
「空電ノイズの姫君」は冬目景による漫画作品。
月刊バーズで連載中。
父への報告を済ませた磨音は、自らの進路に対して決意を固める。
前回はこちら。
父と同じ道を
最近の様子がおかしいことに気付いていた拓海にバンド活動の事を指摘された磨音。
それは父の勘だった。
幼い頃から娘にギターを弾く環境を与えてきた彼にとって、いつかそんな時がくるかもしれないことは想定内である。
問題は、そのことに対する覚悟だ。
仮にもプロを目指すと公言しているバンドである。
同情や友達感覚ならやめておいたほうがいい。

本音としてはこっちか。
なんでよりにもよって彼らなのか。
親の贔屓目を除いても彼女の腕はいい。
もっと上手いプレイヤーと組んで経験を積んだほうがよさそうに思える。
だが決意を見せる娘に、納得するまでやらせるしかないのかもしれない。

同じ道を歩もうとする娘に、父はプレゼントを用意していた。
以前、磨音がかわいいと言っていた黄色いレスポール・スペシャルだ。
これからは気兼ねなく使うことができる。
バイトはさせたくないというのもあるのだろう。
仕事で忙しくても娘との夕飯の時間は確保している父なので。

父の許可を得た磨音は、バンドにもより注力していくことになる。
「アルタゴ」の、ライブハウスでのオーディションの日程が決まった。
そこで受かればノルマ付きのライブをすることができる。
現時点での彼らの課題は、まずボーカルが下手だということ。
新しく女の子を入れて違うイメージにするのはどうかとの提案を、磨音は否定する。
亡きメンバーの遺した曲を完成させて新生アルタゴを立ち上げようとしているのに、二人には覚悟が足りない。
変えるにしても存在を認めさせてからの方がいいだろうね。
結果的には夜祈子加入のきっかけを逃したことにもなるのかな。

早くも持って行かれそうだし。
あとがき
バンド加入の報告から進路の話まで一気に進むのは予想外だった。
迷いが無くなったことで積極的なところも見られそう。
今まで以上にそいつらでいいのか?と思わされそうだけど。
そしていよいよ拓海の新バンド結成があるのか。