「DEATH NOTE」は大場つぐみ(原作)、小畑健(作画)による漫画作品。
2020年2月4日発売のジャンプSQ. 2020年3月号に12年振りの特別読切が掲載された。
昨年、画業30周年記念で冒頭部分とネームが公開されたものの完成版である。
舞台は2019年の日本、死神リュークと邂逅した高校生・田中実のデスノートの使い方とは。
“約束”とは己の誠実さへの証。今この時代のデスノートの物語。
表紙&センターカラーで、新たなるキラが誕生! 夜神月の死から数年、再び地上に現れた死神リュークにノートを渡された者は正義か悪か――!?
2020年3月3日までの期間限定でジャンプ+でネームが公開されている。
aキラこと田中実の場合
キラとして世間を騒がせた夜神月の事件収束から数年後、死神リュークは再び人間界へと現れた。
今回ノートを手にするのは、高校生の田中実。
中学時代に知能測定テストで優秀な成績を出していた彼は一度死神と出会っていたが、その慎重さのため計画の実行まで2年の月日を要するのである。

彼の考えたノートの使い方とは、なんとネットオークション。
かつてノートが辿ってきた歴史と使用方法を詳細に聞き出し、注意書きの英語が分からないからと和訳までつけてもらっての結論がこれなのである。
むしろだからこそと言ってもいいだろうか。
キラが教科書でも扱われ、サイバー犯罪への対応も当時とは随分違う。
街中でリュークと一緒にいるところを監視カメラに捉えられるのは避けたいし、通信系に形跡を残すのは以ての外。
今の時代だからこその生かし方があるはずだ。

ネットを利用しながら自らは足が付かないようにする方法。
果たしてそんなものがあるのだろうか。
と、そこはリュークの出番なのである。
犯罪に手を染めることもなく、デスノートとしての本来の使い方ではないかもしれない。
ただ、消極的な選択かと言えばそうでもなかった。
テレビをきっかけにSNSで広がったオークションの知らせはやがて世界を巻き込んだ大きなものになっていく。

もちろん事態に注目しているLとの水面下での攻防も描かれる。
前回の読切で登場したCキラに対し今回の田中実はaキラと命名。
2008年版と2020年版と合わせて単行本化もあるのかな?