「とんがり帽子のアトリエ」は白浜鴎による漫画作品。
月刊モーニング・ツーで2016年7月より連載を開始した。
39話は、オルーギオのもとにやっかいな仕事の依頼が来るのだが…
前回はこちら。
「第2の試験」追試後、ベルダルートからキーフリーの過去を聞いたココは、彼が魔法を求めた理由に、自分と母の関係を重ね、不安を胸に「図書の塔」へと向かう。後を追ったキーフリーに自分の気持ちをぶつけたココは図書の塔をひとまず諦め、全員でアトリエに戻ることを選択する。平穏を取り戻したかのように見えたが、今までのキーフリーの行動に疑問を感じていたオルーギオが、彼の真意を探ろうとする。
(「前回までのあらすじ:とんがり帽子のアトリエ」より)
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— とんがり帽子のアトリエ6巻11/21発売📚白浜鴎 (@shirahamakamome) February 22, 2020
今回はちょうど猫の日のタイミングで、アトリエメンバーの猫バージョンが公開された。
魔法使いの役目
大講堂でココたちが再試験を受けている頃、食事のために外出していたオルーギオは知人に見つかっていた。
魔法器の仕事などでキーフリーに比べれば来る機会もある方だろうが、アトリエの自室で籠もっていることが多い彼の新たな一面を知るきっかけにもなりそうだ。
オルーギオの発明した魔法器の代表的なものとして、光る歩道「灯石道」がある。
ココの魔法への憧れをつくったものでもあり、その汎用性から広く利用されているようだ。

今回出会ったのは、以前とある領主の城で仕事をした際に助手として雇っていた魔法使いのハイハートと、その弟子ジュジーである。
オルーギオのことを師兄と呼ぶほど慕っている様子だが、ちょうど用事で連絡を入れるところだったという。
霧呼び城のクラッド候の依頼で、娘の婚礼用に大広間の床の光を宵空の青に染め上げてもらいたいとの内容だった。
しかも期日まであまり時間がない。
この無理難題を一緒に対応していくことになる。
ところでこの師弟、見ていてよくお似合いなのである。
やんちゃな面の残るお調子者の師匠に、頼りになるしっかり者の弟子。
もちろん、いざとなったら師匠の顔を覗かせるのだろうけど、常に完璧である必要はないのだと思わせてくれる。
師弟の数だけ色んな関係性があって、実際に持ってみないと分からないことなのかもしれない。

オルーギオは真面目すぎるのかな。
周りに頼ることを知らないのはキーフリーだけではなく彼もそうなのでは。
少年時からキーフリーとの出会いまでのエピソードも、そのうち読んでみたい。
ココたちの試験が終わったら、二人で腹を割って話さなければならないことがある。
見張りの眼の務めとして、一人の親友として。

師としての自覚も芽生え、弟子たちと共に成長していこうとする姿も見ているし、ずっと消えない過去の因縁も知っている。
だからこそ歯痒いのだろう。
「片方に傾かないように誰かの助けを借りたい」
それができるのは自分じゃないのかと。
来月は休載とのこと。