
「繭、纏う」(まゆ、まとう)は原百合子による漫画作品。
月刊コミックビームで2018年2月より連載を開始した。
これが初の連載とのことだが、1話目から掲載誌の表紙を飾り期待の大きさがうかがえる。

初コミックス『熱海の宇宙人』で鮮烈な印象を残した新鋭が贈る、大注目の初連載作!!
「制服が息する音、聞いたことある?」 森に隠されるように建つ星宮女学園高等学校。少女たちが纏う伝統の制服は、まるで“生きている”かのように美しく……。ビームデビューの才能が紡ぎだす、まばゆく切ない青春群像劇。(「コミックビーム OFFICIAL WEB SITE」より)
星宮女学園の伝統
都心から電車で二時間、深い林の中にある星宮女学園。
12月の冬休みが近づいた午後、長い間受け継がれてきたこの学園の伝統の行事が始まろうとしていた。

高等部では、新入生へ手作りの制服が贈られる。
それは、このために入学してくる生徒も多いというほど魅力的で、大切に守られてきた伝統であるようだ。
3年生の横澤洋子もその一人。
彼女は、制服が息をしているのがわかる気がするという。

自らの心と連動して、嬉しかったり、しんどかったり、浮かれていたりとかを、制服も感じているように思えるらしい。
人のはわからないというから、自分の体の一部のように緊密な感覚であるのかもしれない。
制服が生きている、その感覚はこの学園の伝統と大きく関わっている。
繭の君
クラスには最近寮に篭りぱなしの生徒がいて、教師たちも口出ししないらしい。
学園長の孫娘で名は星宮だが、繭の君とあだ名されるようになった。
彼女はなぜ引きこもっているのか。
おそらくその理由が、この学園にこれから起こる事件のきっかけとなるはずだ。

洋子と特別親しい佐伯華も、繭の君の住む寮の窓が気になるようである。
理由を知っている? それとも…
現時点では学園ドラマなのかサスペンスなのか展開が読めないが、百合要素は期待できそうだ。
髪の毛や制服の繊維感がこだわりを持って描かれている。

中庭に突然吹く風の中、彼女たちの目に繭の君の部屋での異変が映る。
それは学園の伝統を揺るがしかねない出来事。
繭の君とはどんな人物なのか。

青春群像劇とのことなので、これからそれぞれの視点で描かれていくのが楽しみである。