「MAO」は高橋留美子による漫画作品。
週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。
26話は、兄弟子の昔話を聞く摩緒たち。
前回はこちら。
これは、同じ「呪い」を背負う摩緒と菜花の “全てを終わらせる” 物語――
中学三年の黄葉菜花(きば なのか)はかつて事故に遭った地を通り大正時代へ。そこで出会った陰陽師・摩緒(まお)と同じ蠱毒・猫鬼に呪われている事が発覚。様々な謎を握る猫鬼を追う2人だが標的は現代へ逃亡。そんな中、大正時代にいないはずの兄弟子・百火(ひゃっか)と出会った摩緒は自身が背負う驚きの真実を知ることに――
(前回までのあらすじ:「「MAO」(高橋留美子)24話 ―不吉の太刀―」より)
摩緒の宿命
師匠から後継者の証として授かった太刀について、手放しで喜べないのには理由があった。
一つ目は、それが「破軍星の太刀」と呼ばれていること。
北斗七星の第七星である破軍星は不吉の星とされ、その名が付くことになった由来が気にかかるところだ。
師匠や紗那は単に太刀と呼んでいたので噂の範囲内かもしれないが、そう認識されていることに意味がある。

二つ目は、紗那の警告めいた発言に何か裏があるのではないかと思わせられること。
彼女は師匠の娘あるいは姉弟子かというところであったが、今回で娘であることは確定した。
彼女も五色堂に呼ばれたのかどうか。
顔が分からない者同士が、摩緒を呪い殺して生き残ることを課されたわけであるが、その条件でどうやって勝ち抜くことができるのだろう。
彼らもまた生贄に過ぎないのではないのか。

百火の言う「お師匠さまは妙に摩緒をかわいがっていた」理由が、本当に餌とするためだけのものだったのかは今となっては分からないのである。
全てが師匠のための贄である可能性、摩緒は生き残ると思われている可能性もあるのではと思っているのだが。
とりあえず百火は真相を知らないようだ。
猫鬼が誕生したエピソードが登場すればもう少し近付けるかもしれない。
寿命を操る秘伝書を手に入れようとした目的が紗那を延命させるためだったりとかもありえる?
タイミング的に微妙かな。

震災後の避難所で流れる噂に、若い女性が立て続けにいなくなる出来事が起きているという。
事件の裏側に見慣れた特徴の人物が関わっていそうだが…
呪殺の闘いは今でも続いていたりして?
単行本2巻も発売中!