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「とんがり帽子のアトリエ」40話(白浜鴎)キーフリーの抱えた秘密

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「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)40話より、キーフリーの決意

「とんがり帽子のアトリエ」は白浜鴎による漫画作品。

月刊モーニング・ツーで2016年7月より連載を開始した。

40話は、オルーギオがキーフリーに疑問をぶつけるのだが…

 

前回はこちら。

「第2の試験」追試後、ベルダルートからキーフリーの過去を聞いたココは、彼が魔法を求めた理由に、自分と母の関係を重ね、不安を胸に「図書の塔」へと向かう。後を追ったキーフリーに自分の気持ちをぶつけたココは、図書の塔をひとまず諦め全員でアトリエに戻ることを選択する。久しぶりの平穏な空気の中、試験中ののキーフリーの行動に疑問を持ったオルーギオは、真意を問い詰めようとするのだが…?

(「前回までのあらすじ:とんがり帽子のアトリエ」より)

今回は表紙にも登場。単行本7巻の帯では累計200万部を突破していることが発表された。

キーフリーとオルーギオの対話

それぞれの試練を終え大講堂からアトリエに戻った師匠と弟子たち。 

これからまた修行の日々が始まっていく。

つばあり帽の襲撃を退けたとは言え、二人の行方不明者を出したことにより、魔警団やその他の魔法使いたちを巻き込んだ騒動へと発展していくだろう。

彼らの狙いが他でもないココにあったことは、心に留めておく必要がある。

「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)40話より、オルーギオの提案
(「とんがり帽子のアトリエ」40話より)

弟子たちの安全を考えるなら、しばらく大講堂にいて様子を見たほうがいいはずだ。

それでもアトリエへ戻ってこれまで通りに生活を続けるのであれば、相応の覚悟と責任が伴うのだが…

「見張りの眼」の立場としてのオルーギオは、そのことを確認しておかなければならないのである。

最近のキーフリーは、つばあり帽の事となると我を忘れる場面が何度かあった。

ココとの出会いで手掛かりを得たのをきっかけに、かつての因縁の相手を探そうとしている。

以前のベルダルートの話によると、少年時代に夜な夜な行っていた探索も、図書の塔へ行ってからぱたりと止んだという。 

「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)40話より、かつて図書の塔に挑んだ二人
(「とんがり帽子のアトリエ」40話より)

どうやらここに重大な秘密があるらしい。

そこで彼は何を見たのか。

大講堂を離れて辺境の地へアトリエを構える理由が、長期的な計画の一部であったのだとしたら?

この辺は少なくとも物語開始以前は隠せていたようである。

キーフリー自身、半ば諦めていたのかもしれない。

あまり先延ばしできないことに気付くまでは。

問題は、なぜ単独行動をしようとするのかということ。

周囲に迷惑を掛けたくないとかそんな殊勝な理由だけとも考えにくい。

秘密の内容によっては、手遅れの原因にもなりかねないのだが。

「とんがり帽子のアトリエ」(白浜鴎)40話より、渡り星の季節には
(「とんがり帽子のアトリエ」40話より)

アトリエの夜空に降り注ぐ渡り星は吉兆か凶兆か。

とりあえず何かが始まるのは間違いないだろう。

結託の日を祝う祭典「銀夜祭」も近いようだし、再び大講堂が舞台になるのかな?

ちなみに渡り星という表現は珍しいが、宮沢賢治の「土神と狐」に例がある。

 

今月号は新型コロナによる刊行延期の影響で、収録される単行本7巻と同時に発売されることになった。

気になる7巻限定版の付録はなんと魔円手帳。

また、「いそあそび」の作者・佐藤宏海によるスピンオフ、「とんがり帽子のキッチン」も同時発売!

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