「MAO」は高橋留美子による漫画作品。
週刊少年サンデーで2019年5月より連載を開始した。
蛙と亀の式神に有効な攻撃は…?
前回はこちら。
これは、同じ「呪い」を背負う摩緒と菜花の “全てを終わらせる” 物語――
中学三年の黄葉菜花(きば なのか)はかつて事故に遭った地を通り大正時代へ。そこで出会った陰陽師・摩緒(まお)と同じ蠱毒・猫鬼に呪われている事が発覚。2人は謎解明の最中、摩緒の兄弟子達と出会う。そこで摩緒は秘法を継ぐための生贄で師匠の娘・紗那殺害容疑がある事を知る。そんな中、謎の式神が一行を襲い…
(前回までのあらすじ:「「MAO」(高橋留美子)31話 -土と形代―」より)
土は水を剋す
西の方からやって来たという式神たちと遭遇した摩緒たち。
最初に百火が見たときは二匹だったのに、ずいぶんと数が増えている様子。
どうやら街の人間たちを呪って操っているようなのだ。
こうなってくるとやっかいである。
百火では属性的に分が悪いし、摩緒の攻撃では相手を傷つけてしまうおそれがある。
おもむろに陰陽五行の話を始める摩緒に警戒心丸出しの菜花。
それは嫌な予感がするよね。

こういうのは彼女の役回りなのである。
巨大な蛙の襲撃に、危機を感じた菜花が覚醒。
家を出る時にスムージーを飲んできたばかりなのに、もうあまり抑えられなくなってきているのかな。
それとも緊急事態には跳ね除けられる程度の効力にしているのだろうか。
菜花の力が必要なこの場面で、きちんと引き出せるということは助かるのであるが。

そして彼女はやるときはやる女。
苦手な相手を最短で退けるには大元の式神を倒すのが近道であることを分かっている。
終わってみれば瞬殺だったのはさすがである。
問題は、この式神を誰が使役しているのかということ。
どうも心当たりがないようなのだ。

目的が摩緒の生け捕りである点が、五色堂絡みであることを感じさせるのだけれど。
これから彼が裏切り者と呼ばれている理由が分かってくるだろうか。
五色堂メンバーは摩緒の呪殺を目的とする他に、その中で生き残ることも条件として課されているのではないかと思われる。
この相手が摩緒に会ってしようとしていることは何か。
今月は17日に単行本3巻が発売される。