方も夜に徘徊しセクシーな格好をしていながら『恋』と口にするだけで照れる有様。

なので、これは必然の結果というよりは契約に近い。

道のりはまだまだ遠そうだ。 

(「よふかしのうた」より)

うまくいく頃には少年が復学する準備も整ってくるだろう。

1、2話ではこの二人の出会いまで。

次回は彼女の普段の生活が垣間見えるだろうか?

それっぽい雰囲気はしているが、まだ自称の範囲内に収まる程度ではあるのかな。

何となくファンタジー要素はあまり出してこないんじゃないかと思われる。

深夜に楽しめるあれこれをどのように描いていくのか楽しみだ。

 

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2019年8月に読んだおすすめ漫画まとめ

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2019年8月に読んだおすすめ漫画まとめサムネイル

2019年8月に読んだ中で、おすすめの漫画をいくつか紹介する。 

今月は購入点数は少なめだったものの、とても充実していた印象。

注目作は、沼に引き込まれそうな「チェンソーマン」とクライマックスを迎えた「僕と君の大切な話」。

 

前回はこちら。 

「サマータイムレンダ」7巻(田中靖規)

人口数百人の島で起こる怪現象「影の病」。

姿と記憶をコピーした何者かが住人と入れ替わっていくSFサスペンス。

ハイネと四本腕の影の手から逃れた慎平とウシオは再びループし、南雲たちの前に立つ。

「サマータイムレンダ」(田中靖規)7巻より、ウシオの記憶を受け入れる南雲竜之介
(「サマータイムレンダ」7巻より)

ハイネとの邂逅で敵にループの存在を知られたものの、その代わり南雲の信頼を得ることに成功する。

ウシオの、自分の記憶を見せる能力、これを使えるのは大きい。

情報の共有によって協力者を増やすことが可能になる反面、影への恐怖を生むことにもなるので相手を選ぶ必要はあるだろう。

次からは敵も先手を狙ってくるはずで、より緊迫した戦いが予想される。

「チェンソーマン」3巻(藤本タツキ)

半人半魔の少年が、かつて世界を震撼させた「銃の悪魔」との戦いに身を投じていくアクションファンタジー。 

3巻は、ホテルに立て籠もる悪魔によって無限回廊と化したフロアに閉じ込められた姫野・早川隊。

相手は解放の条件としてデンジの心臓を要求してきた。

「チェンソーマン」(藤本タツキ)3巻より、永久機関の完成?
(「チェンソーマン」3巻より) 

どうやらチェンソーの悪魔の過去を知っているようで…

そこに「銃の悪魔」と対抗するための秘密があるのだろうか?

4課集合からの急展開に続きが気になりすぎる。

「図書館の大魔術師」3巻(泉光)

大陸の中心にある本の都アフツァックで、カフナ(司書)になる事を夢見る少年シオの冒険を描くファンタジー。

司書試験も残るは面接と実技の二つ。

特に、チームに分かれて課題に取り組む実技試験は難関のようだ。

シオは、今回の表紙にも出てくる猫耳の少女オウガと優等生のナチカとの三人で挑むことになった。

「図書館の大魔術師」(泉光)3巻より、シオたちの実技試験の課題
(「図書館の大魔術師」3巻より)

わずかな手がかりを元に、本が作られた年代と内容を答えるもの。 

膨大な書架の中から必要な資料を選択し、仲間と協力して最小限の時間で正解にたどり着かなくてはならない。

それを即席のチームで実行するのである。

厳しい条件だが、これらは実際の仕事に近いものと言えるだろう。

この三人が司書として再会するところを見てみたい。

「味噌汁でカンパイ!」8巻(笹乃さい)

父子家庭で一人の時間が多かった中学生・善一郎と、毎日朝ごはんを作りに来るようになった隣の幼なじみ・八重の味噌汁生活。

八重が通うようになってから1年ほどが経ち、二人はもうすぐ3年生になる。

進路希望調査もあって将来のことも考え始める時期なのだが…

「味噌汁でカンパイ!」(笹乃さい)8巻より、あたしは善に作ってあげたいんだもん
(「味噌汁でカンパイ!」8巻より)

味噌汁への興味もプライベートの、というより善専用であると。

そりゃお母さんもこんな顔になるわ。

そんな折、善の父の会社で商品開発の仕事を1日だけお手伝いすることになるのだった。

参考になるかはともかくとして、父の仕事ぶりを知れるのはいい機会。

「ふらいんぐうぃっち」8巻(石塚千尋)

親戚のいる青森に引っ越してきた新米魔女の修行の日々。

8巻は、マナの属性「ここのつ」を判別してもらうため、下北半島に住む魔法使いの江丹雲を訪ねる真琴たち。

9つの属性のうち自分の得意なものが分かれば、修行の進め方にも役に立つだろう。

普通は基本の6種のどれかで、稀にそれ以外の適性が出るらしい。

「ふらいんぐうぃっち」(石塚千尋)8巻より、真琴特製の影のグラスで酒がうまい
(「ふらいんぐうぃっち」8巻より) 

結果はかなりのレア属性で、新種の魔法や物作りに適した「創造の魔女」とも言われる属性だった。 

姉の茜もまたレアな属性なのでこれは血なのかな。

そしてその才能を最も喜んだのは他ならぬ姉だった。

しかし魔女はどのくらいの人数がいることになっているのだろうか。

「僕と君の大切な話」6巻(ろびこ)

クールなメガネ男子の東くんと彼に恋する相沢さんによるトーキング・ラブコメディ。

6巻は、風邪を引いた東くんのお見舞いや初デートが実現。

駅のホームでの相沢さんの告白から半年、少しずつ育んできた二人の関係に転機がやってくるのか?

「僕と君の大切な話」(ろびこ)6巻より、はまりんの恋愛相談in東くんち
(「僕と君の大切な話」6巻より)

メガネをしてない東くんや初めてのお宅訪問に興奮しきりの相沢さんだったが、はまりんの恋愛相談を口実に再訪問するところなどしっかりしている。

「愚かな天使は悪魔と踊る」7巻(アズマサワヨシ)

天界に押され気味の魔族たちの士気を高めるため、魔界のアイドルとなる人材を探しに来た阿久津雅虎。

人間界でスカウトした相手は、本物の天使であった。

リリーの兄の登場で、彼女が天界で置かれている立場が垣間見えると共に、その”野望”の相手が明らかになりつつある。

その点も含めて悪魔側の戦女神として最適な人材と言えるのかもしれない。

「愚かな天使は悪魔と踊る」(アズマサワヨシ)7巻より、猫耳が生えた天音リリー
(「愚かな天使は悪魔と踊る」7巻より) 

リリーが羽根なしなのも、覚醒の余地を残していたり?

以前の彼女は強い者を使役することで力を示そうとしていたけれど、彼女自身が強くなるのは不可欠だろうね。

猫化する呪いを受けている場合ではないぞ。

これはこれでかわいいけど。

電撃コミックスNEXT 『愚かな天使は悪魔と踊る』 PV - YouTube

PVも出来てた。

「乙女怪獣キャラメリゼ」3巻(蒼木スピカ)

感情の高ぶりで怪獣化してしまう女の子を描くラブコメディ。

3巻は、新学期のクラス替えで「らいりー」こと河野来夢が登場。

「乙女怪獣キャラメリゼ」(蒼木スピカ)3巻より、コンプレックスを克服した
(「乙女怪獣キャラメリゼ」3巻より)

彼女は努力の末にコンプレックスを克服し、学校だけでなくSNSでも人気の女の子。

黒絵ともコスメの相談をきっかけに仲良くなるのだが、いつか彼女のような言葉を口にできる日が来るといいね。 

しかも、彼女は生身のままでハルゴンを怯ませる強キャラの持ち主でもあった。

この巻はらいりーのためにあると言っても過言ではないだろう。

「Fate/Grand Order 異端なるセイレム」1巻(大森葵)

人気ゲームFGOの1.5部の各エピソードを、複数の出版社で同時コミカライズ。

一迅社のComic REXでは、そのうち第4章『禁忌降臨庭園セイレム -異端なるセイレム-』を連載している。

「Fate/Grand Order 異端なるセイレム」」(大森葵)1巻より、セイレムへ向かうメンバー
(「「Fate/Grand Order 異端なるセイレム」」1巻より)

アメリカの東海岸で、半径7kmほどの暗黒空間が突如として現れた。

5万人以上もの住民の痕跡が消え、外部からの侵入も拒まれているという。

その中心部にあるのは港町セイレム。

魔女裁判の歴史で知られている土地だが、そこで何が起きているのかを探るため立香たちカルデアのメンバーが旅立つことになった。

前月に1巻が出た3章の「英霊剣豪七番勝負」がバトル物であったのに対し、こちらはミステリー仕立ての始まり方。

どちらも女主人公なのが気に入っている。 

【8月27日発売】『Fate/Grand Order -Epic of Remnant- 亜種特異点IV 禁忌降臨庭園 セイレム 異端なるセイレム』公式コミカライズ1巻発売記念PV - YouTube

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「さよなら私のクラマー」40話(新川直司)特別な選手と興蓮館の底力

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「さよなら私のクラマー」(新川直司)40話より、キャプテンマークの似合うフットボーラーだ

「さよなら私のクラマー」は新川直司による漫画作品。

月刊少年マガジンで2016年5月より連載を開始した。

 

前回はこちら。 

天才を追う者:来栖編

インターリーグ決勝戦も終盤に差し掛かったところで、興蓮館高校は攻撃の層を厚くしてきた。

リードしている側としては守りきればいいわけで、その方が確実であっただろうが、彼女たちのプライドがそれを許さないようだ。 

インターハイを制した日本一のチームとして、また個の力に頼った蕨青南のようなチームには格の違いを見せつける必要がある。

「さよなら私のクラマー」(新川直司)40話より、子供時代の来栖未加と梶みずき
(「さよなら私のクラマー」40話より)

キャプテンでエースの来栖未加は、子供の頃からひとりの選手を追ってきた。

同世代の中でも一際輝きを放つ天才・梶みずき。

久乃木学園や世代別代表でも活躍する彼女を知らないものは、同じサッカー選手ならばそうはいないはず。

先日のインターハイで前年の梶に続いて大会得点王になった来栖は、理想とは違ったものの一つの目標を達成したと言えるだろう。

それなのに、今回の試合前の観客席で会った梶の関心が自分には全く向いていないことを思い知らされたのであった。

そう考えると、あの来栖の表情もわからなくもない。

「さよなら私のクラマー」(新川直司)40話より、チームに不可欠な選手こそ特別な選手
(「さよなら私のクラマー」40話より)

一方的なライバル意識、それでも追える立場にあるくらいには結果を出していたんじゃないだろうか。

それは彼女が努力を惜しまないタイプであり、ボロぞうきんみたいとか泥くさい女とか言われるほど試合の度に全力を出し切る選手であることに理由がある。

そんな彼女にとって、興蓮館での高萩監督や藤江との出会いは幸運だったに違いない。

彼女自身は羅刹と表現していたが。

凡人でも勝てるチーム、才能に左右されないシステム作りを掲げた監督のもと、超えられないと思っていた壁を超えるための力を手に入れた。

個人ではできないことでも、チームでならできることがある。

「さよなら私のクラマー」(新川直司)40話より、監督と藤江の方を振り返る来栖
(「さよなら私のクラマー」40話より)

以前の回想シーンで藤江は彼女のことを凡百の天才と表現していたが、それは最大の賛辞だったのかもしれない。 

日本一のチームを率いるエースとして、誰もが認める姿がそこにある。

これは蕨青南にとっては厳しいか。

 

最新の単行本10巻は10月17日に発売予定。

 

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