
「僕と君の大切な話」はろびこによる漫画作品。
月刊デザートで2015年より連載を開始した。
クールなメガネ男子東くんを好きになった相沢さんの、彼を振り向かせようとする姿を描くトーキングラブコメディである。
3巻の帯によると、2018年には実写映画化されるらしい。
前回はこちら。
新しい舞台は理科準備室
恋、それは己をも殺す諸刃の剣。恋に落ちたものから普段どおりに行動できなくなるという地獄沼。その沼に落ちゆく若者たちがここに―。世に言う恋愛戦国時代の幕開けである!!
(「僕と君の大切な話」3巻冒頭より)
駅のベンチからから始まり、学校の中庭へと場所を移しつつ距離を縮めてきた東くんと相沢さん。
季節は進み、屋外では寒くなってきたため再び場所を移動することになった。
東くんのお気に入りのその場所とは第2理科準備室、現在文芸部の部室でもある。

文芸部と言えば、相沢さんの友人の「はまりん」こと浜田まりんが部長を務めている。
彼女は相沢さんのことが大好きだ。
そして東との関係を知っている一人である。

部室を失くした文芸部が移ってきて、相互不干渉という約束で共用しているという。
暖かくて快適な部屋だが、二人きりになれることはない。
その分、周囲との関わりの中で違う一面を知ることのできるチャンスでもある。
相沢さんと話すようになってからの東くんは、対人スキルも上がり、クラスメイトや後輩たちからの印象も以前よりもよくなっている。
そのことで相沢さんにやきもちを焼かせることもあるかもしれないし、逆に二人の仲に進展が見られるかもしれない。

東くんのことならなんでも把握していそうな相沢さんがこの文芸部をノーマークだったのは意外である。
今回は恋愛戦国時代編ということで、彼ら二人の周囲の恋愛事情も明かされる。
中でも今後登場する機会が増えるであろうはまりんにスポットが当たっている。
彼女は、東くんのクラスメイトであるカフェインこと高橋に恋をした。
自分では似合っていないと思っていたリボン付きの髪ゴムを褒められたことがきっかけという、他愛ない理由。
経験値の少ない彼女にはそれで十分だったらしい。
東くんと相沢さんの会話に出てくるカフェインの情報が気になって仕方がない。
それに気付いた相沢さんの協力でどう発展していくのかも注目したい所。

そんな周囲の動きの影響もあり、東くんがついに相沢さんの魅力に意識をしだした。
そもそも彼女は校内でも評判の美人である。
駅のホームで告白されてから毎日のように昼休みや放課後を一緒に過ごすようになって、いい加減その魅力に気付いてもいい頃だ。
東くんは達成感を大事にする男の子。
相手からの告白がダメならいずれ自分からということになるが、そのための第一歩をここに踏み出したわけである。

「すごくかわ…」
最後まで言えるようになるのはいつの日か。
ちなみにクラスメイト達の名前もこの巻で発表された。
あとがき
次回第4巻は「ぶらりご近所物語編」。
東くんと相沢さんが校外デート?をすることに。
準備に張り切る相沢さんが楽しみだ。