「MAO」は高橋留美子による漫画作品。
週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。
35話は、兄弟子・華紋の向かった京に御降家の影が見え隠れする。
前回はこちら。
これは、同じ「呪い」を背負う摩緒と菜花の “全てを終わらせる” 物語――
中学三年の黄葉菜花(きば なのか)はかつて事故に遭った地を通り大正時代へ。そこで出会った陰陽師の摩緒(まお)と同じ蠱毒・猫鬼に呪われている事が発覚。謎解明のため行動を共にする中で、摩緒が秘法の生贄で師匠の娘を殺した容疑がある事を知る。そんな中、かつての下働き・藻久不(もくず)が猫鬼を作ったと知るが…
(前回までのあらすじ:「「MAO」(高橋留美子)35話 -泰山府君―」より)
御降家を名乗る者の影
藻久不に掛けられていた術が解け、本来の姿が顕になった。
彼はもうすでにこの世の者ではなくなっていたようだ。
寿命を迎えた後も何百年もの間こうして術者によって使役されてきたのだろう。

陰陽師にあこがれ、欲のために身を滅ぼしたとしても憎めないキャラであった。
百火はともかく、摩緒に対しては当時と変わらぬ敬意を持って接しているように見えた。
優しく誠実な対応をしてもらっていたことを覚えているんだろうね。
あともう少しだけ待つことができたなら、違った未来もあったかもしれない。
猫鬼の誕生に関わっていたというが、彼はどうやって灰丸を連れ出したのか。

もともと人懐っこいタイプではなく、いつも紗那と一緒にいた印象の猫。
このへんがどうもひっかかるのである。
直接聞くわけにもいかないしね。
貂子がさらわれた件で登場した兄弟子の華紋は京へと出向いていた。
世渡りは慣れているように見え、どの時代でも生活には困らなそうな人物であったが、摩緒に会ったことで過去の因縁に興味を持ったのだろうか。

大病から回復したという華族の令嬢を訪ねた彼は、その背後に御降家を名乗る者の存在を確認するのである。
藻久不を操り、摩緒を連行しようとした人物と同じだろうか?
表立ってはいないようだが、御降家を復活させようとする動きがあるのかもしれない。
そのために「泰山府君の秘法」がどうしても欲しいのだろうね。
これから京都編に突入したりする?
その場合、菜花はどうなるのだろうか。