「MAO」は高橋留美子による漫画作品。
週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。
34話は、藻久不の体内に捕らわれた摩緒は脱出を図るが…
前回はこちら。
これは、同じ「呪い」を背負う摩緒と菜花の “全てを終わらせる” 物語――
中学三年の黄葉菜花(きば なのか)はかつて事故に遭った地を通り大正時代へ。そこで出会った陰陽師の摩緒(まお)と同じ蠱毒・猫鬼に呪われている事が発覚。謎解明のため行動を共にする中で、摩緒が秘法の生贄で師匠の娘を殺した容疑がある事を知る。そんな中、かつての下働き・藻久不(もくず)が不気味な姿となって襲ってきた!
(前回までのあらすじ:「「MAO」(高橋留美子)34話 -蠱毒の穴―」より)
藻久不の背後にいる者は?
摩緒と百火を攫い京へと連れて行こうとする男・藻久不(もくず)。
その目的は御降家の「泰山府君の秘法」を聞き出すことであった。
陰陽師にあこがれていた彼をそそのかして利用した黒幕が近くにいたのである。
紗那はその異変を感じ取っていたようなのであるが…
隙を突かれ灰丸を奪われる事態になったのだろう。

水中で捕らわれ身動きの取れない摩緒たちは万事休すかとも思われたが、そこは奥の手・妖の力を使って何とか抜け出すことに成功した。
菜花の登場で窮地を救われるのかと予想していたけれど、術者としての格の違いといったところかな。
一方の百火は、属性の関係以上に水を苦手としている気がする。
実は泳げないキャラである可能性が高い?

乙弥とのツッコミとの相性もいいし、そっち方面では活躍してくれそう。
例の秘法だが、猫鬼に秘伝書を食べられたのは相手にとって想定外だった模様。
ではなぜ灰丸を蠱毒にしようと考えたのか。
紗那以外には懐かなかった灰丸を制御できる立場の者がいる、あるいは陰陽師家の猫に特殊な力を認めていたとか。
摩緒が後継者に選ばれた時、彼を夫とすることは紗那には不本意だったのではないかと思われる節がある。
彼女に想い人がいて、御降家を継ぐことを望んでいたのだとしたらどうだろうか。

蠱毒を生き残り猫鬼となった灰丸は、その黒幕が誰なのかを知らないような言い草だった。
御降家当主を殺害した者が秘伝書を持ち出さなかったのはなぜなのか。
そちらは呪禁道を伝える家が絶えることを目的とした公儀の手の者による仕業かもしれない。
あの事件は怪物退治などではなく両者の事情が絡みあったものだった可能性がある。
今後の相手の動きで次第に明らかになってくるだろう。
次回新展開とのことだが、2話まるまる出番のない菜花の方に何かが起こる?