
「空気人形と妹」は、たみふるによる漫画作品。
2016年11月よりWeb漫画サイトとなりのヤングジャンプで連載を開始した。
ある日、女子高生あさみの部屋にダッチワイフが助けを求めにきた。
戸惑いながらも二人の同居生活がはじまる。
ウブな女子高生の部屋に現れたのは、喋るダッチワイフ!? どうやら兄が買ったダッチワイフに命が吹き込まれて、喋れるようになったようで…? 下品成分マシマシ、時々ほんわか? 思春期な女子学生と姉御肌なダッチワイフのR指定の壁を超えたハートフル下品コメディ!
(となりのヤングジャンプより)
妹とダッチワイフ
東あさみが学校から帰ると、部屋にダッチワイフが訪ねてきていた。
彼女は、あさみの兄まさしに買われてきたのだが、その翌日から数ヶ月間放置プレイをされてきたのだという。
さすがにダッチワイフも気付いている。
もう彼には必要とされていないかもしれないことに。

ちょっと何言ってるか分からないと思うが、この世界ではままあることのようだ。
ただ、あさみは高校生ながら現代では稀に見る天然ピュアであった。
ダッチワイフが何のための存在なのか、大人のおもちゃ的な物の知識は皆無である。
そんなあさみに、ダッチワイフは協力を要請する。
恋するまさしに思いを伝えたい、そして彼をもう一度振り向かせたいのだ。

かくして妹の協力を得ることができたダッチワイフ。
しかし天然のゆえか、あさみは思いの外辛辣であった。
見た目のかわいさは欲しいところではあるが、ダッチワイフの存在否定になりそうな流れは避けたいところ。

ダッチワイフはその性質上、少し下品な言葉が出てしまう仕様になっている。
だが、あさみのピュアさにダッチワイフは柄にもなく配慮を見せてくれる。
あくまで全年齢的な表現でギリギリのラインを狙っていく。
時に漏れちゃうことはあるけれど。

はじめは仕方なくだったかもしれない二人の関係だが、一緒に過ごすうちにやがて信頼が生まれてくる。
今では姉妹のような存在とも言えるかもしれない。
ちなみに◯姉妹は後に登場してくる。
ダッチワイフはあさみと出会うことで、あさみは人生経験が豊富そうなダッチワイフと出会うことで、より大人の女に近づいていくはずである。

この二人のやりとりを見ていられるなら、兄とかもうどうでもいいな。
あとがき
今年一番単行本化を楽しみにしていた一冊。
本作は第3回 次にくるマンガ大賞のWebマンガ部門にもノミネートされている。
投票してもいいのよ?