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「ポチごっこ。」(アッチあい)“今日からポチね” 超ご近所異世界転生? 次の人生は彼女の犬!

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ヤンジャン新連載「ポチごっこ。」(アッチあい)1話扉絵

「ポチごっこ。」はアッチあいによる漫画作品。

週刊ヤングジャンプで2019年より連載を開始した。

人生に疲れた社畜サラリーマンが美少女に拾われて犬として飼われることに? というタイトルからして分かりやすい流れである。

この恋は、絶対服従

迷い犬青年×飼い主JK、主従関係ラブコメディ!! このカンケイ、ご褒美?お仕置き?

「ポチごっこ」(アッチあい)1話より)

今日からポチね

人間であった時の名前は友寄という。

優秀な兄と比べ何をやっても上手くいかない人生であったらしい彼は、左遷され自殺にも失敗し余裕のない社畜生活を送っていた。

「ポチごっこ。」(アッチあい)1話より、バス停で出会う友寄と花
(「ポチごっこ。」1話より)

そんなある日、ついに限界を迎え飛び降りを決意するのであるが、幸いだったのは直前にひとりの女の子と出会っていたこと。

彼女は時々同じバスに乗っている相手で、その日も彼の糸が切れた瞬間を目撃していたのである。

マンションの階段を乗り越えようとしていた彼が目を覚ますと、そこは見知らぬ場所で…

「ポチごっこ。」(アッチあい)1話より、飛び降り自殺を考える友寄
(「ポチごっこ。」1話より)

異世界転生のようなノリで始まるが、次の人生?は超ご近所であるらしい。

職業は犬。

ただし、飼い主は美少女である。

「人間やめたんでしょ? だから私が飼ってあげるコトにしたの」とのセリフがどんな意味を持つのかはこれからの扱い次第。

「ポチごっこ。」(アッチあい)1話より、名前はポチね
(「ポチごっこ。」1話より)

人生を終わらせた彼にとっては悪くもない話なのではないだろうか。

多少の理不尽な目に合うことは覚悟が必要かもしれないが。

ポチと命名するときの彼女の顔がSっぽいのがまた。 

あとがき

同時に、となりのヤングジャンプ及びヤンジャン!アプリでは昨年の読切「愛縛少女」が公開されている。

[読切] 愛縛少女 - アッチあい | となりのヤングジャンプ

ちなみに、これの煽り文は「社会的に死んでくれますか?♡」だった。 

 

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「きみが死ぬまで恋をしたい」9話(あおのなち)返礼の日のこと

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「きみが死ぬまで恋をしたい」(あおのなち)9話より、クッキー手に入れたミミ

「きみが死ぬまで恋をしたい」はあおのなちによる漫画作品。

コミック百合姫で2018年8月より連載を開始した。

 

前回はこちら。

返礼の日のこと

シーナたちの学校では「返礼の日」と呼ばれる行事がある。

言わばお片付けの日のことで、全学年が参加する一大イベントらしい。

この施設は孤児院も兼ねているため、養ってもらっているお返しをするとの名目のようだ。

今回の14クラスの担当は地下書庫。

ここの掃除は数年ぶりだそうで、シーナもその場所を知らないくらいであった。

「きみが死ぬまで恋をしたい」(あおのなち)9話より、ミミは学校の地下に詳しい
(「きみが死ぬまで恋をしたい」9話より) 

逆に、ミミは詳しそうな様子。

他の生徒たちとの接触を禁じられていた頃は、人の出入りしなそうな場所が彼女の生活空間だったのだろうね。

普段の授業中はお絵かきや居眠りをしているミミが集中して本を読む姿が新鮮だった。

古い魔法書も多く、すぐに実践できてしまう彼女には楽しいものなのかもしれない。

加えて、今回は他のクラスの生徒とも交流できる貴重な機会である。 

「きみが死ぬまで恋をしたい」(あおのなち)9話より、返礼の日を満喫するミミ
(「きみが死ぬまで恋をしたい」9話より) 

後輩たちに親切にするシーナにやきもちを焼いたりしていたミミも、先輩たちの間で人気者に。

出撃する機会が増える上級生たちのほうがミミの存在を実感することが多いはずであり、その正体が予想外にかわいらしい姿であったという事実に興味津々である様子がよくわかる。

シーナが少し目を離した隙に彼女の周りは人だかりができるほど。 

「きみが死ぬまで恋をしたい」(あおのなち)9話より、先輩たちに人気のミミ
(「きみが死ぬまで恋をしたい」9話より) 

きせかえ人形と化すミミ。

掃除のあとは先輩たちから不要になった品が提供されるフリマやバザーのような催しがあるのが特徴らしい。

施設の性質からして使うことができなくなった人の持ち物を必要とする人につなげるためのものである。

お片付けの日というのはそういうこと。

仲のいい相手がいついなくなるかも知れない環境なので、みな他人事ではなく協力的なんじゃないだろうか。

せめて大事にしてくれそうな相手に渡ってほしいという思いからはじまったのかも。

彼女たちなりの供養の仕方なのだろうね。

「きみが死ぬまで恋をしたい」(あおのなち)9話より、シーナのクッキーが話題に
(「きみが死ぬまで恋をしたい」9話より) 

この日のためにクッキーを作るというのは慣例的なものではなく、シーナが個人でやっているものだった。

お礼代わりに渡すようにしていたらしい。

これが先輩たちの間で密かに話題になっていたことも判明。

ミミは帰ってからのお楽しみだったようだが、こっそりつまみ食いしようとしていたところがかわいかった。

律儀というか、気配りがしっかりしているところがシーナのよさなのだけど、じつは彼女の魔法特性にあらわれている可能性もある。

「きみが死ぬまで恋をしたい」(あおのなち)9話より、ミミの頭をなでるシーナ
(「きみが死ぬまで恋をしたい」9話より) 

性格が能力に影響するのかは不明だが、戦闘に不向きな彼女がこっち側に特化した力を持っているのだとしたら…

保健のフラン先生も不良教師ながら代えのきかない治癒能力で学校側からも認められている部分がある。

シーナを保護者役に選んだ際に自分と同じ匂いを感じていたのだろうか。 

フラン先生ってもしかしてここの卒業生だったりするのかな?

もしそうなら学生時代のエピソードも気になってくる。

 

単行本2巻は7月18日に発売決定。

きみが死ぬまで恋をしたい (2) (百合姫コミックス)

 

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「君は放課後インソムニア」(オジロマコト)幽霊が出ると噂の天文台は二人だけの秘密基地

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スピリッツ新連載「君は放課後インソムニア」(オジロマコト)1話扉絵

「君は放課後インソムニア」はオジロマコトによる漫画作品。

週刊ビッグコミックスピリッツで2019年5月より連載を開始した。

眠れない夜に悩む二人が見つけた居心地のいい場所とは。

オジロマコトが贈る “眠れない青春ストーリー” 

寝たいのに眠れない、一晩中どうやったって眠れない、この小さな星の部屋が、僕たちの安全圏だった。

秘密の部屋で始まる眠れない二人の思春期――!

「君は放課後インソムニア」1話より)

天文台に幽霊の噂

九曜高校本館の天文台には幽霊が出るという。

もうずいぶん前に廃部になった、いわくつきの天文部の噂のせいで、行きたがる生徒のいない場所。

「君は放課後インソムニア」(オジロマコト)1話より、昼寝中に起こされる中見
(「君は放課後インソムニア」1話より) 

文化祭の準備が進む教室で昼寝をしていた中見は、天文台への階段の途中にあるというダンボール調達を依頼されるのだった。

自分の仕事は済ませた後なのでとばっちりなのだが、クラスメイトたちにあまりいい印象を持たれていないことが影響したようだ。

その点は彼にも言い分があって、昼間不機嫌そうに見えるのは不眠症に悩まされているせいなのである。

保健室に入り浸るのは気が進まず、また成績のおかげもあって周りを見下しているように見えたのかもしれない。

「君は放課後インソムニア」(オジロマコト)1話より、天文台の幽霊の正体
(「君は放課後インソムニア」1話より) 

今では倉庫代わりになっている天文台に何があるのか、体よく仕事を押し付けられた中見がそこを訪れることから物語は始まっていく。

噂の幽霊の正体は同じクラスの曲伊咲(まがり いさき)。

彼女もまた不眠症に悩まされる生徒の一人であった。

何たる偶然。

適度に散らかった室内と中央にある大きな天体望遠鏡が独特の雰囲気を醸し出していて、人が近付かない静かな場所。

これはもう秘密基地なのである。

「君は放課後インソムニア」(オジロマコト)1話より、天文台は秘密の場所
(「君は放課後インソムニア」1話より) 

そしてそれは彼女が広めた噂で実現していること。

扉絵では更に快適な空間へと変貌を遂げている様子が描かれている。

しかもどこから入ったのか猫まで入り浸っている。

現時点では勝手に入り込んで鍵まで付けている状況なので教師に見つかるとまずいのだが、天文部を復活させるという手もある。

これからどうなっていくのか楽しみだ。

ちなみに、学校のモデルは1話のサブタイトルから推測できるように石川県にある高校らしい。 

 

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「MAO」3話(高橋留美子)商店街の反対側の世界へ

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「MAO」(高橋留美子)3話より、大怪我で倒れる摩緒

「MAO」は高橋留美子による漫画作品。

週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。

 

これは、陰陽師・摩緒と妖(?)菜花がいずれ来る「運命」に立ち向かう物語――

菜花は謎の少年・摩緒から「妖」と言われた翌日に驚異の身体能力を発揮。その謎を知るため再会した摩緒は呪われた陰陽師だった。元凶の “猫鬼” を追う彼に菜花は過去の不思議な出来事を語るが…

(前回までのあらすじ:「週刊少年サンデー 2019年25号」より)

 

前回はこちら。

反対側の世界と摩緒の過去

8年前の事故で妖の姿を見た菜花は、血だらけの状態で発見されていた。

これはその妖に襲われたのだと考えるのが自然だろう。

まだ小さかった彼女の記憶がどこまで残っているのか、ショックで思い出せない部分もあるかもしれない。

その時から体に変化が表れだしたのだとすれば、菜花の体に乗り移っている可能性が高い。

または噛まれたことにより妖へと変貌しつつあったりとか。

「MAO」(高橋留美子)3話より、菜花の健脚ぶり
(「MAO」3話より)

自身で力のコントロールができるなら役に立つ能力ではあるのだが。

菜花が自分の世界に帰る商店街の入口は、通りの反対側にも存在する。

そちらは結界で閉じられてはおらず、地続きになっているらしい。

ただし、外の人々は体が透けてはいない。

普通の人間たちが暮らす場所なのだろうか?

「MAO」(高橋留美子)3話より、摩緒たちと大正時代のミルクホールへ
(「MAO」3話より)

摩緒はここで依頼を受けているようだ。

薬の処方や妖怪祓いの仕事がメインだろうが、この仲介者っぽい貂子(てんこ)と名乗る給仕は人外のような雰囲気を持っている。

悪意がなければ共存も可能ということかもしれない。

だとすれば貧血の薬も違う意味を持ってそう。

このあたりでは近ごろ首なしの遺体が見つかる事件が相次いでいて、その件で疑わしい人物の調査を引き受けた。

「MAO」(高橋留美子)3話より、顔を隠している子爵
(「MAO」3話より)

分かりやすく怪しい姿。

これを警戒しないわけにはいかないだろうね。

この男が屋敷の主に成り代わっている妖なのかどうか、摩緒との対決が見られそう。

猫鬼との因縁と思われる回想シーンもあり、だいぶ年代が飛んでそうだったが、それだけ長く生きているのだろうか。

触手のような部分が菜花の見た妖と似ているようにも思えるが果たして。 

 

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「小さいノゾミと大きなユメ」(浜弓場双)こびとJKが引きこもり女子の汚部屋で大冒険

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モーツー新連載「小さなノゾミと大きなユメ」(浜弓場双)扉絵

「小さいノゾミと大きなユメ」は浜弓場双(はまゆみば そう)による漫画作品。

月刊モーニング・ツーで2019年5月より連載を開始した。

ある日突然、小さな体になった女子高生と引きこもりニートが共同生活することに?

初回はノゾミ視点の1話とユメ視点の2話の同時掲載でスタート。

「ハナヤマタ」「おちこぼれフルーツタルト」の浜弓場双がモーツー初登場!! 

ワンルームの汚部屋で繰り広げるてのひらサイズの女子高生の日常系アドベンチャー、一挙2話掲載で開幕!! 

「小さいノゾミと大きなユメ」(浜弓場双)1話より)

ノゾミとユメ

高尾氷川高校2年生、小岩望実、それ以外の記憶はない。

山の中で目を覚ました時にはすでに小さな体になっていて、なんとかたどり着いたのが現在の住処であるという。

「小さなノゾミと大きなユメ」(浜弓場双)1話より、山中で目覚めると体が小さくなっていた
(「小さなノゾミ大きなユメ」1話より) 

理由はわからずとも、とりあえず生き抜かなければならないのだ。

幸い、家の中は隠れるには都合がいい程度に散らかっていて、気を付けてさえいればそうそう見つかることはないだろうと思われた。

問題は家主が一日中いることと、食料には妥協が必要ということである。

清潔な場所を見つけるのも難しいだろう。

「小さなノゾミと大きなユメ」(浜弓場双)1話より、ふとんの代わりになりそうな物を探すノゾミ
(「小さなノゾミ大きなユメ」1話より) 

悲しいほどにときめかない絵面だよ。

この後、おそらくこの部屋で最も清潔である箱入りティッシュを目指して彼女の冒険が始まるのである。

現在の彼女は身長12cm程なので、ゴミの山を縫って机の上にたどり着くのは相当ハードな道のりだったりする。

それでも元気いっぱいのアクティブさは素晴らしい。

ふかふかお布団を手に入れることはできるのか。

「小さなノゾミと大きなユメ」(浜弓場双)1話より、私は今から鳥になる
(「小さなノゾミ大きなユメ」1話より) 

一方、この家の住人・大久保由芽は1年前から引きこもっている。

ある朝会社に向かおうとしたら、家から一歩も出られないようになっていた。

以来無職で酒浸りの生活を送ってきたようだ。

下手したらゴミ捨てに出たこともないのかも。

「小さなノゾミと大きなユメ」(浜弓場双)2話より、部屋の物音にビビるユメ
(「小さなノゾミ大きなユメ」2話より) 

そんなダメダメな彼女も、ここ最近の違和感には気づいているらしい。

まさか人だとは思わないだろうが、巨大Gがいるかもくらいには感じている。

いやこの部屋の有り様ではいない方が不思議かもしれない。

食料が減っていたり、物の位置が変わっていたり、確かに何かが起こっているのである。

ずっと会わない生活を続けることは叶わないのだろう。

「小さなノゾミと大きなユメ」(浜弓場双)1話より、ユメに見つかってしまうノゾミ
(「小さなノゾミ大きなユメ」1話より) 

いずれはお互いを認識したうえで共同生活を送ることになるはずだ。

うん、なんか不安しかないな?  

  

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「とんがり帽子のアトリエ」30話(白浜鴎)魔法使いの本拠地、大講堂へ

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「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)30話より、蛇の背洞窟の外で待ち構えていたルルシィ

「とんがり帽子のアトリエ」は白浜鴎による漫画作品。

月刊モーニング・ツーで2016年7月より連載を開始した。

長い一日を終えたココたちだったが、そのまま家には帰れないようで…

 

前回はこちら。

魔法使いを目指すことになったココは、キーフリーに弟子入りする。ある日、同じ弟子であるアガット達が「第2の試験」を受けることに。だが、試験中に「つばあり帽」の妨害が入り、一緒に試験を受けていたユイニィは鱗狼に姿を変えられてしまう。ココ達の活躍もあり、一時的に元の姿に戻れたユイニィは、自分の本当の姿を取り戻すために旅立っていった。試験会場である「蛇の背洞窟」を出ると、そこには異変を察知した魔警団のメンバー・ルルシィの姿が――。

(「前回までのあらすじ:とんがり帽子のアトリエ」より)

大講堂への召喚

ロモノーン岬の蛇の背洞窟を無事に抜け出したココたちを待っていたのは、魔警団のメンバー、ルルシィであった。

異変に気付いた彼らが、どこかで介入してくるだろうことは当然であるが、よりによってこのタイミングとは。

試験の邪魔をしないようにとの配慮であるかもしれない。

つばあり帽との接触を直接知られなかったのは幸いだろう。

「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)30話より、海の中に驚くココ
(「とんがり帽子のアトリエ」30話より)

用向きは、大講堂への連行と洞窟内の調査である。

ただし、今回は魔警団からの呼び出しではなく「教えの賢者」ベルダルートからの召喚とのこと。

魔法使いの頂点に立つ三賢者の一人。

オルーギオの反応を見る限り面倒な相手である可能性が高い。

それだけの地位にいる魔法使いなら、今回のつばあり帽の襲撃も把握しているのかもしれない。

あるいはココの弟子入りの件での用事だろうか。

「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)30話より、治療所のシノーシア
(「とんがり帽子のアトリエ」30話より)

いずれにしてもキーフリーは治療と安静が必要だ。

大講堂の麓に医療塔があり、まずはそこへ連れて行くことになった。

責任者らしき女性・シノーシアは、ずいぶんオルーギオと親しげな様子。

彼自身もよく通っていたような反応だが、それ以前からの知り合いなのではないかと思われる。

魔法使いと医術師は完全に分かれているらしいので、弟子入り前の幼馴染だったりするのかな?

または「治療所に来るのは」という部分を掘り下げて欲しいところか。

「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)30話より、くつろぐルルシィ
(「とんがり帽子のアトリエ」30話より)

普段と違う姿が見られるのはもう一人、ルルシィもだ。

彼女は副団長のイースヒース以上に感情を出さない人物なのだが、初めて素の部分を垣間見ることができた。

なんとフデムシをモフモフしている時だけ表情が緩むのである。

なにこの親近感。

オフタイムはかわいいもの好きなキャラなの?

「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)30話より、泡馬車で大講堂へ
(「とんがり帽子のアトリエ」30話より)

海の底にある大講堂へは、泡馬車と呼ばれる乗り物で向かう。

キーフリーが大講堂を苦手としていることもあり、ココは初めて訪れる場所。

全てが珍しい物ばかりだが、必ずしも歓迎されているわけでもないだろう。

にも関わらず師匠抜きで面会することになるとは。

ベルダルートの要件とは何なのか。

あとがき

単行本5巻がほぼ同時に発売された。

カードゲーム付きの限定版はしばらく入手困難になりそう。

とんがり帽子のアトリエ(5)限定版 (プレミアムKC)

そして今月号のモーニング・ツーでは初の2話掲載である。

紙版にはカードの追加分が同梱されているとのこと。

 

「ポチごっこ。」2話(アッチあい)はじめてのお留守番

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「ポチごっこ。」(アッチあい)より、2話扉絵

「ポチごっこ。」はアッチあいによる漫画作品。

週刊ヤングジャンプで2019年より連載を開始した。

 

ねえポチ。名前気に入った?

飼い主JKと一つ屋根の下。主従関係ラブコメディ!

「ポチごっこ。」(アッチあい)2話より)

 

前回はこちら。

花宅での生活開始

飛び降り自殺を図った友寄が目覚めたのは、朝のバス停で見かける女子高生の部屋。

彼女は友寄のことをポチと呼び、自分が飼うと言い出した。

拒否権はない。

社畜としての人生を捨てた彼に、新しい犬としての生活がやってくるのである。

「ポチごっこ。」(アッチあい)2話より、ごはんはなにがいい?
 (「ポチごっこ。」2話より)

彼女にとっての犬とはどのような存在なのか。

とりあえず食事に関しては人間の食べ物が提供されるらしい。

気になるのは、家の中に家族の気配がしないことなのだが…

室内で飼うのならばそのほうが都合がいいとも言えるが、高校生が一人で暮らしているのだろうか。

「ポチごっこ。」(アッチあい)2話より、ベッドの上のスマホに手を伸ばすポチ
 (「ポチごっこ。」2話より)

スマホも取り上げて外部との連絡を断とうとしているが、その気になれば奪い返せそうなくらい緩い。

軟禁とかまでするつもりはなくて、本当に室内飼いのペット扱いなのらしい。

この子が欲しいのは、いなくならない家族なんだろうね。

夜中に目が覚めて、ちゃんといることを確認したときのホッとした様子を見ると、トラウマになっているのかもしれない。

「ポチごっこ。」(アッチあい)2話より、ポチの頭を撫でる花
 (「ポチごっこ。」2話より)

こんな表情を見るとね。

強がってはいても寂しい思いをしてきたんだろう。

家の中は片付いているけれど料理はできなさそうなので、そのへんをポチがカバーできればいいのではないだろうか。

ペットとは言え元は人であるし、一宿一飯の恩的なあれをね。

「ポチごっこ。」(アッチあい)2話より、花の置き手紙とおにぎり
 (「ポチごっこ。」2話より)

彼女・花が学校に行っている間は家でお留守番をすることになるが、書き置きでおにぎりが用意してあった。

「家のことやっておいてね」

これはもう主夫の役割を期待されているということでいいのかな。

問題は彼の社会的死をどう処理するのかという点である。

この生活を受け入れるとして、環境を整えるのに課題は多そうだ。 

 

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「とんがり帽子のアトリエ」31話(白浜鴎)『教の賢者』ベルダルートとの対面

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「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)31話より、魔法使いの三賢者

「とんがり帽子のアトリエ」は白浜鴎による漫画作品。

月刊モーニング・ツーで2016年7月より連載を開始した。

 

前回はこちら。

魔法使いを目指すことになったココは、キーフリーに弟子入りする。ある日、同じ弟子であるアガット達が「第2の試験」を受けることに。だが、試験中に「つばあり帽」の妨害が入り、一緒に試験を受けていたユイニィは鱗狼に姿を変えられてしまう。ココ達の活躍もあり、一時的に元の姿に戻れたユイニィは、自分の本当の姿を取り戻すために旅立っていった。試験会場である「蛇の背洞窟」を出ると、そこには異変を察知した魔警団のメンバー・ルルシィの姿が――。

(「前回までのあらすじ:とんがり帽子のアトリエ」より)

大講堂の奥へ

魔法使いの頂点に立つ三賢者の一人、「教の賢者」ベルダルートの呼び出しを受け、ココたちは海の底の大講堂へとやって来た。

タイミング的に蛇の背洞窟で起こった事件が原因であるのは間違いないだろう。

試験監督のアライラと受験生ユイニィが戻らない事態をどう説明するのか、対策を練る暇もないままの強制連行となった。

道中は魔警団でも一番堅物そうなルルシィが付き添う厳しさで、みんなの緊張感は高まっていたはずである。

「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)31話より、おちゃめなベルダルート
(「とんがり帽子のアトリエ」31話より) 

が、本人は意外と話のわかる相手かもしれない。

魔法以外の部分も規格外の人物とのことで、学びに必要な「楽しい驚き」を自ら実践してくれるおちゃめな一面も見せてくれる。

その分、側近の人たちは大変だろうなという余計なお世話な考えも浮かんでくるのだが。

本題はやはり、「第2の試験」の最中に何があったのか、そのことを直接確認するための召喚であった。

「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)31話より、4人揃って再試験
(「とんがり帽子のアトリエ」31話より) 

ただし、覚えている範囲でかまわないとの融通の利かせ方。

この人の話を聞いていると、敢えてルルシィに連行させたのは魔警団の拘束から逆に守ってくれたのではないかという気がする。

人一倍クソ真面目な彼女が依頼に忠実であろうことは想像に難くないし。

実は師弟関係にあるとかだったら面白い組み合わせかもね。 

「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)31話より、再試験の内容
(「とんがり帽子のアトリエ」31話より)

つばあり帽の襲撃で結果がうやむやになった試験にも救済措置が取られた。

広義では基準を満たしているとして、四人まとめて直接再試験をしてくれることになったのである。

しかも監督者自身も楽しそうな内容で。

「3日間のうちに一度でも驚かせることができたら合格」

シンプルだけど難しい試験となるだろう。

神出鬼没なこの人を見つけること自体が苦労しそうではある。

「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)31話より、テティアの大講堂案内
(「とんがり帽子のアトリエ」31話より) 

次回はテティアによる大講堂案内が始まりそうな雰囲気。

キーフリーと大講堂との因縁も描かれたりするだろうか。

あとがき

今月号のモーツーはすごいよ。

表紙+巻頭カラー+2話掲載で、紙版の場合は追加カードの特典付き。

期待の新連載も始まるし、こんなにお腹いっぱいの号は初めてかも。

 


「ソウナンですか?」4巻(岡本健太郎、さがら梨々)浜辺で足跡発見! 取り残された四人?

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「ソウナンですか?」(岡本健太郎、さがら梨々)4巻(ヤングマガジンコミックス)

「ソウナンですか?」は岡本健太郎(原作)、さがら梨々(作画)による漫画作品。

2017年1月より週刊ヤングマガジンで連載を開始した。

修学旅行中の事故で遭難した少女たちの無人島での日々。

4巻発売に合わせてアニメ化が発表され、帯の言葉も「アニメ化ですか?」となった。

イノシシ狩り、沖釣り、島の再探索‥‥。充実度を増す島での生活。そんな中、ほまれにある考えが芽生える。「救助を待つため、これからは二手に分かれて生活しよう。」 初めて過ごす別々の時間。4人一緒の青春に終わりの時が訪れる!? 無人島JKサバイバル第4巻!

(「ソウナンですか?(4) (ヤングマガジンコミックス) 」より)

 

前回はこちら。 

イノシシ狩りと浜辺の足跡

鬼島ほまれたち四人は、島へ流れ着いてから初めての大物を仕留めようとしていた。

以前から用意していた罠に、イノシシがかかったのである。

先に発見した明日香たちが弓矢で狙おうとするも、元気に動き回るため当てるのは難しい。

確実にとどめを刺すのに、刃物を使って心臓を一突きにする必要がある。

「ソウナンですか?」(岡本健太郎、さがら梨々)4巻より、イノシシの動きを止めるしおん
(「ソウナンですか?」4巻より) 

それにはまず動きを止めなければならないのだが、その役を買って出たのはなんと紫音。

ヘタレなのは相変わらずでも、以前よりも積極的に動けるようになった。

手先が器用なこともわかってきたし、活躍する場面が増えてきているのは成長の証。

これによって待望の肉を手に入れた彼女たちだったが、ほまれの過去一番の笑顔が印象深い。

「ソウナンですか?」(岡本健太郎、さがら梨々)4巻より、イノシシの心臓をつかむほまれ
(「ソウナンですか?」4巻より) 

彼女でも肉を食べられるのはやはりうれしいらしい。

お腹いっぱい味わった後も、残りは保存食にすることができる。

遭難生活の長期化へのフラグとならなければいいのだけれどね。

相変わらず救助の来る気配はないが、父の船の通信記録などから辿り着いてくれることを期待したい。 

「ソウナンですか?」(岡本健太郎、さがら梨々)4巻より、島を一周して調査
(「ソウナンですか?」4巻より) 

今回は島の外側を一周する計画も実行された。

何者かが島から脱出した形跡を発見したことで、ほまれが責任を感じてしまう場面も。

やはり無事に早く帰れることは一番なのである。

そのことは誰よりも経験のある彼女にとっては常に頭から離れないことだったのだろう。

生活が少しずつ快適になっていく中で忘れかけていた、今は遭難中だという事実を思い出させてくれる。

でもこうして元気に生活を続けていくことができるのもほまれのおかげなので、悲壮感がないのは彼女への信頼の大きさでもある。

「ソウナンですか?」(岡本健太郎、さがら梨々)4巻より、取り残された四人だが
(「ソウナンですか?」4巻より) 

取り残されたショックよりも脱出した2人の心配をする心のゆとりも見られた。

帰れることは確かにいいことだけれど、そのときは四人での生活が終わるときでもあるので、無理なく長引いてほしいというのが正直なところだ。

 

アニメは7月から放送開始。 

アニメ「ソウナンですか?」PV - YouTube 

アニメ「ソウナンですか?」公式サイト

PVの印象だとけっこう期待できそうな感じだね。 

 

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「スローループ」1巻(うちのまいこ)釣りでつながる新たな絆

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「スローループ」(うちのまいこ)1巻(まんがタイムKRコミックス)

「スローループ」はうちのまいこによる漫画作品。

月刊まんがタイムきららフォワードで2018年より連載を開始した。

親の再婚で姉妹になった山川ひよりと海凪小春。

二人が仲良くなるきっかけになったのは釣りだった。

「最近 なんか 釣りが楽しい」 海辺でひとり、亡き父に教えてもらったフライフィッシングを嗜む少女・ひより。 そんな時に出会ったのは、母親の再婚相手の娘・小春で…? ひょんな出会いから「姉妹」になった小春とひよりと一緒に、「釣り」をしながらスローに過ごしてみませんか?

(「スローループ 1巻 (まんがタイムKRコミックス)」より) 

1話を試し読みした時点ではスルーしていたのだが、このツイートを見てから興味が湧いてきたのだった。

恋ちゃんは3話から登場する主人公の幼馴染ポジションの女の子。

なので彼女の登場を楽しみに読んでいる部分がある。

海で出会った新しい家族

母の再婚相手との食事会を控えた日の午後、山川ひよりは近くの海へと釣りに来ていた。

何か落ち着かないことがあると、自然とここへ足が向くらしい。

再婚に反対なわけではないが、人見知りな性格の彼女は新しい家族とうまくやっていけるのか不安なのである。

そこで偶然出会った少女が実は…という流れ。

「スローループ」(うちのまいこ)1巻より、あなたが釣って私が料理するの
(「スローループ」1巻より) 

明るく物怖じしない、でも見ていてどこか危なっかしいその女の子は、人見知りする暇など与えてくれないのであった。

海凪小春(みなぎ こはる)はひよりの新しい家族として一緒に暮らしていくことになる。

最初の出会いから打ち解けた二人は、仲の良い姉妹というよりは友達のような関係から始めていく。

そんな小春をしても、出会ったばかりの相手の親と暮らしていくのは戸惑いがあるのだと知れたのは大きいだろう。

あせる必要はないのだと。

本作は主に釣りを通してゆっくりと家族の絆を深めていく物語である。

「スローループ」(うちのまいこ)1巻より、恋愛の方の「こいだよ」
(「スローループ」1巻より) 

で、恋ちゃんである。

彼女はひよりの行きつけの釣具屋の看板娘で幼馴染み。

昔はよく一緒に釣りに行ったりもしたらしいのだが、しばらく離れている。

それは父を亡くしたひよりへの遠慮だとか釣り中毒の父親への反動も理由の一つなのだろうけど、彼女自身が口にしたのは別の点。

「日焼けすんの嫌だし…魚は買った方が安いし」

このへんの発言が恋ちゃんらしいところ。

でも冷めているわけではない。

「スローループ」(うちのまいこ)1巻より、恋ちゃんは釣りをしない
(「スローループ」1巻より) 

彼女も小春と出会ってからまた一緒に参加することになるのである。

まだ釣りはしないけど、彼女が後ろで見守ってくれると安心感がある。

家業の手伝いで知識はあるし、小春が初めて手に入れたフライは恋ちゃんお手製のよくばりセットであった。

「スローループ」(うちのまいこ)1巻より、恋ちゃんのフライフィッシング講座
(「スローループ」1巻より) 

こういう恋ちゃんのフィッシング講座も時々あるといいな。

釣りの方は初心者である小春が少しずつ教わりながら覚えていく形。

指導するひよりがフライフィッシング専門というところも珍しいが、事前知識がなくても問題はない。 

次の巻では道具を揃えるためにアルバイトをする姿も見られ、世界が広がっていく。

 

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「空電の姫君」6話(冬目景)雪辱ライブの夜

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「空電の姫君」(冬目景)6話扉絵

「空電の姫君」は冬目景による漫画作品。

月刊バーズで2016年より「空電ノイズの姫君」として連載を開始、同誌の休刊に伴い2019年よりイブニングへ移籍した。

6話は初ライブでの雪辱を果たしたメンバーのその後。

 

前回はこちら。

ライブを終えて

アルタゴ史上最高かもしれないライブを終え帰宅した磨音たち。 

観客数の少なさを除けばそれは満足のいくものだったはずだ。

「空電の姫君」(冬目景)6話より、今日の観客は3人?
(「空電の姫君」6話より)

さすがに父も驚きの数字だったようだが無理もない。

磨音が夜祈子を人数に入れようとしていない所のやり取りはなんだろうね。

親友をカウントしたくない気持ちはあるだろうけれど。

そんな事が気になるのも観客数が少なすぎるせいだ。

次のライブは宣伝もきっちりやってアルタゴ目当てのお客を呼びたいところである。

「空電の姫君」(冬目景)6話より、今日は弾いててすごく気持ち良かった
(「空電の姫君」6話より)

ただ、満足げな磨音の表情が見れたのはよかった。

弾いててすごく気持ち良かったと言えるライブができたのなら次は大丈夫だろう。

 

一方のリズム隊の男性組は… 

絵面的に好対照な華のなさである。 

「空電の姫君」(冬目景)6話より、そろそろアレンジを決めよう
(「空電の姫君」6話より)

こちらは今回の反省と次回への課題を話し合っている。

ライブの演奏自体はよかったのに、それを聴いてもらえないのではなかなか次へつながらない。

SNSやブログも利用して集客したいところだが、現在は曲をアップしていない状態らしい。

原因は高瀬がちょこちょこイジるためアレンジが固まっていないのが問題である。

彼も完璧主義なとこがありそうだからね。

完成と呼べるラインの線引きをしないと、いつまでも終わらないことになってしまう。

ある程度のところで見切りをつけて、ネットでの公開と練習にも時間を回せという日野の真っ当な意見。

言いにくいことも指摘してくれる所は頼りになるリーダーっぽい。

本当のリーダーは高瀬なんだけどね。

 

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「MAO」4話(高橋留美子)陰陽師・摩緒と顔のない子爵

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少年サンデー連載「MAO」(高橋留美子)4話より、窓から突入する摩緒

「MAO」は高橋留美子による漫画作品。

週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。

4話は、陰陽師としての依頼を受けた摩緒が妖のいる屋敷へ突撃する。

中学三年の黃葉菜花はかつて事故に巻き込まれた場所を通り大正時代に辿り着く。そこで出会った少年・摩緒に「妖」と言われた翌日に身体能力が覚醒。その謎を解くため再会した摩緒は最強の蠱毒、猫鬼に呪われた陰陽師だった。人の体を乗っ取る“猫鬼”を追う彼はその可能性が高い子爵の家に侵入するが…

(前回までのあらすじ:「週刊少年サンデー 2019年26号」より

 

前回はこちら。

妖怪の屋敷へ

巷で起こっている首なし事件の犯人と疑われる子爵の屋敷に向かった摩緒と菜花たち。

依頼者の小夜子が勝手口から手引きをしてくれる手はずになっていたのだが、あまり慎重なことは性に合わないようだ。

「MAO」(高橋留美子)4話より、直接行っちゃった
(「MAO」4話より)

おかげでタイミングよく本性を現した場面に間に合ったわけでもあるが…

この子爵は夜な夜な出歩く怪しげな行動を取っており、その際に被害者の頭部を持ち帰ったのではないかと思われていた。

なんのために?

それは彼の包帯だらけの顔に理由があるのかもしれない。

小夜子が外部の者に接触したことに気付いた子爵が彼女に襲いかかったところを摩緒と戦闘に突入する。

「MAO」(高橋留美子)4話より、猫鬼とは違う
(「MAO」4話より)

猫鬼は人の体を乗っ取る妖だが、果たして子爵は猫鬼に操られた人間なのだろうか?

本来の姿を現してくれればひと目でわかるのだろうけれど、そっちの方は手っ取り早くはないらしい。

摩緒は妖気の強さで判断しているようだった。

長年追い続けてきた相手ならば、さぞ強力な妖気を持っているに違いない。

その基準でいけば、今回の相手はちょっと違いそうだ。

「MAO」(高橋留美子)4話より、蜘蛛の糸に捕らわれる菜花
(「MAO」4話より)

この事件が妖が自らの頭になるものを探しているのだとすれば、不審な点が一つある。

なぜわざわざ持ち帰らねばならなかったのかということ。

となると本当に怪しいのは誰か。

 

次回は菜花の実力が見られそうだ。

身体強化以外に得られたものがあるのかどうか。

 

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「ポチごっこ。」3話(アッチあい)ポチがいなくなった?

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ヤングジャンプ連載「ポチごっこ。」(アッチあい)3話扉絵、わるい子はおやつ抜き!

「ポチごっこ。」はアッチあいによる漫画作品。

週刊ヤングジャンプで2019年より連載を開始した。

ポチがやってきてから一夜明け、花はいつものように学校へ向かうが…

 

前回はこちら。

いなくなったポチ

花が学校から戻ってくると、ポチの姿が見当たらなかった。

脱走か一時帰宅か、ここで飼われるにしても準備は必要であるのだが。

メモに追加での書き置きを残したことを考えると、そのまま去るつもりであったのだろう。

飼い始めの目が離せない時期に、いつものように学校へ向かった花はどんな心境だったのか。

「ポチごっこ。」(アッチあい)3話より、ずっと前から会っていた
(「ポチごっこ。」3話より)

友寄を犬扱いする点をのぞけば、素直で優しそうな子なのである。

学校では真面目な生徒なのかもしれないし、それが一人暮らしをする条件になっている可能性もある。

後見人が一緒に暮らせない理由があるのか、それとも花がこの家に留まることを選んだのか。

もしかしたら友寄の存在が影響していたり…?

同じバスに乗るようになったのは、もう少し時間が遡るようだ。

彼女にとって、気になる相手であったのだろうか。

「ポチごっこ。」(アッチあい)3話より、ポチを捕獲する花
(「ポチごっこ。」3話より)

一方のポチは、花の家を出たはいいものの、行く当てもなくさまよっていた。

会社の無断欠勤や家族へのメッセージを考えると気が重いのは当然である。

かと言って女子高生にペットとして飼われることに世間体やプライドが邪魔をするのも仕方がないことなのだけれど。

そんな彼を、花は見つけ出した。

「ポチごっこ。」(アッチあい)3話より、ちょっとずつ人間やめればいいんだよ
(「ポチごっこ。」3話より)

焦ってすぐにどうこうしなくていいんだと。

せっかく前の人生を終わらせたのだから、もっと気楽に生きればいいのにね。

ちょっとずつ人間やめてこ? みたいな彼女の言葉が優しくもあり、怖くもあり。

でも待っていてくれる相手がいるというのは幸せなことなのですよ。

 

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2019年5月に読んだおすすめ漫画まとめ

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2019年5月に読んだおすすめ漫画まとめ

2019年5月に読んだ中で、おすすめの漫画をいくつか紹介する。

今月は新刊も豊作だが、気になる新連載も多かった。

 

前回はこちら。

「サマータイムレンダ」6巻(田中靖規)

人口数百人の島で起こる怪現象「影の病」。

姿と記憶をコピーした何者かが住人と入れ替わっていくSFサスペンス。

菱形医院の旧病棟から島の地下洞窟に入り込んだ慎平たちは、そこで影たちの母と呼ばれるハイネと対面する。

その正体は、この島で神として祀られているヒルコであった。

「サマータイムレンダ」(田中靖規)6巻より、影の母ハイネの正体とは
(「サマータイムレンダ」6巻より)

菱形家とハイネの関係や、慎平の力の秘密など新な事実も判明するが、絶望感もいまだ大きい。

潮のポテンシャルが鍵となるか。

「夏目友人帳」24巻(緑川ゆき)

小さな頃から人ではないものを見ることができる少年・夏目貴志と彼を取り巻く妖たちの日々。

24巻は、多軌に恋人の噂が浮上する。

主要キャラの恋愛ごとは不自然なほど描かれない本作においては気になるワード。

それでいて多軌の相手は夏目じゃないと納得しないぞという気持ちも持っている。

美形キャラとしてまず浮かぶのは名取だが、そもそもこの二人は会ったことなさそうだ。

「夏目友人帳」24巻より、多軌の彼氏の正体は?
(「夏目友人帳」24巻より)

ここにきて新キャラを出してきた。

夏休みにしばらく滞在することになった兄の勇だったが、その行動に不審な点が見られ…

多軌の生まれる前のエピソードが知れたのはよかったね。 

「チェンソーマン」2巻(藤本タツキ)

公安のデビルハンターとなったデンジのバディは、血の魔神・パワー。

最初の任務後、彼女の猫をさらったというコウモリの悪魔退治に協力することに。

報酬は胸を揉ませてもらうこと。

それは今の彼には限りないモチベーションの源となる。

「チェンソーマン」(藤本タツキ)2巻より、血の魔神パワーも早川家の居候に
(「チェンソーマン」2巻より) 

意外といいコンビになりそうだが、同時に早川家の居候にも決まった。

公私共に教育係をやらされる先輩は大変だな。

「空挺ドラゴンズ」6巻(桑原太矩)

空を泳ぐ巨大生物・龍を追い、航行を続ける補龍船クィン・ザザ号の乗組員たちの物語。

6巻はクジョー編後半。

ミカに「捕って解体して食う、それが龍捕りだ」の言葉を教えたクジョー。

これには続きがあった。

龍のことになると夢中になりすぎるミカを心配してのもの。

「空挺ドラゴンズ」(桑原太矩)6巻より、生きて帰るまでが龍捕りだ
(「空挺ドラゴンズ」6巻より) 

そして空に生きる者の意地と覚悟の言葉であった。

龍捕りとしては引退を迫られている彼には、まだやり残したことがあるようで…

「やさしいヒカリ」2巻(中村ひなた)

友人の紹介で田舎の町にやって来た青年の新しい仕事は郵便局長。

2巻は、日和子が東京の大学への進学を決意する。

夏休みに三宅の案内でオープンキャンパスに出掛けた日和子。

まだやりたいことが見つからないままの参加であったが、個展を開いていた三宅の弟・大和の言葉に思うところがあったようだ。

「やさしいヒカリ」(中村ひなた)2巻より、大学へ行く決意をする日和子
(「やさしいヒカリ」2巻より)

お互いに意識し始めたような描写もありつつ、一緒に過ごせる時間は限られている。

進展させるとすれば卒業後にするしかないが、そのへんの葛藤が今後の見どころかな。

日和子も翼芽も春には島を出て行くわけで、それでもまだ続けていけるのかという点も気になっている。

「明日ちゃんのセーラー服」5巻(博)

セーラー服に憧れて母の通っていた蠟梅学園に入学した明日小路(あけび こみち)の学園生活。

5巻は夏休みに家族で海にやってきた。

小路の受験のこともあり、全員で出かけるのは2年ぶりのこと。 

今回は、彼女のために遅めの入学祝いのサプライズが用意されていたのである。

「明日ちゃんのセーラー服」(博)5巻より、小路への入学祝いのサプライズ
(「明日ちゃんのセーラー服」5巻より) 

普段は一緒にいられない父の張り切り具合や、率先して楽しそうな母の姿がいい。

理想の家族過ぎて、ちょっとまぶしいな。

「とんがり帽子のアトリエ」5巻(白浜鴎)

魔法使いキーフリーの弟子となり、憧れだった世界へと足を踏み出した少女ココの物語。

5巻は蛇の背洞窟での「第2の試験」クライマックス。

つばあり帽の襲撃により鱗狼に姿を変えられた仲間のユイニィを助けるため、ココたちが奮闘する。

彼らの目的は、ココに禁止魔法を使わせ自分たちの味方に引き入れること。

禁止魔法に手を出すことなく、ユイニィを元の姿に戻すことができるのか。

「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)5巻より、トリプルテールのテティアに変身!
(「とんがり帽子のアトリエ」5巻より)

今回はテティアが表紙に登場。

彼女の、怖くてもみんなを勇気づけるために明るく振る舞うところが好き。

「幼女戦記」14巻(カルロ・ゼン、東條チカ)

統一歴1920年代、帝国と周辺諸国の戦争において、幼少ながら「ラインの悪魔」として恐れられた将校がいた。

彼女の名はターニャ・デグレチャフ。

14巻は、アレーヌ市街戦を制しライン戦線の駐屯地で束の間の休日となった大隊だったが、ターニャだけに参謀本部への出頭命令が下る。

「幼女戦記」(カルロ・ゼン、東條チカ)14巻より、参謀本部へ呼び出されたターニャ
(「幼女戦記」14巻より)

彼女の列車での長旅を心配してかヴィーシャも一緒に行きたそう。

実は戦争を終結させるべくライン戦線での大規模作戦が計画されており、二〇三大隊に殿軍の指示が下ろうとしていた。

全滅に近い被害が予想される事態に頭を抱えるターニャだったが… 

「その着せ替え人形ビスク・ドールは恋をする」3巻(福田晋一)

雛人形の頭師を目指す五条新菜(ごじょう わかな)とクラスのギャル喜多川海夢(きたがわ まりん)が一緒にコスプレ活動をすることになるラブコメディ。

3巻は、海夢の雫たんコスを見た女の子が衣装を作った新菜の家を訪ねてくる。

その相手こそ、海夢の憧れのコスプレイヤー、ジュジュこと乾紗寿叶(いぬい さじゅな)だった。

「その着せ替え人形は恋をする」(福田晋一)3巻より、ジュジュと会えて興奮するマリン
(「その着せ替え人形は恋をする」3巻より)

新菜に衣装作成を依頼しにきたジュジュとライバル関係になるかと思いきや、マリンの憧れの力がだいぶ勝っていた。

一緒に「合わせ」でスタジオ撮影をすることになるようだ。

彼女の妹も超シスコンであり、ストレートな好意に照れる姿がかわいい。 

ライバルと言えば別方面でなる可能性もあるかもしれない。

「おやすみシェヘラザード」3巻(篠房六郎)

二都麻鳥(にと あさと)の住む女子寮には、決して近付いてはならないと言われる場所がある。

とある熱帯夜に冷房を求め避難を試みた彼女が、思い掛けずその部屋へ迷い込んでしまったことから奇妙な関係が始まっていく。

セクシー美女による残念映画レビューを最後まで眠らずに聞くと、彼女からのご褒美が貰えるらしい。

3巻は、ついにご褒美を貰った麻鳥が本気を出してきた。

「おやすみシェヘラザード」(篠房六郎)3巻より、眠りたくない麻鳥
(「おやすみシェヘラザード」3巻より) 

いつも安らかな寝顔を見せていた彼女が、眠らない決意をするのである。

そんなにもご褒美は魅力的だったということか。

心配した先輩は、初めて眠らせるために映画の話をするのだが…

選ばれた作品はタルコフスキー監督の「ノスタルジア」。

「MAO」(高橋留美子)

高橋留美子最新作『MAO(マオ)』TVCM(ナレーション:山口勝平、ゆきのさつき) - YouTube

高橋留美子1年半振りの新連載は、陰陽師の少年と妖の力を宿した少女の怪奇物語。

幼い頃に事故に巻き込まれて両親を亡くした少女・菜花(なのか)は、ある日事故現場になった商店街の入口から不思議な街に迷い込む。

そこで助けられた少年との出会いから彼女の中に眠っていた力があらわれ始め… 

「ポチごっこ。」(アッチあい)

ヤンジャン新連載「ポチごっこ。」(アッチあい)1話扉絵

昨年、読み切り「愛縛少女」や短編集「このかけがえのない地獄」を発表したアッチあいの期待の新連載。

人生に疲れた社畜サラリーマンが美少女に拾われて犬として飼われることになるラブコメディ。

自殺しようとしていた青年が目覚めるとそこは見知らぬ部屋で…

彼の新しい名前はポチ。

戸惑いながらも楽しい日々が始まるかもしれない。 

「君は放課後インソムニア」(オジロマコト)

スピリッツ新連載「君は放課後インソムニア」(オジロマコト)1話扉絵

猫のお寺の知恩さん」から半年、早くも新作の登場。

今回は閉鎖された高校の天文台に入り浸るようになる少年少女のお話。

不眠症に悩まされている中見丸太は、文化祭用の資材を探しに来た際に天文台の入り口が開いていることに気付き、中を覗いてみるのだが… 

 「小さいノゾミと大きなユメ」(浜弓場双)

「小さいノゾミと大きなユメ」(浜弓場双)1話扉絵

ハナヤマタ」「おちこぼれフルーツタルト」の浜弓場双の新連載がモーニング・ツーで開始。

今度のヒロインは身長12cm。

山中でなぜか小さい体になっていた女子高生の望実は、猫に追いかけられた末に引きこもりニートの汚部屋に辿り着くのだが… 

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「MAO」5話(高橋留美子)菜花の力が本領発揮!?

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少年サンデー連載「MAO」(高橋留美子)5話より、蜘蛛女との対決

「MAO」は高橋留美子による漫画作品。

週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。

顔のない子爵の怪しげな行動は奥方に化けた蜘蛛女の仕業だった。

黄葉菜花、その体に秘めた力、本領発揮!?

中学三年の黃葉菜花はかつて事故に遭った場所を通ると大正時代へ。そこで出会う少年・摩緒に「妖」と言われた翌日に身体能力が覚醒。その謎を解くため再会した摩緒は最強の蠱毒、猫鬼に呪われた陰陽師だった。人の体を奪う“猫鬼”を追う彼は疑わしい子爵の家に侵入。が、黒幕は妻の蜘蛛女で…

(前回までのあらすじ:「週刊少年サンデー 2019年27号」より

 

前回はこちら。

蜘蛛女との対決

正体を現した蜘蛛女が菜花たちに襲いかかった。 

やっかいなのはやはりその糸である。

ちょっとやそっとの力や刃物では切れない代物らしい。

摩緒たちに勝ち目はあるのか。

「MAO」(高橋留美子)5話より、菜花を見守る選択もあり?
(「MAO」5話より) 

ここでの乙弥の質問が意外なものでもあるのだが、1話での摩緒の反応も同じようなものだった。

妖として強力な力を秘めているため、ヒロインが襲われているのに見守るという選択肢もあるのだということにじわじわくる。

問題は菜花ではまだ自分の力を十分に引き出せないだろうということ。

現時点で判明しているのは、人としては異常な身体能力と特殊な血の力。

「MAO」(高橋留美子)5話より、蜘蛛女を倒す菜花
(「MAO」5話より) 

今回はそんな菜花の力が発揮されることになる。

ひ弱だったと語る彼女を乙弥が信じようとしないのも無理はないなと。

刀の力が特殊なのか、菜花の力技なのか、摩緒の出番が無くなっちゃうんじゃと思わせる活躍。

この摩緒の持つ武器は特別なものらしく、効果は不明だが他の者に使えるはずはないのだという。

ただ一つの例外を除いては。

「MAO」(高橋留美子)5話より、菜花が摩緒の刀を使えた
(「MAO」5話より) 

子供時代の菜花が出会った妖怪が猫鬼である可能性が高くなってきた。

そして、メインで戦うのは彼女の方が向いていたりして。

摩緒も猫鬼に執着するあまり、違うとわかると急速に興味を失うところがあるようだ。

前方後方でうまく噛みあうといいけどね。

 

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「荒ぶる季節の乙女どもよ。」3巻(岡田麿里、絵本奈央)その感情に言葉をつけることができるなら

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「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(岡田麿里、絵本奈央)3巻 (週刊少年マガジンコミックス)

「荒ぶる季節の乙女どもよ。」は岡田麿里(原作)、絵本奈央(作画)による漫画作品。

別冊少年マガジンで2016年12月より連載を開始した。

 

和紗との行為は「これっぽっちも考えたことない」と泉に告げられた和紗。彼女は衝撃から“性”と“愛”の繋がりをぐるぐると考える……。悩み続ける和紗の前に現れたのは、「セックス」発言の張本人・新菜と泉が並ぶ姿──。

(「荒ぶる季節の乙女どもよ。(3) (週刊少年マガジンコミックス)」より)

前回はこちら。 

変わりゆく関係

姉弟のように育ってきた泉の部屋で、偶然発見してしまった秘蔵のブルーレイ。

和紗も一時は動揺するものの、知らない一面の中にも変わらない部分を見つけ、落ち着きを取り戻したところであった。

年頃の男の子としては自然なことだし、泉がそれ以外にも何かしら持っていたとしても不思議はない。

なまじ付き合いが長いだけに子供の頃のイメージが付きまとうが、もう守ってあげる存在ではなくなっているのである。

「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(岡田麿里、絵本奈央)3巻より、これっぽっちもしたくない?
(「荒ぶる季節の乙女どもよ。」3巻より) 

ここ最近の色眼鏡を外してみれば、自分のことを一番に心配してくれる身近な異性。

幼なじみとしての好きから恋に変わっていることを自覚しはじめた和紗にとって、泉の弁解はショックな言葉であったろう。

恥ずかしさとともに気遣いの言葉ではあるのだけど、全く対象ではないと言われると自分を否定されたような気持ちになる。

だからといってどう言えばよかったのか、普通の高校生男子にそれが可能だったのかは難しいところである。

和紗と気まずくなりたくない思いが、かえって関係をこじらせてしまうという身悶えしたくなる状況。

「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(岡田麿里、絵本奈央)3巻より、和紗の反抗期?
(「荒ぶる季節の乙女どもよ。」3巻より) 

悩む彼女は思わず両親に八つ当たりしてしまうのだけれど、むしろ家族の仲のよさが際立っていて微笑ましい。

泉は泉でその相談を新菜に持ちかけるものだから、一緒のところを目撃されてややこしいことになったりするのであった。

一番危なげなく見えた二人が遠回りしそうなところが今後の見どころになってくるかも。

「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(岡田麿里、絵本奈央)3巻より、電車で一緒の泉と新菜を目撃
(「荒ぶる季節の乙女どもよ。」3巻より) 

例のセックス発言で文芸部の部員たちに波紋を起こした当の新菜は、何を考えているのか。

2巻での彼女の言動で、実はアセクシャルなのではないかと思っていた。

他の部員のようにまだ恋人がいないことによる分からなさではなく、もっと根本的なところで分からないのではないかと。

だからこそ彼女にとってその理解の先にあるセックスは誰よりも遠いものだったのではなかろうかと。

「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(岡田麿里、絵本奈央)3巻より、回想の中の曽根崎先輩は素敵
(「荒ぶる季節の乙女どもよ。」3巻より) 

「自分では名前をつけることのできなかった感情に、本は…言葉を与えてくれる。」

曽根崎先輩の言葉の意味を一番共感していたのは新菜なのかも。

彼女が周囲の生徒たちに「掃き溜めに鶴」と思われながらも文芸部という場所を大切に思っていたのはそんなところからなのではないかと予想していた。

それはそうと、回想シーンの曽根崎先輩って心なしか美化されてる気がする。

「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(岡田麿里、絵本奈央)3巻より、三枝に彼氏(仮)を見せつける新菜
(「荒ぶる季節の乙女どもよ。」3巻より) 

新菜に関してはもうちょっとドロドロした感情をみせてくれそうなので期待していいと思う。

1巻での「私はもうすぐ…死にそうなので」の言葉の意味も追々わかってくる。

 

この巻で最も変化を見せるのは曽根崎先輩か。

地味で面倒くさい性格で文芸部以外の人間とはうまく交われなかった彼女が、大幅なイメチェンを果たし、未知の領域へ踏み出そうとしていた。 

「荒ぶる季節の乙女どもよ。」(岡田麿里、絵本奈央)3巻より、告白される曽根崎先輩
(「荒ぶる季節の乙女どもよ。」3巻より) 

拒絶していたのはむしろ自分の方で、周りの気持ちを知ろうとしていなかったのだと気付くのである。
校内で一躍時の人となっても、いつもの先輩らしさも失ってはいないところは安心する。

 

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「ポチごっこ。」4話(アッチあい)花の家のごはん事情

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ヤングジャンプ連載「ポチごっこ。」(アッチあい)4話より、花が会社に付いてくる?

「ポチごっこ。」はアッチあいによる漫画作品。

週刊ヤングジャンプで2019年より連載を開始した。

4話は、ひとり暮らしJKに飼われることになったポチにとって気になるアレのお話。

 

前回はこちら。

家事はポチにおまかせ

再び花の家での朝を迎えたポチ。

これからはここで犬として生きていく。

制服に着替えた花と共に食卓に向かったポチは、彼女のごはん事情を知ることになるのであった。

「ポチごっこ。」(アッチあい)4話より、花は料理ができない
(「ポチごっこ。」4話より) 

カップ麺かご飯にふりかけの二択という驚愕の事実。

もともと料理できなそうな雰囲気はあったが、思ったよりもひどい有様だった。

更にはポチの発したワードに対する反応が気になる。

もしや、ひとり暮らしではないのか?

それとも「料理大変だよな」の方に対する反応だろうか。

これからはポチに作ってもらう予定だけど的な。

「ポチごっこ。」(アッチあい)4話より、家の掃除をやり遂げたポチ
(「ポチごっこ。」4話より) 

ポチが料理を得意かどうかは別として、今の花よりひどいことはないだろう。

家の掃除をする様子を見ても、いちど始めたらとことんやりそうな気はする。

この分だと花も安心して留守を任せられるね。

 

学校での花の様子はというと、仲のよさそうなクラスメイトが登場。

「ポチごっこ。」(アッチあい)4話より、学校で裁縫をする花
(「ポチごっこ。」4話より) 

ソーイングセットを所持している男の子はツッチー、おさげの女の子はまほぽと呼ばれていた。

彼女は何を縫っているんだろうか。

ポチへのプレゼントかな。

1話の扉絵でポチが着ているお下がりっぽいジャージを予想しているんだけど。

胸のところにポチの名前が縫いつけてあったしね。

 

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「さよなら私のクラマー」37話(新川直司)深津監督に秘策あり?

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「さよなら私のクラマー」(新川直司)37話より、ぶちのめしがいがあるわ

「さよなら私のクラマー」は新川直司による漫画作品。

月刊少年マガジンで2016年5月より連載を開始した。

37話は、曽志崎の退場で10人になったワラビーズ。打開策はあるのか。

 

前回はこちら。

深津監督の秘策

高校女子サッカー日本一のチーム興蓮館を相手に、蕨青南の苦戦は続く。

曽志崎の退場で状況はさらに厳しくなっていたが、選手たちはまだ諦めてはいない。

「さよなら私のクラマー」(新川直司)37話より、恩田の得点で復活するワラビーズ
(「さよなら私のクラマー」37話より) 

恩田のゴールで空気が変わったのもある。

もともと負けず嫌いなメンバーが集まっているのに加え、ここまで着実に力を付けてきた。

公式戦での負けらしい負けといえば浦和邦成戦くらいのものなのである。

そこからさらに成長した彼女たちは流れを変える地力は持っているはず。

「さよなら私のクラマー」(新川直司)37話より、退場を詫びる曽志崎
(「さよなら私のクラマー」37話より) 

普段からチームを支えてくれている曽志崎に負い目を感じさせないためにも、ここは奮闘したいところだろう。

そして、カツオちゃんに喧嘩を売られた形の深津監督の腕の見せ所である。

強敵相手に一人少ないこの状況で何ができるのか。

とはいえ、手段は選べるほど余裕はない。

チームのストロングポイントを最大限に活かせる方法とは。 

「さよなら私のクラマー」(新川直司)37話より、蕨青南のストロングポイントとは
(「さよなら私のクラマー」37話より) 

答えはシンプルに守りきってのカウンター狙いであった。

興蓮館の守備陣をぶち抜ける力を持つとすれば周防と恩田だろう。

特にトップスピードに乗った周防を止めるのは容易ではない。

以前対戦した久乃木の佃や浦和のチカ先輩は周防を抑えるのがうまかったが、それは彼女に力を出させないことで対処していた。

走らせなければ弱点も多い選手なのだが、いざ走り出したら手がつけられない。

「さよなら私のクラマー」(新川直司)37話より、周防が右サイドに?
(「さよなら私のクラマー」37話より) 

何より、曽志崎の窮地を救うのは周防であってほしいみたいなのはあるよね。

監督の秘策その1は周防を右サイドに持ってきたこと。

代わりに白鳥が左に入ってるけど、これも後々生きてくるのかな?

警戒もされるだろうし何度もは通用しないかもしれないけど、恩田が見せたゴールのおかげで掻き回せる可能性はある。

かつて、久乃木の鷲巣監督が語った「混沌とした局面を打開するのは、結局のところ個の力だ。」 をやろうとしているんだろうね。

「さよなら私のクラマー」(新川直司)37話より、やり返して嬉しそうな九谷
(「さよなら私のクラマー」37話より) 

ちなみに15番は九谷なんだけど、深津監督にずいぶん評価されているようだ。

彼女は恩田へのリベンジのために出場を志願し、ついにそれを果たしたのだった。

セリフまでお返ししてやりきったうれしそうな表情がいいね。

 

単行本9巻の発売日は6月17日に決定。

さよなら私のクラマー(9) (月刊少年マガジンコミックス)

 

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「赫のグリモア」10話(A-10)突然の訪問者

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「赫のグリモア」(A-10)10話より、星河美冬の魔獣は肉体強化系『ナイン・シスターズ』

「赫のグリモア」はA-10(エーテン)による漫画作品。

別冊少年マガジンで2018年9月より連載を開始した。

任務を終えた若葉たちの前に、見知らぬ訪問者が現れる。

大麦若葉は「魔獣」赤ずきんと契約し、「書の魔導士」の使命を曾祖母・茜から引き継ぐ。魔導士の組織『機構』(ゲゼルシャフト)に加入し、魔導士を襲う組織『兄弟団』(フラタニティ)と戦う事を決意した若葉。しかしその矢先に『兄弟団』団長が目の前に現れ…

(前回までのあらすじ:「別冊少年マガジン 2019年7月号」より)

 

前回はこちら。

星河美冬 vs. 仙庭玄機

実戦訓練を終えた若葉たちの前に現れたのは仙庭玄機(せんば くろき)、『兄弟団』の団長を名乗る男であった。

あかずきんを排除し若葉を勧誘しようとする彼は、以前は『機構』に所属する魔導士だったという。

顔に残る傷が組織を去る原因となった出来事と関係があるのだろうか。

「赫のグリモア」(A-10)10話より、あなた達は動かないで
(「赫のグリモア」10話より) 

若葉たちの先輩である星河美冬とは旧知の仲のようだが、その攻撃に容赦はない。

今回は、このかつて仲間だった二人の戦いが描かれる。

星河管理官も実際に戦う場面が登場するのは初めてなので、どれだけの実力を秘めているのか楽しみな所だ。

お互いに手の内を知っているだけに小細工無しで最初から全開の戦闘となった。

彼女が若葉たちに掛けた「気取られれば殺されるわよ」の言葉が気になるのだけれど、団長は視力が弱いのだろうか。

単に邪魔すれば殺すくらいの意味か。

少し前にも彼女たちの立ち位置を誤認させるような言い方を選んでいるのでこの点が引っかかった。

「赫のグリモア」(A-10)10話より、若葉たちを守りながら戦う星河美冬
(「赫のグリモア」10話より) 

勧誘に来ておいてその相手を殺すのかというと、やりかねない人物なのだろうね。

彼の前では人間の命など軽そうだ。

新人魔導士を餌に組織の実力者を屠れるならむしろ効率的とも言える。

ただ直接乗り込んでくるあたり、若葉の存在は彼にとって興味を引いたのだろう。

「赫のグリモア」(A-10)10話より、兄弟団団長の戦う理由
(「赫のグリモア」10話より) 

『機構』を去ることになった理由と思われる因縁も示唆された。

彼らが失った「彼女」とは、人か魔獣かそれとも別の何かか。

人類史を終わらせた後に待っているものとは?

最初の魔女のおとぎ話に関わる問題になってくるのだろうか。

 

今回の戦いが1対1での殺し合いであったなら五分五分に持ち込めたのかもしれないが、後輩を守りながらの逮捕を目指すのは厳しそうだ。

肉体強化系の星河に対し、生身で渡り合っている団長が化物じみている。

あるいは彼も強化系の手段を持っているとかかな。

向こうの組織には複数契約の例もあるし。

団長の魔獣と神田辺隊の参戦で戦況がどう変わるのか。

「赫のグリモア」(A-10)10話より、ヨルムンガンドの復活
(「赫のグリモア」10話より) 

ヨル君と呼ばれていた側近の子も相当な力を持ってそうだし、総力戦に持ち込まないとやばいのでは?

 

単行本2巻は7月9日に発売予定。 

5話から9話が収録されるはず。

 

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「MAO」6話(高橋留美子)破軍星の太刀の秘密

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週刊少年サンデー連載「MAO」(高橋留美子)6話より、家に帰ると一週間も経っていた

「MAO」は高橋留美子による漫画作品。

週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。

6話は、摩緒の持つ武器には秘密があって…

“呪い” が明かす摩緒と菜花の縁の糸――

中学三年の黃葉菜花は以前事故に遭った場所を通ると大正時代へ。そこで出会った少年・摩緒に「妖」と言われた翌日、身体能力が覚醒。その謎を解くため再会した摩緒は最凶の蠱毒、猫鬼に呪われた陰陽師だった。猫鬼説のあった蜘蛛女を摩緒の刀で倒した菜花。が、その刀は摩緒しか使えない代物で…

(前回までのあらすじ:「週刊少年サンデー 2019年28号」より

前回はこちら。

呪いの刀を使える者は

摩緒にしか使えないはずの刀で蜘蛛女を倒した菜花。

考えられる理由は、彼女も猫鬼の呪いを受けているのではないかということである。

「MAO」(高橋留美子)6話より、菜花は猫鬼の血を浴びたのか
(「MAO」6話より) 

その昔、摩緒が猫鬼と闘った際に付いた血で呪いの力を持った「破軍星の太刀」は、彼以外の人間が使おうとすると強い毒にやられて死んでしまうのだという。 

幼い頃に事故に遭った菜花は血だらけで発見されたのであるが、それが怪我によるものでなく猫鬼の血を浴びたものであったとしたら…

なぜか彼女にはその当時の記憶があまりないらしい。

実は強いショックを受けたことによるものばかりではないのかもしれない。

そもそも怪我をしていたのなら傷が残っているはずだが、どうなっているのか。

魚住さん効果できれいに治ったと思っている可能性もある。

「MAO」(高橋留美子)6話より、乙弥が巻き添えに
(「MAO」6話より) 

そして、菜花の斬撃の被害を受けたのは蜘蛛女ばかりではなかった。

いつも摩緒と一緒に行動している従者の乙弥は、彼の式神であり簡単には死ななそうだがさすがにあの一撃は危なかったようである。

菜花の力を制御できたほうがいいのか持たせないほうがいいのか。

事故の後の状況について、またこの街の謎についてできる範囲で調べてみたほうがよさそうだ。

「MAO」(高橋留美子)6話より、調べ物に詳しい少年・白羽
(「MAO」6話より) 

ここで新キャラとして登場したのはクラスメイトの白羽くん。

彼は調べものに詳しく、特に検索が得意であるというのがユニークというか現代的な設定。

例の事故についても何か思うところがあるようで。

 

気になるのは向こうで一晩過ごした結果、こちらでは一週間経ってしまっていたこと。

そして学校には入院したと伝わっていること。

ちょっとおかしいね。

これ家族は何か知っているよね。

 

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