
「さよなら私のクラマー」は新川直司による漫画作品。
月刊少年マガジンで2016年5月より連載を開始した。
25話は、蕨青南に傾いた流れを引き戻すべく、栄泉船橋のエース国府妙が動き出す。
彼女はフットボールに愛された女(自称)。チームの攻撃の要である。
前回はこちら。
栄泉が動く?
前半も残り数分となった時点で、蕨青南の2点のリード。
浦和以上とも言われる守備の堅さを誇る栄泉船橋にとって、想定外の出来事だろうか。
判明している過去の戦績では、前半だけで2点を取られた例はない。
インターハイ県予選では全試合で2失点、関東大会でも久乃木学園を前後半1点ずつに押さえている。
それを考えると、ワラビーズはだいぶ頑張っているのである。

なおも勢いに乗る相手チームに対し、栄泉のエース国府妙はそろそろ我慢の限界を迎えようとしていた。
ここまでの試合では、前半守りきって後半に逆転するパターンで勝ち上がってきている。
これ以上得点を許すようだと勝利は厳しいものとなるだろう。
チームの攻撃の要、おそらく得点の多くに絡んでいるのが国府であると思われる。

後半の得点率の高さ、それも高校日本一の久乃木学園を破る大番狂わせをやってのける攻撃力は、ただの守備的チームではないことを示している。
守備が苦手なドジっ娘キャラを演じている彼女が10番を背負っている理由がそこにある。
国府妙とは何者なのか。
攻撃のスペシャリスト(自称)

彼女はフットボールに愛された女(自称)である。
ユース出身で、守備をしないためクビになったという、攻撃特化の選手らしい。
サッカー部の鵜飼早智との縁で途中入部した模様。
彼女が実力の割に知られていないのはそのせいだろう。
久乃木のキャプテン・梶とのやりとりからして代表歴もなく不遇な時期を送っていたのではないだろうか。

そんな国府にとって、出場機会と居場所を作ってくれた浦川茜の存在はありがたかったはずだ。
弱小部とバカにしていたチームで、キャプテンの元、その意図を汲んで戦術の重要な一翼を担っている。
仕掛けるのは後半からがいつものパターンだが、それでは間に合わないかもしれない。
何より、すでに火が付いてしまったようだ。

ワラビーズは本気の彼女を止められるのか。
そして恩田の出番はまだか。
あとがき
今月号は巻頭カラーで、扉絵のイラストがそのまま第6巻の表紙になっている。
発売日は6月15日。
▶さよなら私のクラマー(6) (月刊少年マガジンコミックス)