「とんがり帽子のアトリエ」は白浜鴎による漫画作品。
月刊モーニング・ツーで2016年7月より連載を開始した。
大講堂を飛び出したココが目指す先とは…
前回はこちら。
魔法使いを目指すことになったココは、アガット達に付き添い「第2の試験」を受けるが、妨害が入り試験は中断、キーフリーは負傷する。治療のため魔法使いの本拠地・大講堂に向かった一同は、再試を受け見事合格。試験後、三賢者ベルダルートは、ココにキーフリーの過去を語る。その中で発覚した「禁止魔法しか、母を助けられない」という事実にショックを受け、大講堂を飛び出し図書の塔へと向かうのだが…。
(「前回までのあらすじ:とんがり帽子のアトリエ」より)
大講堂の大浴場ですが水着着用のスパみたいなものなので性別の区切りはなく、老若男女おなじ場所を使います。(個人の自室で体を洗う人もいます) 脱衣所が小さな個室になっていて、親子やパートナー、グループ単位で使います。そこでも衝立があって、全裸を他人に見せる文化はあまりありません。 #Δ帽子pic.twitter.com/1vnyyMN6Qb
— とんがり帽子のアトリエ6巻11/21発売📚白浜鴎 (@shirahamakamome) November 29, 2019
32話に登場する大講堂内の大浴場の設定が作者のTwitterで公開された。
図書の塔へ向かうココ
ベルダルートの部屋を飛び出したココが向かったのは、図書の塔であった。
そこには魔法に関するすべての本が保存されているという。
彼女も母親を助ける方法を探るために、この場所に入れることを目標にしているのである。
ただし、そのためには第3の試験に合格する必要があった。
塔を守る四人の司書の中にはアガットの一族アークロム家の魔法使いもいて、いずれ因縁となった出来事が明らかになるだろう。

だが、現在のココに試験に挑戦する資格も実力もまだ足りてはいない。
塔を囲む湖には怪物がいて、近づくものを拒んでいるのだが、まずこれをくぐり抜けること自体が至難の業なのだ。
キーフリーのもとに弟子入りした最初の日、扉窓から覗き見たことのある彼女にもそのことは分かっているはず。
それでもじっとしていられなかったのだろう。
魔法には出来ることと出来ないことがあって、人体に直接影響するようなものは禁止されている。
その範囲内で何とか方法を見つけ出すことが彼女の願いであり、わずかに残された希望なのである。
ベルダルートにかつてキーフリーが図書の塔へ入ったことがあると聞いたココは何を思ったか。
師はそこで何を見たのだろうか。
もしも望むものが禁止魔法でしか叶えられないと知ってしまったのだとしたら…

今回はキーフリーの先生らしい一面を見ることができる。
おそらくは彼も図書の塔に入って一度は絶望したのだろう。
でもまだ諦めてはいないのである。
たとえ今は見つからなくても、新しい答えを創り出すことが出来るのが魔法なのだと。
つばあり帽と再び会ったときのために磨いてきた彼の魔法は、これまで何度も弟子を守るために役立ってきた。
いつか因縁の相手に巡り合ったとしても、過去より未来を選んでくれるのではないかと期待している。
ココの場合、図書の塔で例の本を探すことで確実に次につながるだろう。
彼女にとって、それはゴールではなく本来の目的のためのスタート地点に立ったことを意味するはずだ。

ちなみにベルダルートの煙魔法は小型化も自由自在なようである。
手乗りベルさまみたいな登場の仕方も可能なのだろうか。
気になるのは大講堂外では力が及ばないという点。
キーフリーとの出会いの時は実体で外出していたことになるのだろうが、自室に籠もるようになった原因は何なのだろうか。