「ソウナンですか?」は岡本健太郎(原作)、さがら梨々(作画)による漫画作品。
2017年1月より週刊ヤングマガジンで連載を開始した。
修学旅行中の事故で遭難した少女たちの無人島での日々。
帯の言葉は、「生き延びるための知識がてんこ盛り! 夏真っ盛りな無人島JKサバイバル!!」「ネット騒然… 『お尻から水を飲む方法』も収録」。
島に流れる少女の青春。季節は夏、真っ盛りーー。漁にトラップに‥密造酒‥!? 島での生活にも慣れてきた2人に、新たなトラブル大発生! しおんが離岸流に流された!? 窮地で試される少女たちの絆。絶望と救出の無人島サバイバル第3巻!
前回はこちら。
確かな成長と深まる絆
島内での捜索で、他の住人がいないことを確認した鬼島ほまれたち4人は、この地での生活を続けていくことになる。
救助隊が到着しそうな様子はない。
季節を越えることも想定して備えをしておく必要もあるだろう。

衣食住のどれもがこれからどんどん厳しくなっていくはず。
今回は、雨に備えての屋根作りやハチミツの採取、イノシシ狩りの開始などが描かれる。
漂着してから半月以上が経ち、連携が必要な作業も増えてきた。
当初はほまれの言動にドン引きだった彼女たちも、たくましく成長しているということだ。
中でも、対極にある九条紫音は大きく変わりつつある。

なかなかお嬢様気分の抜けない彼女も、ハチに刺されながら巣を確保するほまれの姿を見て積極的に動くようになった。
新しい道具を使った海での漁に挑戦した際には熱中しすぎて沖に流されてしまったりもしたが、得難い体験をすることも出来たようだ。
真似をしたくはないけどね。
これを経験したあとはメンタル面での閾値が上がりそうな気がするがどうなるだろうか。
帯で紹介されているコメントの「実用する機会に恵まれたとしても知らなかった方が良かったかもしれない」が的確すぎる。
この時、潜りが苦手な彼女のために筏が用意されていたが、これを使えば水温が下がってもある程度の漁の継続が可能になりそう。
そのうち釣りをする姿も見られるようになるのかもしれない。

そして島にたどり着いてから一番の大仕事になりそうなのがイノシシ狩り。
以前、トラップを利用してウサギを捕獲していたが、イノシシとなると全員で掛かることになるだろう。
巣や餌場の場所から行動範囲を調べて罠を仕掛け、弓矢や槍でとどめを刺す。
イノシシはかなり警戒心の強い動物らしく、実際には準備からそれなりに時間を掛けている。

無事捕獲できるかどうかは次の4巻までおあずけとなるのだが、弓を扱えるのが限られているため、胸当て代わりに手で押さえるというアクロバティックな必殺技が登場した。
天才か?
ガチな展開な中にもこういうアホなところを混ぜてくれるのはいいよね。