「イジらないで、長瀞(ながとろ)さん」はナナシによる漫画作品。
マガポケで2017年11月より連載を開始した。
美術部に所属する気弱な男子高校生のセンパイと、彼をイジるのが好きな女の子・長瀞さんによるからかい系ラブコメディ。
大好きだからイジめたい!! 今日も頑張る“Sデレ少女”のラブコメディ。今巻の長瀞さんも見どころ満載! 新キャラに、水着に、ピアスに、胸タッチ!? そして2人の関係に進展も……!? 話題沸騰の単行本第2巻、今回も描き下ろし満載でお届けです!
特装版はナナシ先生描き下ろし漫画に加え、豪華執筆陣の寄稿イラストを多数収録! 【収録作家】朝凪・アルデヒド・A-10・かにかま・しろまんた・丈・タダノなつ・ツナミノユウ・智弘カイ・春場ねぎ・水あさと・リョーサン(敬称略)
(「『イジらないで、長瀞さん(2)』(ナナシ)|講談社コミックプラス」より)
前回はこちら。
長瀞さんの葛藤
図書館で目を付けられてから一緒に過ごすことが多くなったセンパイと長瀞さん。
当初はドSな女の子だと思われた彼女も、イジりがいのあるセンパイのことは憎からず思っているようだ。
Sデレのデレの部分が次第に増えつつある。

それでもセンパイは打たれ弱いところがあって、思ったよりも効き過ぎる場面もある。
1巻でもおまけページでやり過ぎを反省するコーナーがあったが、今回は本編でもその姿を見ることができる。
そもそも彼女にこんな表情をさせてしまうのはセンパイのリアクションが下手なせいなのである。
これはこれでグッジョブだけれども。
それなら、センパイにツッコミを覚えさせたらどうだろうか、と長瀞さんは考えた。

センパイが的確な返しをしてくれれば、彼女も気兼ねなくイジることができる。
傍目からも、仲の良い先輩後輩に見えるかもしれない。
活動場所だって部室以外でも展開でき、いいことずくめである。
問題はセンパイにそんな器用な真似ができるのかということ。

まあ無理だよね。
これでこそセンパイなのだろうし、まともに言い返せるようだったら長瀞さんも興味を持たなかった可能性もある。
不器用で時々予想外の反応をしてくれるところがセンパイのいい所だ。
ヘタレのくせして譲れない部分も持っている。

そして、その姿を知っているのは長瀞さんだけ。
他の女子にちょっかい掛けられているのが気に入らなかったり、センパイのノートに自分がモデルの落書きが描かれているのを喜んだり、これまでにない表情を見せてくれる。
ドSから恋する女の子としての割合が高くなっているが、それはそれでいいなという気がする。

センパイのことが好きで葛藤する長瀞さんが見たいし、それでこそイジりがいがあるというものである。
あとがき
2巻は通常版に加え、おまけエピソードや寄稿イラスト・店舗特典イラストを収録した約30Pの小冊子「イジっちゃったよ、長瀞さん」付きの特装版が発売されている。(電子書籍版も選べる)
▶イジらないで、長瀞さん フルカラー小冊子付き特装版(2) (マガジンポケットコミックス)