
「とんがり帽子のアトリエ」は白浜鴎による漫画作品。
月刊モーニング・ツーで連載中。
20話は、アガットやリチェ、他のアトリエから参加のユイニィを加えた三人が、魔法使いの試験に挑む。
前回はこちら。
魔法使いを目指すことになったココは、魔法使い・キーフリーに弟子入りする。ある日、同じアトリエの弟子で努力家のアガットと、試験を嫌っていたリチェが「第2の試験」を受けることに。受かれば、魔法使いではない人達の前で魔法を使う許可が下り、一人前に一歩近付ける。ココは二人の試験に同行し、そこでキーフリーから魔法使いが招いた悲劇の歴史を聞きはじめた。
(「前回までのあらすじ:とんがり帽子のアトリエ」より)
魔法遺跡の由来
魔法使いの試験(五芒星試験)のため、ロモノーン岬の蛇の背洞窟へやって来たキーフリーと弟子たち。
アガットとリチェを待つ間に、ココとテティアは歴史の講義を受けることになった。
この場所は混沌の時代の魔法遺跡であり、人々が訪れることもなくなった今も魔法使いにより管理されている。
他の試験会場も同様で、魔法が世界を歪めてしまった跡として、過去を繰り返さないよう戒めとして受け継がれてきたようだ。

ココのように、 魔法を世界を彩る力だと考える者ばかりであればいいのだが、強大な力を扱いきれない者や過信する者も出てくるだろう。
蛇の背洞窟も、かつてはロモノーン洞国と呼ばれる国への入り口であったという。
繊細な魔法細工で栄えた彼らも、その力と豊かさに奢り、ついには自ら滅びの道をたどることになった。
国にとって利益になる者を選定し、邪魔なものを排除するための魔法の道が、この洞窟の正体である。
蛇の道

現在では役割を終えたものの、魔法の力は残っている。
一本道とは言え、海獣鳥(メルフォン)が単独で洞窟を抜けることは無理なのだろう。
洞窟内は空間が歪んでおり、歩道の上を進む他なく、うっかり飛ぼうものなら迷宮に落とされてしまう。
過去に経験のあるユイニィの話だと命の危険まではなさそうだ。
彼は優秀ではないらしいが、この場所に誰よりも慣れている。
そこにアガットたちの魔法が加わることで難関も抜けられるかもしれない。

その意味では団体での方が有利だと思われるが、参加者の多寡は運なのかな。
チームワークはいいとは言えないレベルでのスタートで、いささかの不安はあるけれど、ユイニィが必要になる場面はやってくるだろう。
それはテティアが誰かのために魔法を使う時の可能性もあるが、彼にも見せ場は欲しいところ。
一方、外で待つココは、洞窟の周囲での異変に気付いていた。

彼女は離れた場所に人影を発見する。
17話で登場した新手のつばあり帽がようやく動き出しそうだが、狙いはアガット達の方なのか?
試験よりやっかいな問題が起ころうとしている。