
「柚子森さん」は江島絵理による漫画作品。
やわらかスピリッツで連載中。
高校生のみみかと小学生の柚子森さん。
ついに気持ちが溢れて告白してしまったみみか。その後の日々。
SNSを席巻した至高のガールミーツガール
柚子森さんと、みみか。白くて、小さくて、華奢で、凛としている小学生の女の子と、意気地なしでついつい敬語の女子高生との、そわそわ&ほんわかな日々のお話。劇的な告白で幕を開けた、ふたりの新たな日々はそれはそれは・・・! これはこれは・・・・・・!?(「柚子森さん 3 | 小学館」より)
前回はこちら。
恋人未満?
晴れて両想いであることを確認できた柚子森さんとみみか。
その後の二人は変わらぬ日々を送っていた。
放課後に待ち合わせて一緒に帰ったり、休みの日に家で会ったり。
進展らしい変化があるわけではない。
それでも、気持ちを知られて嫌われるのでないかと恐れていたみみかにとっては、不満があろうはずはなかった。

付き合って、恋人同士になって、それからどうしたらいいのか、高校生のみみかもよくわからずにいる。
まして柚子森さんは小学四年生である。
お互いに好きであることが確認できて、それで満足している可能性もある。
そもそも付き合おうかという話にもなっていないことに気付いたみみかであった。

いいのか。
小学生の頃のことを思えば、付き合うかどうかで違うことは二人きりで遊びに行く機会が増えるくらいだろうか。
実質的には今のこの二人の状況と大きく変わることはないのかもしれない。

とりあえずは一緒に過ごせるだけで幸せなのだろう。
柚子森さんのことがかわいすぎて、直視するだけで死にそうになるくらいなので、むしろ進展なんかしたら彼女は本当に悶絶死しそうである。
ついには、お風呂上りの父を思い浮かべて相殺する奥義まで編み出した。
そんな彼女のしょうもない悩みを、幼なじみのしーちゃんはいつも聞いてくれる。
その遠慮のない物言いは好感が持てる。
柚子森さんを前にしてはやや暴走気味だったが。
柚子森さんの同級生
一方、柚子森さんはと言えば、みみかの考えなどお見通しであった。

それでいて、子供らしい真っ直ぐな好意を向けてくる。
みみかにとってはそれが眩しく感じる。
今回から柚子森さんの周辺事情も少しずつ描かれていく。
家でも一人の時間が多い彼女であったが、家族仲は悪くないようだ。
おそらく母子家庭なのだが、電話で母親と話している様子に安心した。
寂しさを我慢して大人びてしまった彼女にとってのみみかの存在は日に日に大きくなっている。
みみかの挙動不審な言動のインパクトが強くてそちらに引っ張られるが、柚子森さんもみみかの事が大好きなのだ。
両親の影響か、物事には終りが来ることを強く意識している。
嫌われることを恐れていたのは、彼女も同じ。
告白後はより感情が見えやすくなった。

後半では柚子森さんの同級生も登場する。
二人で歩いているところを見られた際のこの視線。
彼女は何者なのか、気になるね。
今なら、やわらかスピリッツでちょうど続きの回が読める。
(8月6日まで)